カテゴリー:コラム

オルフェーヴル産駒の特徴とは?血統と戦績から導く傾向と距離適性

(C) Yusuke Tsutaya

「ダービーが終わり、これで競馬も一段落」

そんな風に感じてしまう競馬ファンも多いだろう。だが、競馬関係者にとってそんな思いはほんの一時のこと。のんびり息つく暇も与えられず、来年のダービーへ向けての戦いがすぐに始まることになる。さぁいよいよ今週から2歳戦の開幕だ。

「今年の2歳戦における楽しみは?」との問いに、あなたは何を思い浮かべるだろう。自分が応援している馬の弟や妹のデビュー……大好きだった牝馬の仔の動向……そして、「あの馬」の初年度産駒。そう、いよいよオルフェーヴルが種牡馬としてのデビューを迎える。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ステイゴールド
オリエンタルアート
母の父メジロマックイーン
母の母エレクトロアート
性別
馬齢5 歳
生年月日2008年5月14日
毛色栗毛
馬主(有)サンデーレーシング
調教師池江泰寿(栗東)
生産牧場(有)社台コーポレーション白老ファーム
産地白老町
馬名意味金細工師(仏)

賞金

総賞金1,344,084,000
内付加賞121,884,000
収得賞金(平地)540,850,000
収得賞金(障害)0

オルフェーヴルの戦績振り返り

今年9歳となったオルフェーヴルだが、現役時代に残した強烈な印象は、今もなお色褪せてはいないだろう。

ディープインパクトに続く史上7頭目となるクラシック三冠制覇は言うまでもなく、宝塚記念、有馬記念(連覇)を加えて国内GI6勝を果たした。

世界制覇を目指したフランスにおいてはフォワ賞の連覇に凱旋門賞2年連続2着。あと一歩のところで頂点に立つことは叶わなかったが、2012年の凱旋門賞で最後の直線、あっさりと抜け出して後続をちぎり捨てた場面は、この先何十年もの間、競馬を愛する人々の間で語り継がれるものだろう。

その凱旋門賞しかり、世紀の大逸走劇を演じた阪神大賞典しかり。記録だけでなく、記憶に刻み込まれる歴史的名馬であった。

日付レース名着順人気
131222有馬記念G11
130331産経大阪G21
121125JCG11
120624宝塚記念G11
120429天皇賞春G1111
120318阪神大賞G21
111225有馬記念G11
111023菊花賞G11
110925神戸新聞G21
110529東京優駿G11
110424皐月賞G14
110326スプリンG21
110206きさらぎG32
110109シンザンG33
101113京王杯2G2101
101003芙蓉S1
100814新馬2

オルフェーヴル産駒の特徴を予想

オルフェーヴル産駒の特徴を予想する上で、スピードやスタミナといったものよりもまず、真っ先に思い付くのが気性面の問題だろう。管理していた池江泰寿調教師をして「イレ込みが激しすぎて競走馬になれないかとすら思っていた」と語られていたほどだ。デビュー戦でのゴール後の放馬、ウィナーズサークルで暴れて撮影拒否、前述した阪神大賞典での逸走などなど、語り尽くせぬほどのエピソードが残されている。

気性面での特徴というものは、非常に色濃く遺伝される傾向が強いため、この「気の強さ」が決定的に現れてくる可能性も十分覚悟しておくべきだろう。気の強さが「闘争心」として現れるのか、はたまた「気性難」として終わってしまうのかは紙一重。オルフェーヴルが持つ「怪物」としてのDNAと「闘争心」が上手く融合したならば、爆発的な能力を有する産駒を量産する可能性も十分だ。

芝で活躍できる?

決してスピードタイプとは言えないオルフェーヴルではあるが、自身の戦績や血統的に考えても、芝が不向きとは考えづらい。


先に種牡馬デビューを果たした全兄ドリームジャーニーの産駒なども、芝での良績が断然多い。ただし、自身がどちらかと言えばパワータイプだった印象が強いのも事実。平坦小回りコースでスピードを活かすというよりも、中山や阪神のような急坂のあるコースにより適性が高いことが予想される。

ダートで活躍できる?

