その勢いは止まらない。
3月31日に中山競馬場で行われたダービー卿チャレンジトロフィー(G3/芝1600)はヒーズインラブの優勝に終わった。
実績馬たちが馬群に沈み中波乱といったところだが、どこがレースの鍵となったのだろうか?レースを分析していきながらヒーズインラブがレースを制したポイントやグレーターロンドンなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | ヒーズインラブ | 藤岡康騎手 | 4 | |
牡5 | 55 | (栗東)藤岡 | 6.5 | |
2 | ○外キャンベルジュニア | 石橋脩騎手 | 6 | |
牡6 | 55 | (美浦)堀 | 13.4 | |
3 | ストーミーシー | 大野騎手 | 9 | |
牡5 | 54 | (美浦)斎藤誠 | 26.3 | |
4 | テオドール | 吉田隼騎手 | 5 | |
牡5 | 54 | (美浦)国枝 | 13.3 | |
5 | グレーターロンドン | 田辺騎手 | 1 | |
牡6 | 56.5 | (美浦)大竹 | 3.6 | |
6 | ゴールドサーベラス | 柴山騎手 | 7 | |
牡6 | 54 | (美浦)清水英 | 14.8 | |
7 | レッドアンシェル | 戸崎圭騎手 | 2 | |
牡4 | 56.5 | (栗東)庄野 | 4 | |
8 | マイネルアウラート | 柴田大騎手 | 14 | |
牡7 | 56 | (美浦)高橋裕 | 202 | |
9 | マルターズアポジー | 柴田善騎手 | 3 | |
牡6 | 58 | (美浦)堀井 | 5.5 | |
10 | アデイインザライフ | 北村宏騎手 | 8 | |
牡7 | 57 | (美浦)萩原 | 17.6 | |
11 | ダイワリベラル | 菊沢騎手 | 15 | |
牡7 | 56 | (美浦)菊沢 | 243.4 | |
12 | ロジチャリス | 池添騎手 | 12 | |
牡6 | 57 | (美浦)国枝 | 62.4 | |
13 | クラリティスカイ | 木幡巧騎手 | 16 | |
牡6 | 57 | (美浦)斎藤誠 | 407.2 | |
14 | ソルヴェイグ | 三浦騎手 | 11 | |
牝5 | 55.5 | (栗東)鮫島 | 44.4 | |
15 | サンライズメジャー | 田中勝騎手 | 13 | |
牡9 | 56.5 | (栗東)浜田 | 110.9 | |
16 | ミュゼエイリアン | ミナリク騎手 | 10 | |
セ6 | 56 | (美浦)黒岩 | 32.9 |
払い戻し
単勝 | 9 | 650円 | 4人気 |
複勝 | 09 03 15 | 230円 470円 580円 | 3人気 8人気 9人気 |
枠連 | 02 - 05 | 850円 | 2人気 |
馬連 | 03 - 09 | 3,890円 | 17人気 |
ワイド | 03 - 09 09 - 15 03 - 15 | 1,510円 1,880円 4,010円 | 19人気 23人気 46人気 |
馬単 | 09 → 03 | 6,770円 | 26人気 |
三連複 | 03 - 09 - 15 | 27,990円 | 91人気 |
三連単 | 09 → 03 → 15 | 126,530円 | 426人気 |
レース分析
まずラップを見てみると、前半が46秒2、後半が46秒となっておりほぼイーヴンな推移と言える。中山の馬場はそれなりに時計の出る状態で極端な追い込みは利きづらくある程度立ち回りの器用さも求められた。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 ヒーズインラブ
中団の内目でレースを進めた。勝負どころでも外を回らずタイトな位置を維持し、ダイワリベラルの内側の狭いところをうまく回ってきた。
直線も間を割る形となったが力強く伸び、先に抜けた2着馬を余裕を持って交わしさった。兄にサンデーウィザードを持つ良血馬がいよいよ本格化。
2着 キャンベルジュニア
スタート直後はハナにも行ける勢いだったが結局は好位のインに収まった。勝負どころでソルヴェイグの内を掬ってロスなく回り一旦は抜け出した。
しかし勝ち馬の強襲に遭い昨年に続いて2着に終わった。一昨年のこのレースこそチグハグな競馬で大敗したが、中山は本当に得意な馬だ。
3着 ストーミーシー
出負けし道中は勝ち馬の一列後ろにつけた。勢いよく外を進出し追い上げ、直線でも一頭だけ違う脚で差してきたがそれでもここまで、やはり中山マイルの外枠は難しい。
5着 グレーターロンドン
後方のインを進みその位置のまま直線へ。コーナーワークでやや位置をあげたもののそこからイマイチ脚を使えず。本来の決め手を生かせない競馬が続いている。
7着 レッドアンシェル
中団の内目で勝ち馬のインに位置した。しかしそのまま見せ場の少ない競馬に終わった。直線はキャンベルジュニアの後ろでやや窮屈ではあったがいづれにせよ好走は厳しかっただろう。
9着 マルターズアポジー
まずますのスタートだったが他馬も速くハナを取り切れたのは1Fほど行ったあたり。そこからペースも緩まず厳しいレースになった。それでも一旦は振り切りらしさはみせている。マイルは少し忙しい。
まとめ
力強い伸び脚で見事親子鷹を実現させたヒーズインラブが藤岡家を愛で包んでみせた。ハービンジャー産駒ながら速い時計にも難なく対応しており本当に地力強化が顕著だ。
混沌とするマイル戦線にまた新星が誕生。このスピード能力と根性はもっと上のレベルでも十二分に通用するだろう。
文=櫻井秀幸