カテゴリー:コラム

なぜステイインシアトルと武豊騎手は鳴尾記念を勝てたのか?3つの理由

(C)@dawasaphoto

6月3日に阪神競馬場で開催された宝塚記念の前哨戦・鳴尾記念(GIII/芝2000m)で、3番人気のステイゴールド産駒ステイインシアトルが武豊騎手の手綱で優勝して、重賞初制覇を飾った。

ステイインシアトルと武豊騎手が勝利した要因を探るとともに、将来性についても考えてみよう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ステイゴールド
シアトルサンセット
母の父BelongtoMe
母の母WeekendinSeattle
性別
馬齢6 歳
生年月日2011年1月11日
毛色黒鹿毛
馬主青芝商事(株)
調教師池江泰寿(栗東)
生産牧場ノーザンファーム
産地安平町
馬名意味父名、母系より連想

血統評価は?

まずは、ステイインシアトルの基本的な情報として、血統を考察しよう。

父ステイゴールド(サンデーサイレンス系)×母父Belong to Me(ダンチヒ系)という血統の6歳牡馬。

あまり知られていないが、この組み合わせは非常に期待値の高い。

母父着別度数
ダンチヒ系30- 14- 22-219/285
勝率複勝率単回値複回値
10.5%23.2%13892

単回収値はベタ買いでも138円の回収値、複勝回収値も92円と水準以上だ。

ただし、重賞勝ち馬はG3までで、ステイインシアトルを含めて延べ4勝。

馬名レース名
ステイインシアトル鳴尾記念G3
マイネルミラノ函館記念HG3
ココロノアイチューリG3
ココロノアイアルテミG3

好走率の割に、重賞勝ち馬数が少ないことを踏まえると、平場で期待値のある血統と言えそう。

また、重賞勝ち馬に関しては、どの馬も展開に恵まれての勝利という印象が強く、地力で突き抜けて勝つというタイプではない。

G3クラスで、何かしらの恩恵があれば勝てる水準の馬を出す血統と言えるだろうか。

鳴尾記念における勝利の3つのポイント

では、より具体的に鳴尾記念での勝因を探っていくことにしよう。

1.小頭数

ステイインシアトルは14頭立て以上では[1-1-0-3]に対して、13頭立て以下のレースでは今回も含めて[4-1-0-0]と連対率100%を誇る。

とにかく揉まれない競馬になることが好走の条件。今回は10頭立てだった。

2.位置取り

4角先頭で回れた時には今回も含めて[5-0-0-0]と勝率100%。逆に、それ以外の時には[0-2-0-3]と一度も勝てていなかった。

スムーズにハナを切れたことが、大きな要因の一つだったわけだ。

3.鞍上武豊

そして何といっても武豊騎手の存在が大きかった。ステイインシアトルにとって絶妙のペースを作り出し、周囲にとって追い上げが厳しい展開を作った。

武豊騎手がハナを切ると、他の騎手が競りかけてこない傾向にある。他の騎手であれば、今回のようなスローペースでは、道中で捲りが入ったり、早めにプレッシャーをかけられたりと、かなり苦しい競馬になっていたことも考えられる。

1と2の要因を満たすために、最も重要な役割を果たしたのが『武豊騎手が騎乗していた』という点だったわけだ。

次走・将来性は?

次走は宝塚記念ではなく、函館記念(7月16日)と小倉記念(8月6日)の両にらみとのこと。

デビュー2戦目のGⅡ京都新聞杯の後に、脚部不安の影響で約2年近い休養期間があったことから、6歳にしてここまでのキャリアは僅か9戦。伸びしろは十分にあると言えるだろう。


鳴尾記念の内容自体は、かなり恵まれての勝利という印象が強く、次走以降、そのまま信用することが適切かどうかは微妙なところだ。

しかしながら、これからの上昇度もまた未知数であることは確かで、秋のG1戦線に向けて最大の上り馬となる可能性は十分に考えられるだろう。


なぜアンビシャスはGIで勝てないのか?安田記念凡走の裏にある根深き問題

(C)はねひろ

またしてもGIの壁を越えることはできなかった。

6月4日に東京競馬場で行われた春のマイル王決定戦・安田記念(GI/芝1600m)で、7番人気のディープインパクト産駒サトノアラジンが優勝し、GI初制覇を果たした。5番人気に支持されたアンビシャス(牡5)は15着と惨敗した。

