戦績は中身のある好内容
まず(有名な話だが)1000万条件の岡崎特別の走破タイムは、同日に行われていたGI高松宮記念と0.1秒しか変わらなかった。この日は雨が降っていて馬場状態が刻一刻と変わっていたため一概に比較できないが、その後の戦績を見ると納得のパフォーマンスだったといえる。
そしてオパールSの走破タイム1分6秒7はヘニーハウンドが持つレコードタイムと同じだった。メンバーが薄かった感が否めないものの、しっかりと完勝してみせたことで将来への展望が広がったと言える。
「(除外された)スプリンターズステークスに出走していれば……」という声が上がるのも当然だろう。競走馬として最も充実している4歳秋に大舞台への出走がかなわなかったことは残念としか言いようがない。
もっとも、思い返してみるとお父さんのサクラバクシンオーもGIを勝ったのは5歳になってからだった。4歳秋のスプリンターズSは6着止まり。
そう考えると、ビッグアーサーはゆっくりだが着実に、そして順調にキャリアを歩んでいる。重賞やGIでの活躍を期待できるオパールSの走りだったと言っていいはずだ。
ただし、サクラバクシンオー産駒が日本のスプリントGIを勝つというのは、なかなか簡単ではないかもしれない。
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