やはり強い4才牝馬。
3月10日に中山競馬場で行われた中山牝馬ステークス(G3/芝1800)はカワキタエンカの優勝に終わった。
レースを分析していきながらカワキタエンカがレースを制したポイントやマキシマムドパリ、トーセンビクトリーなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | カワキタエンカ | 池添騎手 | 6 | |
牝4 | 53 | (栗東)浜田 | 8.2 | |
2 | フロンテアクイーン | 北村宏騎手 | 2 | |
牝5 | 54 | (美浦)国枝 | 5.5 | |
3 | ○地レイホーロマンス | 岩崎騎手 | 9 | |
牝5 | 52 | (栗東)橋田 | 18.8 | |
4 | トーセンビクトリー | 田辺騎手 | 3 | |
牝6 | 56 | (栗東)角居 | 6.6 | |
5 | ブラックオニキス | 松岡騎手 | 13 | |
牝4 | 53 | (美浦)加藤和 | 77.8 | |
6 | ゲッカコウ | 柴田大騎手 | 10 | |
牝5 | 54 | (美浦)高橋博 | 23.6 | |
7 | キンショーユキヒメ | 蛯名騎手 | 8 | |
牝5 | 53 | (栗東)中村 | 18.5 | |
8 | エンジェルフェイス | 三浦騎手 | 7 | |
牝5 | 54 | (栗東)藤原英 | 10.3 | |
9 | バンゴール | 石橋脩騎手 | 11 | |
牝6 | 53 | (美浦)尾関 | 41.4 | |
10 | エテルナミノル | 四位騎手 | 5 | |
牝5 | 56 | (栗東)本田 | 7.3 | |
11 | ワンブレスアウェイ | 戸崎圭騎手 | 4 | |
牝5 | 54 | (美浦)古賀慎 | 6.8 | |
12 | マキシマムドパリ | 藤岡佑騎手 | 1 | |
牝6 | 56 | (栗東)松元 | 4.9 | |
13 | シャルール | 内田博騎手 | 12 | |
牝6 | 54 | (栗東)松永幹 | 56.7 | |
14 | オートクレール | 黛騎手 | 14 | |
牝7 | 53 | (美浦)中野 | 102 | |
15 | 田辺騎手 | 14 | ||
セ10 | 56 | (美浦)藤沢和 | 62.7 | |
16 | 津村騎手 | 5 | ||
牝6 | 54 | (栗東)音無 | 9.4 |
払い戻し
単勝 | 14 | 820円 | 6人気 |
複勝 | 14 06 10 | 280円 190円 510円 | 5人気 2人気 10人気 |
枠連 | 04 - 08 | 1,740円 | 9人気 |
馬連 | 06 - 14 | 1,940円 | 6人気 |
ワイド | 06 - 14 10 - 14 06 - 10 | 890円 2,810円 1,250円 | 8人気 37人気 15人気 |
馬単 | 14 → 06 | 4,260円 | 17人気 |
三連複 | 06 - 10 - 14 | 11,120円 | 42人気 |
三連単 | 14 → 06 → 10 | 50,360円 | 181人気 |
レース分析
まずラップを見てみると前半が36秒9、36秒7、35秒4となっている。中山のこのコースは坂スタートでそのままコーナーに入っていくので、他場と同等には扱えないが一般的に速くなることが多い2ハロン目も遅くかなりスローな推移と言える。
そのままペースは上がらず完全な上がりの競馬、着差がつきにくく直線での順位変動が乏しいレースとなった。では各馬を見ていこう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 カワキタエンカ
一目散にハナへ。コーナーに差し掛かる以前から最内に切れ込むことにも成功しロスなく淡々と進めることが出来た。桜花賞、秋華賞でも好走したように重い馬場はお手の物。まんまと逃げきってみせた。
2着 フロンテアクイーン
道中は積極的に3番手あたりを進んだが、勝負どころからは早めに進出と言うよりは内が開くのをじっと待った。直線満を持してカワキタエンカに迫ったが相手も楽をしており届くところまでは行かず。これで4戦連続の2着。堅実だがもどかしい。
3着 レイホーロマンス
道中はブービーから
じっくりと進め、勝負どころで外を押し上げそのまま直線も脚を伸ばした。
ロスが多い競馬で、展開も向かなかった事を考えれば価値のある好走。小柄な馬でマイナス体重も厳しかっただろうが力をつけているし、鞍上とも手が合う。
4着 トーセンビクトリー
先団の内を進んだが、直線は出そうとしたところで外の進路を確保できず、やや消化不良なレースになった。56も厳しかったし十分に酌量の余地はある敗戦と言える。
10着 エテルナミノル
後方の内目に居たが勝負所でも動けず全くらしさを見せられない大敗となった。前走から2キロ増えた斤量が響いた可能性もあるがそれにしても案外な敗戦。
11着 ワンブレスアウェイ
出負けし後方から。外を回って追い上げを図ったが直線は余力がなかった。キレない馬がスローを出遅れては勝負にならない。ゲート難が本格化しており買いづらい馬になってしまった。
12着 マキシマムドパリ
中団の内を進んだが進出するシーンもなくそのままずるずると後退してしまった。ラストランで仕上がりもどうだったか。
まとめ
鮮やかな逃げ足で重賞初制覇を飾ったカワキタエンカ。重い馬場に強く、逃げてこその個性派ディープインパクト産駒と言える。外連味のないスタイルで逞しく走る姿は実にこぶしが効いている。
文=櫻井秀幸