前述したように、ドリームジャーニーの例で考えるとダート適性には疑問が残る。

とはいいつつ、オルフェーヴル自身の特徴である「圧倒的なパワー」から考えるならば、兄の産駒以上にダート適性がある可能性も十分にある。決してダート向きの種牡馬という意味ではなく、芝ではスピードや切れ不足の馬であっても、ダートで活躍できるパワーを持ち合わせている馬が多い。という可能性である。

むしろあの父の圧倒的なパワーと闘争心を高いレベルで受け継いだなら、ダートの舞台で怪物を生み出す可能性も……?

距離適性は?

これまでに述べてきた要素から紐解けば、距離適性の推測は比較的容易である。

平坦小回り向きの軽いスピードタイプではないであろうこと。そして父ステイゴールド、全兄ドリームジャーニーともに産駒が中〜長距離での良績が多いこと。これらのことから考えても、やはり中〜長距離が活躍のメインステージとなる可能性が高いだろう。


なぜスワーヴリチャードは日本ダービー2着になれたのか?血統や次走は?

(C)Ko-Mei

5月28日に東京競馬場で行われた東京優駿・日本ダービー(GI/芝2400m)で、3番人気のハーツクライ産駒スワーヴリチャード(牡3)が2着となった。勝ったのは2番人気のレイデオロ。1番人気のアドミラブルは3着だった。

スワーヴリチャードの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ハーツクライ
ピラミマ
母の父Unbridled’sSong
母の母CareerCollection
性別
馬齢3歳
生年月日2014年3月10日
毛色栗毛
馬主(株)NICKS
調教師庄野靖志(栗東)
生産牧場ノーザンファーム
産地安平町
馬名意味冠名+人名より

血統評価は?

スワーヴリチャードは父ハーツクライ、母ピラミマ、母父アンブライドルズソングという血統だ。

ハーツクライはJRAで最も長距離レースが得意な種牡馬として知られている。

3歳春の馬たちにとって2400mは長距離だ。だからこそ、台頭してくることができたといえる。

例えば、過去10年の3歳限定戦、東京芝2400mにおける種牡馬別の成績を見てみよう。

種牡馬着別度数
ディープインパクト13- 7- 9-42/71
ステイゴールド13- 4- 3-41/61
キングカメハメハ8- 5- 4-33/50
ハーツクライ5- 5- 3-14/27
シンボリクリスエス5- 4- 4-33/46
ネオユニヴァース4- 2- 1-16/23
アグネスタキオン3- 4- 3-11/21
ダンスインザダーク2- 5- 3-29/39
ゼンノロブロイ2- 4- 4-15/25
タニノギムレット2- 2- 2-16/22
ハービンジャー2- 0- 2-11/15
スペシャルウィーク1- 3- 0-14/18
ジャングルポケット1- 2- 1-29/33
チーフベアハート1- 2- 1- 8/12
マンハッタンカフェ0- 2- 4-26/32
ホワイトマズル0- 1- 3- 6/10
コンデュイット0- 1- 3- 6/10
フジキセキ0- 1- 0- 9/10
種牡馬勝率複勝率単回値複回値
ディープインパクト18.3%40.8%135104
ステイゴールド21.3%32.8%8365
キングカメハメハ16.0%34.0%7685
ハーツクライ18.5%48.1%150122
シンボリクリスエス10.9%28.3%15078
ネオユニヴァース17.4%30.4%26579
アグネスタキオン14.3%47.6%60141
ダンスインザダーク5.1%25.6%4867
ゼンノロブロイ8.0%40.0%18126
タニノギムレット9.1%27.3%6390
ハービンジャー13.3%26.7%8856
スペシャルウィーク5.6%22.2%5285
ジャングルポケット3.0%12.1%820
チーフベアハート8.3%33.3%8277
マンハッタンカフェ0.0%18.8%069
ホワイトマズル0.0%40.0%0305
コンデュイット0.0%40.0%080
フジキセキ0.0%10.0%014