なぜアンビシャスは敗れてしまったのか? 徹底的に検証していこう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ディープインパクト
カーニバルソング
母の父エルコンドルパサー
母の母カルニオラ
性別
馬齢5歳
生年月日2012年2月17日
毛色黒鹿毛
馬主近藤英子
調教師音無秀孝(栗東)
生産牧場辻牧場
産地浦河町
馬名意味大望のある

レースに参加せずに終わった安田記念

まずは安田記念を振り返ってみよう。

アンビシャスは内枠からスタートし、最後方付近から競馬を進めた。ペースは流れ、後方の馬にとって最高の展開となった。実際、2着のロゴタイプを除き、差し馬が上位を独占する結果となった。

だが、アンビシャスは直線で進路を失い、外へ外へと流れていった。結局、前に壁がなくなったときには大勢が決してしまい、横山典弘騎手も本気で追うことはなかった。もっとも、それにしてもアンビシャスの伸びは精彩を欠いていた。

繰り返される負のサイクル

今回は前が開かないというアクシデントが最大の敗因だった。それは間違いないだろう。

もっとも、差し馬は常に不利を受けるリスクを背負っている。今回の場合、差し馬に有利な流れになりながら、それでも不利を受けてしまった。例えば先行馬であれば流れが向かないことはあっても、前が詰まったり、他の馬から不利を受けたりするようなことはめったにない。

だが、アンビシャスは差しにこだわり続けている。

理由はいくつかあるだろう。馬の特性、騎手との相性、展開のあや……。もっとも、最大の理由は、“師の意向”と言っていい。

アンビシャスを管理する音無秀孝調教師は“差し馬至上主義”、あるいは“逃げ、先行馬嫌い”として知られている。

かつて音無調教師はミッキーアイルを差し馬にしようと試みた。ときには逃げて勝ったにもかかわらず不満を漏らし、控えて負けたにもかかわらず満足気な発言をしていたほどだ。

要するに、アンビシャスが差し競馬を続ける背景には、師の強い意向があるわけだ。

アンビシャスは「追い込み一辺倒の馬」なのか?

しかし、実際のところ、アンビシャスが差しにこだわる絶対的な理由はないと考えられる。

なぜなら、先行して結果を出してきた実績があるからだ。

レース名着順通過順
安田記念G115   17-16
大阪杯G1 13-14-13
中山記念G2 08-08-07
天皇賞秋G1 14-12-10
毎日王冠G2 09-09-09
宝塚記念G116 03-03-03
産経大阪G2 02-02-02
中山記念G2 10-09-09
天皇賞秋G1 08-08-08
毎日王冠G2 13-13-12
ラジオNIHG3 09-10-06
プリンシ 14-12-11
毎日杯G3   07-03
共同通信G3 03-03-03
千両賞500*   07-07
新馬   04-03

集計期間:2014.11.16 ~ 2017. 6. 4

宝塚記念を除けば4角で5番手以内につけたレースは(2−0−3−0)。特に産経大阪杯では現役最強馬のキタサンブラックを下している。

にもかかわらず、音無調教師はアンビシャスが先行することに消極的だ。それどころか、レース前には「他力本願でしまい一辺倒の馬。まずは流れてほしいね」と、先行したことがないかのような発言を残している。

もちろん、今回のように流れが差し馬に向き、直線で不利を受けなければGIを勝つチャンスはあるだろう。もっとも、果たして何度、そのチャンスが訪れるのだろうか?

アンビシャスには先行して勝利してきた実績がある。キタサンブラック、ショウナンパンドラ、そしてラブリーデイを封じるほどの走りができるのだ。今後、再び前での競馬を試みない理由があるだろうか?


