最後の最後に飛んでくる。
4月21日に福島競馬場で行われた福島牝馬ステークス(G3/芝1800)はキンショーユキヒメの優勝に終わった。
ヴィクトリアマイルへとつながる同レースは全頭同斤量という非常にフラットな条件で行われたが、ゴール前で二転三転するスリリングなレースとなった。レースを分析していきながらキンショーユキヒメがレースを制したポイントやカワキタエンカなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | キンショーユキヒメ | 秋山騎手 | 7 | |
牝5 | 54 | (栗東)中村 | 16.3 | |
2 | カワキタエンカ | 池添騎手 | 1 | |
牝4 | 54 | (栗東)浜田 | 2.8 | |
3 | デンコウアンジュ | 蛯名騎手 | 4 | |
牝5 | 54 | (栗東)荒川 | 7.7 | |
4 | トーセンビクトリー | 田辺騎手 | 2 | |
牝6 | 54 | (栗東)角居 | 3.9 | |
5 | ○地レイホーロマンス | 岩崎騎手 | 3 | |
牝5 | 54 | (栗東)橋田 | 5.7 | |
6 | ワンブレスアウェイ | 津村騎手 | 6 | |
牝5 | 54 | (美浦)古賀慎 | 12.1 | |
7 | ロッカフラベイビー | 北村宏騎手 | 10 | |
牝6 | 54 | (美浦)鹿戸 | 69.3 | |
8 | ブラックオニキス | 吉田隼騎手 | 8 | |
牝4 | 54 | (美浦)加藤和 | 18.7 | |
9 | ゲッカコウ | 丹内騎手 | 5 | |
牝5 | 54 | (美浦)高橋博 | 10.1 | |
10 | ベアインマインド | 菱田騎手 | 9 | |
牝5 | 54 | (美浦)加藤征 | 46.9 | |
11 | ノットフォーマル | 黛騎手 | 12 | |
牝6 | 54 | (美浦)中野 | 197 | |
12 | サルサディオーネ | 丸山騎手 | 11 | |
牝4 | 54 | (栗東)羽月 | 80.2 |
払い戻し
単勝 | 7 | 1,630円 | 7人気 |
複勝 | 07 04 12 | 380円 140円 240円 | 8人気 1人気 4人気 |
枠連 | 04 - 06 | 2,950円 | 12人気 |
馬連 | 04 - 07 | 3,070円 | 13人気 |
ワイド | 04 - 07 07 - 12 04 - 12 | 1,190円 2,040円 590円 | 16人気 27人気 4人気 |
馬単 | 07 → 04 | 7,890円 | 35人気 |
三連複 | 04 - 07 - 12 | 7,700円 | 31人気 |
三連単 | 07 → 04 → 12 | 63,340円 | 234人気 |
レース分析
まずラップを見てみると、序盤が35秒1、中盤が35秒6、終盤が36秒1となっている。
ものすごくと言うわけではないが、ハイペース寄りの推移であり、また有力どころが早めに動いたこともあり逃げた人気のカワキタエンカには辛い展開だったと言える。 では、各馬を振り返って行こう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 キンショーユキヒメ
やや緩慢なスタートで後方から。外目を進み勝負どころではごちゃつきに巻き込まれつつもなんとか進出し、前を射程圏に入れて直線へ。
直線は先に動いた組がカワキタエンカに振り切られる中、唯一脚を伸ばし続けゴール前で入れ替わってみせた。やはり溜めれば味がある。
2着 カワキタエンカ/h4>
好スタートからすんなりハナへ。しかし後続も離れることなくついてきた。またトーセンビクトリーとデンコウアンジュが早めに動いたため常にプレッシャーを受ける形に。
最後は交わされたものの、突いてきた組を全頭返り討ちにした粘りは圧巻で内容は非常に濃い。1800は本当に強い。
3着 デンコウアンジュ
先団を見るような位置の外目を追走。同馬にしては早めに動き前に並ぶ形で直線へ。差し返されてからもしぶとく脚を伸ばしての3着。安定感が増してきた印象。
4着 トーセンビクトリー
常にデンコウアンジュの内に位置したが、直線は真っ先に失速。今日のところは力負けと言える。
5着 レイホーロマンス
中団の真ん中を進んだ。内目から進出を図ったがスムースには行かず、直線も止まってはいないが弾けず。捌き次第ではもう少し上位入線もあっただろう。
まとめ
出入りの激しい競馬をじっくり進め見事最後に弾けたキンショーユキヒメと秋山真一郎。鞍上は全場重賞制覇の偉業も同時に達成した。
混戦と目される牝馬戦線にまた注目の一頭が現れた。父メイショウサムソン譲りの粘りのある末脚は府中でこそなのだろうか。
文=櫻井秀幸