※牡・セン馬のみ
※レース機会数 : 10 回以上
※単勝100倍以上除外
※新馬戦除外

リーディングこそディープインパクトとステイゴールドに譲るが、複勝率や回収率を見ると他を圧倒していることが分かる。

ハーツクライ産駒の得意条件だったことが好走に繋がったわけだ。

また、もう一つの要因があるとすれば、それは「世代レベル」だろう。


ハーツクライ産駒は成長力がある分、成長が遅いことでも知られている。通常の年なら“Theクラシック血統”に遅れをとるところだ。しかし、今年のクラシックではディープインパクト産駒の有力馬が不作だったため、ハーツクライ産駒にチャンスが訪れたと考えられる。

次走は?

今後は休養に入り、秋を目指していくことになる。関西馬ということで、おそらく神戸新聞杯をステップに菊花賞へ進む王道のローテーションを選ぶのではないか。

全成績・戦績一覧

レース名距離着順人気
東京優駿G1芝240023
皐月賞G1芝200062
共同通信G3芝180012
東京スポG3芝180024
未勝利*芝200011
新馬芝200021

レイデオロの血統や次走、将来性は?日本ダービーの覇者を分析

(C)Yushi Machida

5月28日に東京競馬場で行われた東京優駿・日本ダービー(GI/芝2400m)で、2番人気のキングカメハメハ産駒レイデオロ(牡3)が、3番人気のスワーヴリチャードを押さえて勝利した。1番人気のアドミラブルは3着だった。

レイデオロの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

キングカメハメハ
ラドラーダ
母の父シンボリクリスエス
母の母レディブロンド
性別
馬齢3歳
生年月日2014年2月5日
毛色鹿毛
馬主(有)キャロットファーム
調教師藤沢和雄(美浦)
生産牧場ノーザンファーム
産地安平町
馬名意味黄金の王(西)。父名、母名より連想

血統評価は?

レイデオロは父キングカメハメハ、母ラドラーダ、母父シンボリクリスエスという血統だ。

キングカメハメハはダービー馬、シンボリクリスエスはダービー2着と、ダービーに縁のある血統をしている。

興味深いのは今回と同じ、超スローペースの決着となった2010年のダービーも、キングマンボの系統の馬が勝ったということだ。

2010年
1着 エイシンフラッシュ 父キングズベスト
2着 ローズキングダム 父キングカメハメハ

特にキングカメハメハは芝・ダートの両方でGI馬を輩出しているように、瞬発力にも持続力にも秀でた馬だ。超スローペースになった今回のダービーでもキングカメハメハ=キングマンボの血を持つ馬が勝ったというのは偶然ではないだろう。

もっとも、キングカメハメハ産駒ということだけが勝因ではない。何といっても母系が超良血なのだ。3代前の母ウインドインハーヘアはディープインパクトの母として知られている。

2代前の母レディブロンドはデビュー戦が1000万条件という驚くべき戦績を持つ。しかも5連勝でGI出走まで登りつめたのだから、才能の塊だったというほかない。スプリンターズステークスでは4着だったものの、繁殖牝馬としても活躍馬を輩出している。

レディブロンド全戦績

レース名距離馬場着順
スプリンG1芝1200
セプテH1600芝1200
TVh賞1000芝1200
長万部H1000芝1200
下北半島500芝1200
TVh杯1000芝1200

集計期間:2003. 6.21 ~ 2003.10. 5


レイデオロの母でもあるラドラーダはOP馬となり、ゴルトブリッツ(父スペシャルウィーク)は帝王賞を制してGI馬となった。

レイデオロがGIで活躍できる血統的な裏付けは十分すぎるほどあったということだ。

なお、この一族は晩成型の馬が多いことで知られている。前述の通りレディブロンドはデビューが1000万条件になるほど初出走が遅れた馬だし、ゴルトブリッツは3歳のうちにJRAで勝てず、地方で初勝利を挙げてからGI馬になったという経緯を持っている。ラドラーダにしても、3歳のクラシックには間に合わなかった。

母系を見れば見るほど、成長力のある馬であることが分かる。レイデオロのさらなる成長にも期待が集まるところだ。

次走は?

