貫録勝ち。
4月14日に阪神競馬場で行われたアーリントンカップ(G3/芝1600 外回り)はタワーオブロンドンの優勝に終わった。
NHKマイルカップの出走権を巡って混戦となったレースは、ゴール前でがらり一変する明暗がくっきりと分かれるレースとなった。ではその戦いを分析していきながらタワーオブロンドンがレースを制したポイントやインディチャンプなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | タワーオブロンドン | ルメール騎手 | 1 | |
牡3 | 56 | (美浦)藤沢和 | 3.1 | |
2 | パクスアメリカーナ | 川田騎手 | 3 | |
牡3 | 56 | (栗東)中内田 | 4.7 | |
3 | レッドヴェイロン | Mデムーロ騎手 | 4 | |
牡3 | 56 | (栗東)石坂正 | 7 | |
4 | インディチャンプ | 岩田騎手 | 2 | |
牡3 | 56 | (栗東)音無 | 3.5 | |
5 | ダノンスマッシュ | 北村友騎手 | 6 | |
牡3 | 56 | (栗東)安田隆 | 12.2 | |
6 | ピースユニヴァース | 武豊騎手 | 8 | |
牡3 | 56 | (美浦)尾形 | 39.3 | |
7 | ウォーターパルフェ | 酒井騎手 | 10 | |
牡3 | 56 | (栗東)田所 | 149.9 | |
8 | イルルーメ | 松田騎手 | 13 | |
牡3 | 56 | (美浦)高市 | 441.6 | |
9 | アリア | 小牧太騎手 | 11 | |
牝3 | 54 | (栗東)沖 | 192.6 | |
10 | ○外エアアルマス | 福永騎手 | 5 | |
牡3 | 56 | (栗東)池添学 | 8 | |
11 | ラセット | 藤岡佑騎手 | 7 | |
牡3 | 56 | (栗東)庄野 | 23.1 | |
12 | □地リュウノユキナ | 五十冬騎手 | 12 | |
牡3 | 56 | (地方)川島洋 | 396.1 | |
13 | ラブカンプー | 松山騎手 | 9 | |
牝3 | 54 | (栗東)森田 | 138.4 |
払い戻し
単勝 | 6 | 310円 | 1人気 |
複勝 | 06 01 11 | 150円 170円 210円 | 2人気 3人気 4人気 |
枠連 | 01 - 05 | 1,080円 | 6人気 |
馬連 | 01 - 06 | 1,050円 | 3人気 |
ワイド | 01 - 06 06 - 11 01 - 11 | 400円 460円 720円 | 3人気 5人気 10人気 |
馬単 | 06 → 01 | 1,830円 | 4人気 |
三連複 | 01 - 06 - 11 | 2,130円 | 6人気 |
三連単 | 06 → 01 → 11 | 9,690円 | 21人気 |
レース分析
レースのラップを見ていこう。前半が46秒5、後半が46秒9となっておりややハイペ-スだったと言える。
またこの日の阪神は外差しが決まる傾向にあり、ペース以上に後方組に有利な展開だったことは否めない。では各馬の勝因・敗因について見ていこう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 タワーオブロンドン
スタートは五分に出たが中団で脚を溜める形。人気の一角パクスアメリカーナと同じような位置だったが直線は外に回った。
そこからラセットを押しのけての伸びは凄まじく着差は大きくないものの余裕をもって突き抜けた。やはりこの距離なら主役クラス。
2着 パクスアメリカーナ
この馬も中団から。枠なりに内を進み直線は先に抜け出したインディチャンプの後を追うように伸びてきた。しっかり脚は使ったが勝ち馬には地力の差を見せつけられた格好。京都でのほうが素軽さを見せており本番での鍵は輸送と坂だろうか。
3着 レッドヴェイロン
出負けし後方から。勝ち馬の後ろから追い上げを図り直線の脚は目立っていた。格上挑戦でも見劣らなかった末脚はさすがこの血統(母エリモピクシー)といったところ。長い直線を頼りに本番でも一撃を狙う。
4着 インディチャンプ
先団に位置し早め早めの競馬。直線一旦は抜け出したがゴール前で甘くなったところを差し込まれた。毎日杯ではクビ差で賞金を加算できず、今回はハナ差で権利を逃した。衝撃的だった2勝目のように溜めたほうが良さが出るタイプ。
5着 ダノンスマッシュ
3番手を追走する積極策。結果的にはこの戦法もマイナスだっただろうが、同じような位置からインディチャンプに完敗しており今日のところは力負け。マイルはギリギリだろう。
まとめ
牡馬クラシック開幕と同時にマイル戦線も熱を帯びている。桜花賞のリプレイを見ているかのようなルメール騎手のスムースな手綱さばきは余裕に満ち溢れていた。
その筋骨隆々とした馬体で記録したタイムはレースレコードを大きく更新。視界は良好すぎる。
文=櫻井秀幸