ワグネリアンの勝因、ダノンプレミアムの敗因は?日本ダービー2018回顧


(C)MAZIMICKEY

不惑の童顔なダービージョッキーは何度も何度もガッツポーズを繰り返した。

5月27日に東京競馬場で行われた東京優駿(G1/芝2400)はワグネリアンの優勝に終わった。

失意の皐月賞から1か月半。大物との噂を確かなものにした府中の舞台でその素質は再び解き放たれた。このレースを分析していきながら、同馬がレースを制したポイントやダノンプレミアム、ブラストワンピースなど他馬の敗因を探っていこう。


結果・着順

馬名騎手
厩舎
人気
オッズ
1
ワグネリアン福永騎手5
牡357(栗東)友道12.5
2
エポカドーロ戸崎圭騎手4
牡357(栗東)藤原英10.5
3
コズミックフォース石橋脩騎手16
牡357(美浦)国枝223.7
4
エタリオウボウマン騎手13
牡357(栗東)友道99.1
5
ブラストワンピース池添騎手2
牡357(美浦)大竹4.6
6
ダノンプレミアム川田騎手1
牡357(栗東)中内田2.1
7
ゴーフォザサミット蛯名騎手7
牡357(美浦)藤沢和21.3
8
ステルヴィオルメール騎手6
牡357(美浦)木村16.5
9
アドマイヤアルバ丸山騎手17
牡357(栗東)須貝231
10
ステイフーリッシュ横山典騎手10
牡357(栗東)矢作39.8
11
タイムフライヤー内田博騎手14
牡357(栗東)松田110
12
キタノコマンドールMデムーロ騎手3
牡357(栗東)池江8
13
サンリヴァル浜中騎手12
牡357(栗東)藤岡87
14
グレイル岩田騎手9
牡357(栗東)野中29.2
15
オウケンムーン北村宏騎手15
牡357(美浦)国枝130.4
16
ジェネラーレウーノ田辺騎手8
牡357(美浦)矢野23.8
17
○外ジャンダルム武豊騎手11
牡357(栗東)池江71.2
18
テーオーエナジー藤岡康騎手18
牡357(栗東)宮306.9

払い戻し

単勝171,250円5人気
複勝17
12
07
410円
390円
3,640円
5人気
4人気
17人気
枠連06 – 083,190円14人気
馬連12 – 177,950円23人気
ワイド12 – 17
07 – 17
07 – 12
2,710円
34,420円
30,290円
28人気
113人気
108人気
馬単17 → 1215,520円49人気
三連複07 – 12 – 17521,600円453人気
三連単17 → 12 → 072,856,300円2,229人気

レース分析

レースのラップを見ていこう。前半が48秒4、中盤が48秒9、後半が46秒3という推移だったので極端な上がりの勝負だったと言える。

また内が伸びる馬場も作用し力を出し切れなかった馬も多くいたように思われる。では、各馬について見ていきたい。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 ワグネリアン

積極的に出して行き予想外に前目の位置取りとなった。タイトになりそうだった1コーナーでも位置を主張し好位をしっかりとものにした。結果的に言えばこの時点で勝負はついていた。

そのまま絶好位を進み直線もスムースに外へ。粘ったエポカドーロに手を焼いたものの最後はきっちり抜けて危なげなく優勝。世代の頂点に立った。外が伸びない馬場状態で自身は外枠。その不利を打ち消す見事な積極策だった。

2着 エポカドーロ

気合いを付けてハナへ。淡々と流れるペースを演出しゴール寸前まで先頭を保持し世代最速の実力を存分に見せつけた。

ペースや馬場に恵まれた部分は大きく距離はぎりぎりだったように思える。中間も軽めの調整で少なくとも前走以上の出来にはないように思えたが、その中でのこの奮闘は価値が高い。負けはしたがやはり力がある。

3着 コズミックフォース

ワグネリアンの内目に位置したが、早めに動き直線を向いたところですでに2番手。そこからもしぶとく食い下がり馬券内に残った。

この馬も展開面の恩恵はあったが、初のG1でこの走りは立派。一級線相手でも見劣らない実力馬だ。

4着 エタリオウ

スタート直後は最後方。そこから少し追い上げて後方のインを追走。直線はやや強引な動きもあったがグイグイ伸びた。この展開でここまで追い上げたのは地力の証。最後ラップが落ちたところでの急追した勝負強さは実にステイゴールド産駒らしい。

5着 ブラストワンピース

先団のやや後ろを追走。直線はワグネリアンの内から外に切り替えるシーンが勿体なかった。もう少し好走出来た可能性は十分にある。体もやや緩かったか。

6着 ダノンプレミアム

内の3番手を追走。やや力んでいた。直線は進路も微妙だったが、敗因は距離と力みのほうがメインだろう。着差はさほどなく、リラックスして走れていれば勝ち負けまであったか。短縮で見直し。

12着 キタノコマンドール

後方のインを進み、直線は大外へ。しかし内の馬たちが全く止まらず出番なし。展開は間違いなく向いていないが、それを差し引いても残念な大敗。戦法の引き出しのなさ等キャリアの浅さが響いた。

まとめ

府中でなら弾けてくれないか?届かなければ仕方ない。おそらくワグネリアンを本命にした多くの人の思いはそうではなかっただろうか?

それがふたをあけてみればまさかまさかの先行策。こんな器用な競馬が出来るとどれだけの人が思っていただろうか。しかしそれはこの大一番で鮮やかに成し遂げられた。

未完の大器かと思われた素質馬が、一世一代の大舞台で奏でた旋律はあまりにも美しく、一家の悲願と多くの感動を呼ぶのに十分すぎるものだった。

文=櫻井秀幸


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