競走馬が絶頂期でいられる時間は短い。アンビシャスがこのまま差し競馬にこだわり続けるなら、GIのタイトルを取れずに競走馬生活を終えるという未来に、現実味が帯びてくるのではないか。

なお、前述のミッキーアイルはGIを2勝している。

その時の3、4コーナーの通過順は、どちらも「1−1」だった。


なぜサトノアラジンは安田記念を勝てたのか?6歳で花開いた理由

(C)Ko-Mei

6月4日に東京競馬場で行われた春のマイル王決定戦・安田記念(GI/芝1600m)で、7番人気のディープインパクト産駒サトノアラジン(牡6)が優勝し、GI初制覇を果たした。

サトノアラジンの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ディープインパクト
マジックストーム
母の父StormCat
母の母FoppyDancer
性別
馬齢6 歳
生年月日2011年2月16日
毛色鹿毛
馬主里見治
調教師池江泰寿(栗東)
生産牧場ノーザンファーム
産地安平町
馬名意味冠名+人名より

血統評価は?

サトノアラジンは父ディープインパクト、母マジックストーム、その父ストームキャットという血統だ。エリザベス女王杯の覇者ラキシスの全弟としても知られている。

ディープインパクト×ストームキャットの配合は活躍馬を何頭も輩出している。現在、最も注目されている“黄金配合”の一つだ。

この配合の重賞ウィナーを見ていくと……

馬名レース名着順
サトノアラジンスワンSG2
サトノアラジン京王杯スG2
エイシンヒカリ毎日王冠G2
エイシンヒカリエプソムG3
ラキシス産経大阪G2
リアルスティール共同通信G3
ラキシスエリザベG1
キズナ産経大阪G2
キズナ東京優駿G1
キズナ京都新聞G2
ヒラボクディープ青葉賞G2
アユサン桜花賞G1
キズナ毎日杯G3

集計期間:2013. 3.23 ~ 2016.10.29

キズナやエイシンヒカリといったディープインパクトの代表産駒が名を連ねている。

もともとサトノアラジンも2歳の時から注目を集める馬だった。しかし、3歳春のクラシックに間に合わなかった。そして迎えた菊花賞では出走にこぎつけたものの、不利を受けて6着。不本意なままクラシックシーズンを終えた。

古馬になってから本格化して重賞ウィナーとなったが、なかなかGIには手が届かず、6歳にまでなってしまった。長らく期待されていた馬だけに、関係者の喜びもひとしおだろう。

もっとも、血統的には“遅すぎる”というわけではない。

全姉のラキシスも春のクラシックには間に合わず、秋にようやく力をつけたタイプだった。初重賞も古馬になってから。一般的に牡馬より牝馬のほうが成長が早いと言われているだけに、サトノアラジンが姉よりGIを勝つのに時間がかかったことはむしろ自然の成り行きと言える。

6歳馬ながらキャリア24戦と比較的消耗度は低いだけに、もう少しの間は活躍を期待できるのではないか。

次走は?

安田記念を制したことで、まずは休養に入る見込みとなっている。昨年はスワンステークスからマイルチャンピオンシップへ挑んだが、マイルGI春秋連覇を目指して同様のローテーションを組む可能性は十分に考えられる。

また、2年連続で海外遠征を行っている経緯を考えると、今年も暮れは香港で過ごすことになるかもしれない。


ロードカナロア産駒の特徴とは?血統と戦績から導く傾向と距離適性


2014年1月の引退(京都競馬場での引退式)からはや3年余りの歳月を経て、今年、あの電撃王・ロードカナロアの産駒がデビューを迎えます。一体、どんな活躍をみせてくれるのでしょうか?

今回は、ロードカナロア産駒の傾向について考察していきます。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

キングカメハメハ
レディブラッサム
母の父StormCat
母の母サラトガデュー
性別
馬齢6 歳
生年月日2008年3月11日
毛色鹿毛
馬主(株)ロードホースクラブ
調教師安田隆行(栗東)
生産牧場ケイアイファーム
産地新ひだか町
馬名意味冠名+ハワイに伝わる海の神

賞金

総賞金669,958,000
内付加賞18,558,000
収得賞金(平地)365,250,000
収得賞金(障害)0

ロードカナロアの戦績振り返り

まずは「ロードカナロア…知らないよ」という方のために、プロフィールを紹介しつつ、戦績を振り返ってみましょう。

・ロードカナロアは、2008年3月11日生まれ(父:キングカメハメハ、母:レディブラッサム/母の父:Storm Cat)

