4月30日に東京競馬場で行われたスイートピーステークス(OP/芝1800m)で、3番人気のディープインパクト産駒ブラックスビーチ(牝3)が、9番人気カリビアンゴールド(牝3)を押さえて勝利した。1番人気のポールヴァンドル(牝3)は5着に終わった。
勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。
目次
レース映像・動画
映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果のページでご覧いただけます)
結果・着順
2017年 4月30日(日) 2回東京4日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 スイートピーS
3歳・オープン(馬齢) (牝)(混)(指定) 芝 1800m 18頭立
着 | 馬 | 馬名S | 性齢 | 人 |
---|---|---|---|---|
1 | 7 | ブラックスビーチ | 牝3 | 3 |
2 | 5 | カリビアンゴールド | 牝3 | 9 |
3 | 11 | ムーンザムーン | 牝3 | 5 |
4 | 18 | ウインシャトレーヌ | 牝3 | 2 |
5 | 17 | ポールヴァンドル | 牝3 | 1 |
6 | 10 | ヒストリア | 牝3 | 8 |
7 | 12 | ニシノストーリー | 牝3 | 15 |
8 | 9 | ブラックオニキス | 牝3 | 16 |
9 | 2 | シーズララバイ | 牝3 | 4 |
10 | 8 | メイショウオワラ | 牝3 | 7 |
11 | 6 | ハートオブスワロー | 牝3 | 10 |
12 | 4 | アンネリース | 牝3 | 6 |
13 | 13 | トーホウアイレス | 牝3 | 13 |
14 | 15 | エバープリンセス | 牝3 | 11 |
15 | 1 | エンパイアガール | 牝3 | 12 |
16 | 14 | エミットライト | 牝3 | 17 |
17 | 3 | ミザイ | 牝3 | 18 |
18 | 16 | キュイキュイ | 牝3 | 14 |
LAP 13.0-11.5-11.6-12.3-12.5-12.4-11.6-11.0-11.5
通過 36.1-48.4-60.9-73.3
上り 71.3-59.0-46.5-34.1
平均 1F:11.93 / 3F:35.80
レース分析
まずはレースラップを見てみよう。
13.0-11.5-11.6-12.3-12.5-12.4-11.6-11.0-11.5
2、3ハロン目こそ11秒台中盤になったが、最初が13秒台、道中も12秒台中盤と、ゆったりとしたペースで流れた。上がり1位を記録したカリビアンゴールドが33秒1を使ったように、直線ヨーイドンの競馬になったわけだ。
通常、スローペースになれば前が有利だが、ヨーイドンになった場合、単純な差し比べになる。今回の場合、直線に入った段階で馬群が凝縮し、先行馬と後方までの差があまりなかった。
だから先行した馬たちは、セーフティリードを保てず、切れ負けしてしまったわけだ。
上がりの脚を使えたかどうかが、勝負の分かれ目だったといえるだろう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 ブラックスビーチ
圧倒的な上がりを示したわけではないが、直線に入った段階で前と1、2馬身しか差がないポジションにつけていたことが勝因となった。
これでオークスへの優先出走権を獲得したことになる。ただし、あまりレースレベルは高くなかったし、この馬の能力も今のところそこまで高いわけではないため、本番では苦戦を強いられそうだ。
ディープインパクト×キングマンボ系の組み合わせはズブい馬になりがちだが、それでも能力の高い馬は速い上がりを使える(デニムアンドルビーが良い例)。この馬の場合、上がり3位以内を使ったのはキャリア5戦で1度だけ。
よほど展開が恵まれない限り、厳しいと言わざるを得ない。
2着 カリビアンゴールド
馬場が渋った前走を除けばキャリア5戦のうち、4戦で上がり3位以内を記録している。上がりを使えたことが、2着に浮上できた要因となった。コーナーではラチ沿い〜2頭目と、内々を通りながら直線で外に出すという理想的な競馬ができたこともよかった。
かなり恵まれた展開となったため、次走は期待しすぎないほうがいいだろう。
3着 ムーンザムーン
この馬もキャリアのほとんどで上がり上位の脚を使っている。ただ、ポジションが後ろ過ぎた分、差しきれなかったというところ。
上位の中では最も安定して上がりを使っていて、能力的にも見どころがありそう。ただ、ローエングリン産駒なので、上がりを使えたとしてもサンデー系の有力馬の差し脚には負けてしまう。
こういう馬が突然先行して結果を残すことはよくあるため、もう少し位置取りを工夫した競馬をしてみてほしい。
4着 ウインシャトレーヌ
絶好の展開ではあったが、伸び負けしてしまった。ちょうどスローになった新馬戦では1位の末脚を使っているが、同じくスローになった前回は前の馬を捉えられなかった。そういう意味ではあまり末脚勝負には向かないのかもしれない。
5着 ポールヴァンドル
ダイワメジャー産駒らしく、先行してどこまで粘れるか、という馬なので、レース展開が全く合わなかった。ダートで勝ち上がってきたパワータイプなので、芝の瞬発力勝負には全く向かないのだろう。
反対に言えば、パワーが生かせるようなシチュエーションになれば全く違った結果になりえる。阪神芝外回り1800mなど、ダイワメジャー産駒の得意条件で見てみたいところだ。
6着 ヒストリア
7着 ニシノストーリー
8着 ブラックオニキス
9着 シーズララバイ
好走したのは馬場が渋った未勝利戦と馬場がタフなフラワーカップ。単純に末脚が問われる軽い展開が向いていなかったのかもしれない。
10着 メイショウオワラ
上がり2位の脚を使ったが、さすがにポジションが後ろ過ぎた。ノーカウントでOK。