確かな絆で叩き出したレコードタイム。
5月12日に東京競馬場で行われた京王杯スプリングカップ(G2/芝1400)はムーンクエイクの優勝に終わった。
安田記念を睨む府中の舞台に揃った18頭。1番人気の単勝オッズ4.9が示すように混戦が予想され、実際直線は激しい叩きあいとなった。このレースを分析していきながらムーンクエイクがレースを制したポイントや、ダンスディレクターなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | ムーンクエイク | ルメール騎手 | 4 | |
セ5 | 56 | (美浦)藤沢和 | 7.1 | |
2 | ○外キャンベルジュニア | 石橋脩騎手 | 7 | |
牡6 | 56 | (美浦)堀 | 17.4 | |
3 | サトノアレス | 蛯名騎手 | 2 | |
牡4 | 56 | (美浦)藤沢和 | 5.1 | |
4 | グレーターロンドン | 田辺騎手 | 3 | |
牡6 | 56 | (美浦)大竹 | 5.5 | |
5 | ラインスピリット | 森一騎手 | 14 | |
牡7 | 56 | (栗東)松永昌 | 170.3 | |
6 | リライアブルエース | 戸崎圭騎手 | 6 | |
牡5 | 56 | (栗東)矢作 | 13.4 | |
7 | ウインガニオン | 津村騎手 | 11 | |
牡6 | 56 | (栗東)西園 | 21.8 | |
8 | シュウジ | 横山典騎手 | 8 | |
牡5 | 56 | (栗東)須貝 | 18.5 | |
9 | アドマイヤゴッド | 内田博騎手 | 17 | |
牡6 | 56 | (栗東)須貝 | 286.3 | |
10 | テオドール | 石川騎手 | 13 | |
牡5 | 56 | (美浦)国枝 | 40.9 | |
11 | トウショウピスト | 田中勝騎手 | 15 | |
牡6 | 56 | (栗東)角田 | 172.2 | |
12 | セイウンコウセイ | 三浦騎手 | 5 | |
牡5 | 57 | (美浦)上原 | 8.4 | |
13 | ビップライブリー | 大野騎手 | 10 | |
牡5 | 56 | (栗東)清水久 | 20.9 | |
14 | ○地アイライン | 北村宏騎手 | 16 | |
牝6 | 54 | (美浦)高橋裕 | 176 | |
15 | ダンスディレクター | 武豊騎手 | 1 | |
牡8 | 56 | (栗東)笹田 | 4.9 | |
16 | ノボバカラ | 武藤騎手 | 18 | |
牡6 | 56 | (美浦)天間 | 327.4 | |
17 | ダイメイフジ | 松山騎手 | 9 | |
牡4 | 56 | (栗東)森田 | 19 | |
18 | ○外フィアーノロマーノ | 川田騎手 | 12 | |
牡4 | 55 | (栗東)高野 | 26.2 |
払い戻し
単勝 | 5 | 710円 | 4人気 |
複勝 | 05 17 01 | 270円 430円 200円 | 4人気 8人気 2人気 |
枠連 | 03 - 08 | 1,700円 | 7人気 |
馬連 | 05 - 17 | 6,000円 | 24人気 |
ワイド | 05 - 17 01 - 05 01 - 17 | 2,300円 870円 1,740円 | 30人気 5人気 19人気 |
馬単 | 05 → 17 | 9,890円 | 38人気 |
三連複 | 01 - 05 - 17 | 11,860円 | 33人気 |
三連単 | 05 → 17 → 01 | 76,780円 | 241人気 |
レース分析
ラップを見てみると最初の3ハロンが34秒2、ラスト3ハロンも34秒1となっておりほぼイーヴンな流れだった。
東京競馬場の馬場状態が異常と言えるほどよく、時計は非常に速いが展開の有利不利はさほどない一戦だったと言えるだろう。では各馬の、勝因・敗因について見ていこう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 ムーンクエイク
中団の外目を追走。直線を向いたところでもまだ前とは差があったがそこからしぶとく脚を伸ばした。
ゴール前は2、3着馬の間という厳しいスペースに位置しながらもしっかり抜けきった。大事に使われてきた素質馬がタイトルを引っさげ、いざ本番へ。
2着 キャンベルジュニア
勝ったムーンクエイクの少し前目の位置取り。残り100で先頭に立ったが最後で力尽きた。ただ昨年結果が出なかった1400に対応出来たことは大きな収穫。
3着 サトノアレス
後方からの競馬になり直線も大外から。一気の決め手を見せたが最後は同じ脚色に。しかしこれで3戦連続での好走、G1馬がいよいよ完全復調か。同門のムーンクエイクと共に大一番へ。
15着 ダンスディレクター
勝ち馬の後ろに位置した。直線は差を詰めようとするものの伸びることが出来ず。着順ほど負けてはいないが、酌量の余地も少なく残念な大敗。年齢的なものもあるか。
まとめ
1分19秒5という驚異的なレコードで駆け抜けたムーンクエイクが初の重賞挑戦で見事に優勝。
ルメール騎手では8戦6勝の同馬だが、他の騎手では4戦全敗。癖の強い馬を未勝利時代から藤沢トレーナーと二人三脚で育ててきただけに鞍上の喜びもひとしおだろう。
文=櫻井秀幸