・初戦は2010年12月の新馬戦(小倉芝1200)。2着に6馬身差の逃げ切り勝ちという鮮烈デビュー

・2〜3戦目はともに2着と惜敗

・4戦目の500万条件の勝利以降、OPを2戦・G3を2戦合わせて5連勝

・G1・高松宮記念に3着した後は2戦つづけてG3も2着に

・10月のG1・スプリンターズS、12月のG1・香港スプリントを連勝。G3・阪杯、G1・高松宮記念、G1・安田記念と5連勝

・休み明けのG2・セントウルSは2着に敗退

・G1・スプリンターズS、そして引退レースとなったG1・香港スプリントを連勝して引退

・生涯成績は19戦13勝。2着5回。3着1回。全レースで3着以内に入った(連対率は約94%、複勝率は100%)

一貫して短距離路線を歩んだロードカナロアは、芝1200mのG1を5勝、芝1600mのG1を1勝、獲得G1タイトルは合わせて6勝で、2012年、2013年のJRA最優秀短距離馬と、2013年の年度代表馬にも選出されています。

日付レース名着順人気
2013.9.29スプリンG11
2013.9.8セントウG21
2013.6.2安田記念G11
2013.3.24高松宮記G11
2013.2.24阪急杯G31
2012.9.30スプリンG12
2012.9.9セントウG21
2012.6.17函館スプG31
2012.3.25高松宮記G11
2012.1.28シルクロHG31
2011.11.26京阪杯G31
2011.11.6京洛SH1
2011.5.14葵S1
2011.4.16ドラセナ500*1
2011.1.29500万下*1
2011.1.5ジュニア1
2010.12.5新馬1

ロードカナロア産駒の特徴の予想

そんなロードカナロア産駒、どんな特徴をもっているのでしょうか?

ロードカナロア自身は、その身体的能力もさることながら、気持ちで走る馬だったと言えます。

母・レディブラッサムは、気性の荒いところがあったのですが、父・キングカメハメハの勝負強さがロードカナロアの中でうまく融合し、気持ちを引き出していたように考えられます。

無駄のないコーナーリング、馬群を抜け出すバランス感覚など、意欲的でセンスの良い走りを身につけた産駒が多く出るのではないかと予想しています。

芝で活躍できる?

ロードカナロア自身、芝のレースにしか出走していませんし、父・キングカメハメハ、祖父キングマンボまで遡っても日本の芝への適性はとても高く、産駒も芝で活躍する確率は高いはずです。

ダートで活躍できる?

では、ロードカナロアが走っていないダートではどうでしょう。


ロードカナロアの母・レディブラッサムは、父にStorm Cat、母にサラトガデュー(母父・Cormorant)を持つアメリカ血統です。アメリカはダート競馬の本場だけに、ポテンシャルを秘めていると言えるでしょう。

また、父のキングカメハメハも芝でしか走ったことがありませんでしたが、ダートで活躍する産駒をたくさん輩出しています。例えばベルシャザールがダート競馬の最高峰ジャパンカップダートを制したほどです。

この血が生きるような配合でロードカナロア産駒が出てきた場合、ダートでも芝と遜色ない活躍が期待できることが予想されます。

距離適性は?

やはり短距離〜マイルまでを主戦場にする産駒が多いように考えられます。しかし、ロードカナロア自身の距離適性はもう少し長かったのではないか、という見方も多い。

心肺機能が優れていて2000m程度はこなせる、という関係者の証言もありました。中距離を主戦場とする産駒が出てきてもおかしくはありません。


オルフェーヴル産駒の特徴とは?血統と戦績から導く傾向と距離適性

(C) Yusuke Tsutaya

「ダービーが終わり、これで競馬も一段落」

そんな風に感じてしまう競馬ファンも多いだろう。だが、競馬関係者にとってそんな思いはほんの一時のこと。のんびり息つく暇も与えられず、来年のダービーへ向けての戦いがすぐに始まることになる。さぁいよいよ今週から2歳戦の開幕だ。

「今年の2歳戦における楽しみは?」との問いに、あなたは何を思い浮かべるだろう。自分が応援している馬の弟や妹のデビュー……大好きだった牝馬の仔の動向……そして、「あの馬」の初年度産駒。そう、いよいよオルフェーヴルが種牡馬としてのデビューを迎える。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ステイゴールド
オリエンタルアート
母の父メジロマックイーン
母の母エレクトロアート
性別
馬齢5 歳
生年月日2008年5月14日
毛色栗毛
馬主(有)サンデーレーシング
調教師池江泰寿(栗東)
生産牧場(有)社台コーポレーション白老ファーム
産地白老町
馬名意味金細工師(仏)