無事に春のクラシックを制したため、今後は休養に入ることになる。秋は通常であればダービー馬として最後の1冠である菊花賞の路線を歩むことになる。

しかし、藤沢和雄調教師は馬に適性のないレースを無理に使うようなことはしない。例えばシンボリクリスエスはダービー2着の実績がありながら、秋は神戸新聞杯をステップに古馬3冠レースへの出走を決断した。

過去の事例を見れば、レイデオロが秋古馬3冠に挑戦する可能性も十分に考えられそうだ。


ソウルスターリングの血統や次走、将来性は?オークスの覇者を分析

(C)Pelusa214

5月21日に東京競馬場で行われた優駿牝馬オークス(GI/芝2400m)で、1番人気のフランケル産駒ソウルスターリング(牝3)が、6番人気のモズカッチャンを押さえて勝利した。2番人気のアドマイヤミヤビは3着、3番人気のリスグラシューは5着だった。

ソウルスターリングの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

Frankel
スタセリタ
母の父Monsun
母の母Soignee
性別
馬齢3 歳
生年月日2014年2月13日
毛色青鹿毛
馬主(有)社台レースホース
調教師藤沢和雄(美浦)
生産牧場社台ファーム
産地千歳市
馬名意味魂を揺すぶる様な。そんな走りに期待して

血統評価は?

ソウルスターリングは父フランケル、母スタセリタ、母父モンズンという血統だ。

父のフランケルは競走馬時代、英国で14戦14勝という成績を残した。”史上最強馬”という呼び声も名高く、種牡馬としても活躍が期待されている。現3歳世代が初年度産駒。この世代の出来不出来で種牡馬としての将来が大きく変わってくるため注目されていたが、初年度からクラシックホースを出してしまうのだから恐れ入る。

しかもヨーロッパならまだしも、サンデーサイレンス時代にある日本のクラシックで勝ってしまうのだから、能力の高さがずば抜けているというほかない。

それもそのはずだ。母のスタセリタはGI6勝で、歴史的名牝として知られている。史上最強馬と歴史的名牝の子どもなのだから、その能力もずば抜けているわけだ。

もちろん、必ずしも名馬や名牝から素晴らしい産駒が出るわけではない。全く走らずにターフを後をする馬もいる。しかし、ソウルスターリングに関しては、完全に両親が持つ“勝者のDNA”を受け継いでいると言えるだろう。

あえてこの馬の不安要素を挙げるとするなら距離だったが、それも杞憂に終わった。

フランケル産駒の距離適性が未知数だったことによる声だったが、母のスタセリタはフランスオークスをはじめとした芝の中距離路線で活躍していた。母系の距離適性も含め、ソウルスターリングには問題がなかったということだろう。

次走は?

無事に春のクラシックを制したため、今後は休養に入ることになる。


秋はおそらく、2冠を目指して秋華賞路線を歩むことになるだろう。ローズステークスから始動し、秋華賞で再びGI制覇を目指す。そして結果次第ではエリザベス女王杯へ進むという王道ローテになるはずだ。

果たして彼女は今後、いくつのGIを取ることになるのだろうか。父はGI10勝、母は6勝。娘にかかる期待は、引き続き大きい。


重馬場、不良馬場、道悪に強い馬や血統は?種牡馬ベスト・ワースト5を発表/芝編

(C)競馬TIMES

競馬といえば、雨がつきもの。自然の中で行われるスポーツのため、どうしても天候に左右される面が出てくる。良馬場が得意な馬、道悪(やや重、重馬場、不良馬場)が得意な馬、というのは存在する。

