悠然と大外一気。
4月22日に東京競馬場で行われたフローラステークス(G2/芝2000)はサトノワルキューレの優勝に終わり、2着までにオークスの優先出走権が与えられるトライアルレースで新星が誕生した。
レースを分析していきながらサトノワルキューレがレースを制したポイントやサラキア、オハナなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | サトノワルキューレ | Mデムーロ騎手 | 1 | |
牝3 | 54 | (栗東)角居 | 2.7 | |
2 | パイオニアバイオ | 柴田善騎手 | 13 | |
牝3 | 54 | (美浦)牧 | 90.4 | |
3 | ノームコア | 戸崎圭騎手 | 5 | |
牝3 | 54 | (美浦)萩原 | 7.4 | |
4 | サラキア | 池添騎手 | 2 | |
牝3 | 54 | (栗東)池添学 | 6 | |
5 | ファストライフ | 大野騎手 | 12 | |
牝3 | 54 | (美浦)青木 | 86.6 | |
6 | ウスベニノキミ | 内田博騎手 | 8 | |
牝3 | 54 | (栗東)鈴木孝 | 23.9 | |
7 | レッドベルローズ | 三浦騎手 | 4 | |
牝3 | 54 | (美浦)鹿戸 | 7.2 | |
8 | ヴェロニカグレース | 柴田大騎手 | 11 | |
牝3 | 54 | (美浦)武市 | 27.4 | |
9 | ハイヒール | 武士沢騎手 | 16 | |
牝3 | 54 | (栗東)清水久 | 313.2 | |
10 | デュッセルドルフ | 田辺騎手 | 14 | |
牝3 | 54 | (美浦)木村 | 96.9 | |
11 | ノーブルカリナン | 横山典弘騎手 | 7 | |
牝3 | 54 | (栗東)友道 | 23.7 | |
12 | ディアジラソル | 武藤騎手 | 15 | |
牝3 | 54 | (美浦)高橋裕 | 212.7 | |
13 | オスカールビー | 蛯名騎手 | 9 | |
牝3 | 54 | (栗東)矢作 | 25.9 | |
14 | オハナ | 石橋脩騎手 | 3 | |
牝3 | 54 | (美浦)堀 | 6.1 | |
15 | カーサデルシエロ | 北村友騎手 | 6 | |
牝3 | 54 | (栗東)藤原英 | 20.4 | |
16 | ラブラブラブ | 松岡騎手 | 10 | |
牝3 | 54 | (美浦)大和田 | 26.5 |
払い戻し
単勝 | 4 | 270円 | 1人気 |
複勝 | 04 15 16 | 150円 1,160円 260円 | 1人気 13人気 5人気 |
枠連 | 02 - 08 | 890円 | 3人気 |
馬連 | 04 - 15 | 13,300円 | 41人気 |
ワイド | 04 - 15 04 - 16 15 - 16 | 3,110円 530円 5,070円 | 39人気 4人気 50人気 |
馬単 | 04 → 15 | 15,590円 | 52人気 |
三連複 | 04 - 15 - 16 | 20,750円 | 68人気 |
三連単 | 04 → 15 → 16 | 113,290円 | 365人気 |
レース分析
まずラップを見てみると、前半が61秒1、後半が58秒4となっておりはっきりとスローペースだった。
また東京2000恒例ともいえる最初のコーナーでのごちゃつきも発生し、オハナの動きに端を発し不利があった馬も多かった。では、各馬を振り返って行こう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 サトノワルキューレ
道中は最後方を追走。中団組がごちゃついたことを考えれば、中途半端に位置を取りに行かなかったことも結果的には功を奏した。
徐々に進出し後方のままとはいえ、前を射程圏に入れた位置で直線を向きそこから長く脚を使い突き抜けた。距離に不安はなく本番でも惑星以上の存在だろう。
2着 パイオニアバイオ
3番手外目を追走し直線はノームコアとびっしりたたき合い、競り勝ち連を確保。勝ち味には遅いが実に堅実。本番でもしぶとさを生かせばチャンスはある。
3着 ノームコア
2番手を進み直線も差し返し気味に前で争うが最後で脱落。惜しくも権利は逃したが先々が楽しみな一頭だ。
4着 サラキア
後方のインを進んだ。直線も内を捌き前に接近したが、最後でやや進路を迷った。2、3着馬の間をつけばもう少しきわどかっただろう。
14着 オハナ
急な切れ込みで騎手は制裁を受けたが、先団に位置する事には成功。しかし直線は反応がなく沈んでいった。ペースを考えても負け過ぎと言える。
まとめ
上がりの勝負を大外一気の末脚でまとめて面倒を見たサトノワルキューレ。展開の不利を楽々打ち消すその勝ちっぷりはセンセーショナルなものだった。
フローラステークスで印象に残る勝ち方をした馬たちを振り返ってみると、サンテミリオンにディアデラノビアにミッドサマーフェアなどなど本番での結果は様々。
もちろん桜花賞上位馬など既存の勢力が距離延長にあっさり対応する可能性も高い。それでもサトノワルキューレの本番での走りが楽しみであることもまた確かな事である。
文=櫻井秀幸