賞金

総賞金1,344,084,000
内付加賞121,884,000
収得賞金(平地)540,850,000
収得賞金(障害)0

オルフェーヴルの戦績振り返り

今年9歳となったオルフェーヴルだが、現役時代に残した強烈な印象は、今もなお色褪せてはいないだろう。

ディープインパクトに続く史上7頭目となるクラシック三冠制覇は言うまでもなく、宝塚記念、有馬記念(連覇)を加えて国内GI6勝を果たした。

世界制覇を目指したフランスにおいてはフォワ賞の連覇に凱旋門賞2年連続2着。あと一歩のところで頂点に立つことは叶わなかったが、2012年の凱旋門賞で最後の直線、あっさりと抜け出して後続をちぎり捨てた場面は、この先何十年もの間、競馬を愛する人々の間で語り継がれるものだろう。

その凱旋門賞しかり、世紀の大逸走劇を演じた阪神大賞典しかり。記録だけでなく、記憶に刻み込まれる歴史的名馬であった。

日付レース名着順人気
131222有馬記念G11
130331産経大阪G21
121125JCG11
120624宝塚記念G11
120429天皇賞春G1111
120318阪神大賞G21
111225有馬記念G11
111023菊花賞G11
110925神戸新聞G21
110529東京優駿G11
110424皐月賞G14
110326スプリンG21
110206きさらぎG32
110109シンザンG33
101113京王杯2G2101
101003芙蓉S1
100814新馬2

オルフェーヴル産駒の特徴を予想

オルフェーヴル産駒の特徴を予想する上で、スピードやスタミナといったものよりもまず、真っ先に思い付くのが気性面の問題だろう。管理していた池江泰寿調教師をして「イレ込みが激しすぎて競走馬になれないかとすら思っていた」と語られていたほどだ。デビュー戦でのゴール後の放馬、ウィナーズサークルで暴れて撮影拒否、前述した阪神大賞典での逸走などなど、語り尽くせぬほどのエピソードが残されている。

気性面での特徴というものは、非常に色濃く遺伝される傾向が強いため、この「気の強さ」が決定的に現れてくる可能性も十分覚悟しておくべきだろう。気の強さが「闘争心」として現れるのか、はたまた「気性難」として終わってしまうのかは紙一重。オルフェーヴルが持つ「怪物」としてのDNAと「闘争心」が上手く融合したならば、爆発的な能力を有する産駒を量産する可能性も十分だ。

芝で活躍できる?

決してスピードタイプとは言えないオルフェーヴルではあるが、自身の戦績や血統的に考えても、芝が不向きとは考えづらい。

先に種牡馬デビューを果たした全兄ドリームジャーニーの産駒なども、芝での良績が断然多い。ただし、自身がどちらかと言えばパワータイプだった印象が強いのも事実。平坦小回りコースでスピードを活かすというよりも、中山や阪神のような急坂のあるコースにより適性が高いことが予想される。

ダートで活躍できる?

前述したように、ドリームジャーニーの例で考えるとダート適性には疑問が残る。

とはいいつつ、オルフェーヴル自身の特徴である「圧倒的なパワー」から考えるならば、兄の産駒以上にダート適性がある可能性も十分にある。決してダート向きの種牡馬という意味ではなく、芝ではスピードや切れ不足の馬であっても、ダートで活躍できるパワーを持ち合わせている馬が多い。という可能性である。

むしろあの父の圧倒的なパワーと闘争心を高いレベルで受け継いだなら、ダートの舞台で怪物を生み出す可能性も……?

距離適性は?

これまでに述べてきた要素から紐解けば、距離適性の推測は比較的容易である。

平坦小回り向きの軽いスピードタイプではないであろうこと。そして父ステイゴールド、全兄ドリームジャーニーともに産駒が中〜長距離での良績が多いこと。これらのことから考えても、やはり中〜長距離が活躍のメインステージとなる可能性が高いだろう。


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