馬券を買っているファンからしても、馬場の変化が与える影響は気になるところだろう。馬場が変わったことによってバッタリ走らなく馬、反対に激走する馬というのはいる。

そこで、今回は重馬場、不良馬場にフォーカスし、パフォーマンスを挙げる血統、下げる血統を見ていくことにしよう。


重馬場の鬼ランキング

※集計条件
・3番人気以下
・単勝100倍以内
・キャリア25戦以内
・連闘、半年以上の休み明けは対象外
・15件以上、

1位 ワークフォース

ナカヤマフェスタとヴィクトワールピサが挑戦した2010年の凱旋門賞を勝った馬として知られている。他にもイギリスダービーを勝つなど確かな実績を残して日本で種牡馬入りを果たした。

欧州の大レースを勝った馬らしく、道悪やタフなレースは大得意。良馬場のレースではディープインパクトやキングカメハメハといった種牡馬の産駒たちの後塵を拝しているが、馬場が渋れば強さを発揮する。

良馬場でスピード負けしてきた馬が道悪のレースに出てきたときは特に注目だ。

2位 メイショウサムソン

こちらはワークフォースと違い、日本で現役生活を送った。もっとも、血統的には完全に重馬場巧者だ。

父父サドラーズウェルズは欧州の大種牡馬で、父のオペラハウスはキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス(キングジョージ)など、GIで3勝を挙げている。父オペラハウスの産駒も道悪が大得意だったことで知られていて、タフな馬場に強い血統的な裏付けがあるわけだ。


さらに母父のダンシングブレーヴは道悪の鬼として知られている。実際、母父ダンシングブレーヴの道悪成績を見てみると……

勝率複勝率単回値複回値
15.0%30.0%612167

というように、驚異的な成績を残しているわけだ。

ちなみにメイショウサムソンもやや重のダービーや天皇賞秋を勝っている。オペラハウス、ダンシングブレーヴという道悪配合のため、メイショウサムソンとその産駒も当然のように道悪が得意なのだ。

3位 ハービンジャー

キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを11馬身という圧倒的大差で勝った実績を持っている。欧州の大レース、しかも極めてスタミナとタフさが求められるキングジョージで歴史的な大勝を収めたことから、相当のスタミナを持っていると憶測される。

実際、やはり産駒の実績を見ても道悪巧者ぶりが目立つ。

2014年以降、単復回収率は150%を超えているし、1、2番人気を含めなくても好走率は20%を軽く超えている。

4位 アドマイヤムーン

アドマイヤムーンは2007年にドバイデューティーフリー、宝塚記念、ジャパンカップなどに優勝し、年度代表馬に選出されたことで知られている。宝塚記念はやや重開催だったし、ドバイの馬場は日本よりも重たい。重たい馬場で走った実績があるわけだ。

なお、アドマイヤムーン産駒といえばある程度、距離の壁があることで知られている。

道悪開催のときも同じで、1500m以下の距離で抜群の実績を残している。反面、マイル以上になると成績はがくんと落ちる。

基本的に短距離の道悪巧者と考えておいたほうが良さそうだ。


5位 スペシャルウィーク

1998年の東京優駿、1999年の天皇賞 (春) 、天皇賞 (秋) 、ジャパンカップを制した日本競馬史上最高クラスの1頭だ。現役時代、やや重より悪い馬場のレースに出走したことは4回あったが、その成績は……

(4−0−0−0)

と、全勝を誇っている。ちなみに武豊騎手の悲願がかなったレースでもあるダービーも、やや重開催だった。

産駒見ても道悪で強い馬は多い。ブエナビスタはやや重の天皇賞秋をぶっちぎりで制し、インティライミは重馬場の宝塚記念で11番人気ながら3着に激走した実績を持っている。そしてリーチザクラウンは“田んぼ”の中で行われた日本ダービーで2着になった。

