盤石の走りで格の違いを見せつけた。
1月21日に中京競馬場で行われた東海ステークス(G2/ダート1800)はテイエムジンソクの優勝に終わった。レースを分析していきながらテイエムジンソクがレースを制したポイントやディアデルレイ、ドラゴンバローズなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
2018年 1月21日(日) 1回中京4日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 第35回東海テレビ杯東海S
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) ダート 1800m 16頭立
着 | 馬名 | 性齢 | 人 |
---|---|---|---|
1 | テイエムジンソク | 牡6 | 1 |
2 | コスモカナディアン | 牡5 | 13 |
3 | モルトベーネ | 牡6 | 6 |
4 | サンマルデューク | 牡9 | 14 |
5 | クインズサターン | 牡5 | 5 |
6 | ゴールデンバローズ | 牡6 | 10 |
7 | オールマンリバー | 牡6 | 4 |
8 | アスカノロマン | 牡7 | 9 |
9 | ディアデルレイ | 牡7 | 2 |
10 | サングラス | 牡7 | 15 |
11 | タガノエスプレッソ | 牡6 | 8 |
12 | ローズプリンスダム | 牡4 | 7 |
13 | ドラゴンバローズ | 牡6 | 3 |
14 | ショウナンアポロン | 牡8 | 16 |
15 | シャイニービーム | 牡6 | 11 |
16 | サルサディオーネ | 牝4 | 12 |
LAP 12.7-11.1-12.9-12.8-12.0-12.2-12.7-12.4-13.0
通過 36.7-49.5-61.5-73.7 上り 75.1-62.3-50.3-38.1 平均 1F:12.42 / 3F:37.27
払い戻し
単勝 8 \130
複勝 8 \110 / 6 \970 / 3 \320
枠連 3-4 \2970 (9)
馬連 06-08 \4260 (11)
ワイド 06-08 \1600 (14)/ 03-08 \500 (5)/ 03-06 \9940 (61)
馬単 08-06 \5530 (16)
3連複 03-06-08 \14690 (47/560)
3連単 08-06-03 \49170 (141/3360)
レース分析
レースのラップを前半、中盤、後半とわけてみると、36秒7、37秒、38秒1という推移となっていた。
勝ったのは逃げたテイエムジンソクなので前述の数字はそのままテイエムジンソクの走破ラップである。同条件の同馬の前走チャンピオンズカップに比べると、中盤が流れた分ラストはかなり時計がかかっている。つまり消耗戦の形で前の組は本来苦しかったはずだが、中団以降の面々は追走に手いっぱいという有様で、結果的にはほぼ行った行ったの決着となった。脚を余し不完全燃焼に終わった馬も居るが、全体的には底力が問われるレース内容で実力が反映された結果と言える。
では各馬を順に見ていく。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 テイエムジンソク
最初のコーナーまでにハナを奪い、そのまま先頭でレースを進めた。最終コーナーでの手ごたえも抜群で追走してきた馬たちを置き去りにした。ペース的には自身も楽ではなかっただろうが、肉を切らせて骨を断つと言わんばかりの力強い走りで押し切って見せた。貫録勝ち。芝スタートをこなせればフェブラリーステークスに出てきても中心だ。
2着 コスモカナディアン
道中は先団を見る形。勝負所で内に潜り込みディアデルレイの内を掬った進路取りが鮮やかだった。最後まで勝ち馬に食い下がり大健闘の2着。昨年の仁川ステークスでもグレイトパールと後続を千切っての一騎打ちを演じており強い馬と叩き合いになればかなりしぶとい。好騎乗にも後押しされ本領を発揮した。
3着 モルトベーネ
この馬も内の好位からレースを進めた。しかし直線で大きく外に切り替えるシーンがあったのは残念。ロスなく運べていればもう少し前に迫れた可能性はある。ただ重賞ウイナーが復調気配であることは確か。
4着 サンマルデューク
9歳馬があわや3着の大激走。後方からロスなく内を突き直線の捌きも抜群だった。鞍上岡田の手綱さばきが光り見事入着。
5着 クインズサターン
最後の脚に見どころはあったが前まではかなり差があった。スタートで出負けと言うかよりは挟まれる形で位置取りを下げた。あれがなければ馬券内に食い込んでいた可能性は高い。末脚はそれなりに堅実。
7着 オールマンリバー
後方を追走し直線は大外へ。脚は使ったがここまで。大味な競馬になりもったいなかった。決め手はこのクラスでも見劣りはしない。ロスなく脚を溜める競馬で見直し。
9着 ディアデルレイ
リズムが悪い走りになった部分はあるが今日のところは力負け。ハナへ行ってしまったほうが可能性はあった。被せられると非常に脆い。
13着 ドラゴンバローズ
中団の内目から直線も一旦は伸びかけたがそこから失速。前走から急激に行きっぷりが悪くなっており一旦立て直す必要がある。
まとめ
断然の人気にしっかりと応えたテイエムジンソクがまた1つタイトルを手に入れた。頼りになる鞍上を手に入れてからの快進撃は実に頼もしい。葦毛の馬体から繰り出す、力強い先行策は少しづつではあるが着実に確実に父の背中に近づいている。
文=櫻井秀幸