産駒の成績を見ても、道悪に強い種牡馬であることが一目瞭然だろう。

5位 エンパイアメーカー

エンパイアメーカー自身はダート馬だった。産駒もダートで活躍する馬が多いが、比較的芝でも走れる馬を輩出している。

もっとも、芝では芝種牡馬にスピード負け、瞬発力負けをしてしまう場面がどうしても出てくる。よって、良馬場よりスピードが求められない道悪を得意としているわけだ。

重馬場苦手ランキング

ワースト1位 キングヘイロー

父ダンシングブレーヴということで道悪巧者と思われがちだが、意外と道悪で結果を出せていない。18頭走って好走したのはたった1頭。しかも3番人気馬が3着に入るのがやっと……という実績しかない。

イメージとしては道悪が得意そうであるものの、割引をしたほうが懸命そうだ。


ワースト2位 グラスワンダー

こちらも意外に思えるが、意外と成績は良くない。グラスワンダー自身は道悪のレースに出走した経験を持っていないが、産駒を見てみると意外と苦手な馬が多いことが分かる。

代表産駒のアーネストリーはやや重より悪い馬場で7回走っているが、なんと勝ったのは「0」。2、3着に好走しているとはいえ、10勝も挙げていてほとんどのレースで上位人気に支持されている馬が未勝利というのは、苦手と言われても仕方ないはずだ。

スクリーンヒーローも唯一の道悪で3番人気4着、サクラメガワンダーも未勝利で勝って以降は4回走って0勝と、結果が出せなかった。

ワースト3位 デュランダル

鋭い切れ味が持ち味のデュランダル産駒は、道悪だと特徴が出ない。デュランダル自身も現役時代は道悪で(0−1−0−1)と勝てなかった。

代表産駒を見ると道悪のレースを勝っている馬がいるし、サンプル数も少ないので断言はしにくいものの、少なくとも得意ではなさそうだ。

ワースト4位 ヨハネスブルグ

フィーニクスステークス (G1) ・モルニ賞 (G1) ・ミドルパークステークス (G1) と欧州の2歳G1を3連覇し、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル (G1) も制覇。2歳時に7戦7勝という驚異的な強さを発揮し、2001年にカルティエ賞およびエクリプス賞の最優秀2歳牡馬に選ばれた実績を持つ。

欧州で実績を残した種牡馬だけに道悪が得意なように思えるが、実際には好走率10%以下という残念な成績しか残っていない。あまり高い評価をするのはよくなさそうだ。

ワースト5位 キンシャサノキセキ

2010年、2011年の高松宮記念を勝ったスプリント王。しかし、道悪はあまり得意ではなかった。重馬場のオーシャンステークスを勝った実績はあるが、通算では(1−0−0−4)とイマイチ。特に凡走した4レースではすべて1番人気に支持されていたが、馬券に絡むことはできなかった。この事実を見ても、道悪があまり得意でなかったことが分かる。

番外編 ディープインパクト、ハーツクライ、キングカメハメハは……

番外編として、リーディング上位の種牡馬についても触れておこう。彼らは好走率としては下位に入らない。しかし、良馬場時と比べると明らかに成績を落としている。

特に穴馬の好走率が低く、ディープインパクトとハーツクライの複勝回収値は60程度、キングカメハメハに至っては55前後といったところだ。

基本的に良馬場で好成績を残している馬は、重馬場になるとパフォーマンスを落とす可能性がある。必ずしもそうとはいえないものの、パフォーマンスを落とさないという保証がないことも事実なのだ。

まとめ

いかがだっただろうか? 年に何度かは必ず道悪開催があるため、こちらのデータを参考に、馬券を組み立てていただけたら幸いだ。

種牡馬別集計

種牡馬着別度数
ワークフォース3- 2- 1- 12/ 18
メイショウサムソン4- 7- 2- 27/ 40
アドマイヤムーン6- 6- 3- 40/ 55
スペシャルウィーク3- 2- 4- 25/ 34
エンパイアメーカー2- 0- 3- 15/ 20
タニノギムレット3- 2- 3- 25/ 33
クロフネ1- 4- 3- 25/ 33
ジャングルポケット2- 4- 7- 42/ 55
ハービンジャー5- 6- 6- 55/ 72
フジキセキ1- 1- 2- 13/ 17
ブラックタイド2- 1- 4- 23/ 30
ダイワメジャー8- 4- 7- 67/ 86
チチカステナンゴ2- 1- 1- 15/ 19
マンハッタンカフェ5- 4- 5- 53/ 67
シンボリクリスエス2- 4- 8- 53/ 67
コンデュイット1- 1- 2- 16/ 20
ダンスインザダーク1- 1- 2- 16/ 20
バゴ0- 2- 1- 12/ 15
ディープインパクト10- 17- 11-154/192
キングカメハメハ8- 8- 5- 86/107
マツリダゴッホ2- 4- 1- 29/ 36
サムライハート0- 3- 0- 13/ 16
ハーツクライ3- 5- 6- 64/ 78
ステイゴールド4- 11- 5- 95/115
ヴィクトワールピサ2- 1- 1- 19/ 23
サクラバクシンオー0- 1- 3- 20/ 24
タイキシャトル2- 2- 1- 27/ 32
ネオユニヴァース5- 1- 1- 41/ 48
ゼンノロブロイ3- 3- 5- 70/ 81
メイショウボーラー2- 0- 1- 21/ 24
キンシャサノキセキ1- 3- 0- 29/ 33
ヨハネスブルグ1- 1- 0- 21/ 23
デュランダル0- 0- 1- 16/ 17
グラスワンダー0- 1- 0- 17/ 18
キングヘイロー0- 0- 1- 17/ 18
種牡馬勝率複勝率単回値複回値
ワークフォース16.7%33.3%260362
メイショウサムソン10.0%32.5%240128
アドマイヤムーン10.9%27.3%16292
スペシャルウィーク8.8%26.5%250105
エンパイアメーカー10.0%25.0%11098
タニノギムレット9.1%24.2%21088
クロフネ3.0%24.2%6296
ジャングルポケット3.6%23.6%5495
ハービンジャー6.9%23.6%234165
フジキセキ5.9%23.5%4773
ブラックタイド6.7%23.3%83260
ダイワメジャー9.3%22.1%173104
チチカステナンゴ10.5%21.1%10696
マンハッタンカフェ7.5%20.9%8180
シンボリクリスエス3.0%20.9%1876
コンデュイット5.0%20.0%2667
ダンスインザダーク5.0%20.0%4441
バゴ0.0%20.0%0105
ディープインパクト5.2%19.8%5963
キングカメハメハ7.5%19.6%6156
マツリダゴッホ5.6%19.4%6299
サムライハート0.0%18.8%059
ハーツクライ3.8%17.9%2963
ステイゴールド3.5%17.4%4263
ヴィクトワールピサ8.7%17.4%21472
サクラバクシンオー0.0%16.7%093
タイキシャトル6.3%15.6%2435
ネオユニヴァース10.4%14.6%14858
ゼンノロブロイ3.7%13.6%4668
メイショウボーラー8.3%12.5%24759
キンシャサノキセキ3.0%12.1%4229
ヨハネスブルグ4.3%8.7%6736
デュランダル0.0%5.9%037
グラスワンダー0.0%5.6%012
キングヘイロー0.0%5.6%08

集計期間:2014. 2. 8 ~ 2017. 5. 6


Facebookもチェック!

競馬TIMESについて

keiba_times_atoz1

投稿・執筆者募集

093524

公式Twitter&FB

Twitter_logo_blue FB-f-Logo__blue_72

カテゴリー

アーカイブ

写真提供

競馬TIMESでは以下の写真家の方々にご協力いただいております

写真家一覧

※写真提供は随時募集しております。お問い合わせフォームからご連絡いただければ幸いです

ページ上部へ戻る