柔軟な対応でタイトルを掴みとった。
3月24日に中山競馬場で行われた日経賞(G2/芝2500)はガンコの優勝に終わった。
レースを分析していきながらガンコがレースを制したポイントやキセキ、トーセンバジルなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | ガンコ | 藤岡佑騎手 | 3 | |
牡5 | 56 | (栗東)松元 | 5.4 | |
2 | チェスナットコート | 蛯名騎手 | 7 | |
牡4 | 55 | (栗東)矢作 | 20.6 | |
3 | ○地サクラアンプルール | 田辺騎手 | 6 | |
牡7 | 57 | (美浦)金成 | 12.3 | |
4 | ロードヴァンドール | 横山典騎手 | 4 | |
牡5 | 56 | (栗東)昆 | 6.3 | |
5 | トーセンバジル | Mデムーロ騎手 | 2 | |
牡6 | 56 | (栗東)藤原英 | 3.5 | |
6 | ゼーヴィント | 戸崎圭騎手 | 5 | |
牡5 | 56 | (美浦)木村 | 9.1 | |
7 | ソールインパクト | 福永騎手 | 8 | |
牡6 | 56 | (美浦)戸田 | 36.5 | |
8 | ノーブルマーズ | 高倉騎手 | 9 | |
牡5 | 56 | (栗東)宮本 | 43.9 | |
9 | キセキ | ルメール騎手 | 1 | |
牡4 | 57 | (栗東)角居 | 3.3 | |
10 | アルター | 津村騎手 | 12 | |
セ6 | 56 | (美浦)古賀慎 | 244.2 | |
11 | ピンポン | 武藤騎手 | 13 | |
牡8 | 56 | (美浦)粕谷 | 465.2 | |
12 | ○地ショウナンバッハ | ミナリク騎手 | 10 | |
牡7 | 56 | (美浦)上原 | 46.9 | |
13 | ナスノセイカン | 丸山騎手 | 11 | |
牡6 | 56 | (美浦)矢野 | 173.7 | |
14 | アクションスター | 大野騎手 | 14 | |
牡8 | 56 | (栗東)音無 | 521 | |
15 | サイモントルナーレ | 柴田大騎手 | 15 | |
牡12 | 56 | (美浦)加藤和 | 625.9 |
払い戻し
単勝 | 12 | 540円 | 3人気 |
複勝 | 12 03 11 | 240円 490円 350円 | 3人気 7人気 6人気 |
枠連 | 02 - 07 | 4,060円 | 18人気 |
馬連 | 03 - 12 | 5,880円 | 21人気 |
ワイド | 03 - 12 11 - 12 03 - 11 | 1,720円 1,230円 2,870円 | 21人気 15人気 32人気 |
馬単 | 12 → 03 | 9,850円 | 34人気 |
三連複 | 03 - 11 - 12 | 23,270円 | 69人気 |
三連単 | 12 → 03 → 11 | 136,540円 | 374人気 |
レース分析
まずラップを見てみよう。最初の100メートルを除いた2400メートルを3分割してみると、49秒、49秒4、48秒4となっている。ちょうど1000メートル通過のあたりが非常に緩んでいた。
それゆえ、キセキの進出自体はさほど悪手には思えなかったが、それがレース全体に大きな影響を与えたことは事実だろう。では各馬を振り返って行こう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 ガンコ
ロードヴァンドールを制してハナへ。しかしキセキが途中で強引にハナを奪いに来たためあっさり行かせ2番手をキープ。
直線手前で内から先頭を奪い返すとそのままゴールまで先頭を譲らず。地力強化が顕著だがそれ以上に芝への再挑戦が大正解だったようで充実一途。引き続き楽しみだ。好調な鞍上の冷静な運びも際立っていた。
2着 チェスナットコート
道中はトーセンバジルの後ろに位置したが、直線はサクラアンプルールの内を進みよく脚を伸ばした。勢いがある時止まらないハーツクライ産駒の特性通りここでも大健闘。中山をこなしたことも収穫。
3着 サクラアンプルール
後方馬群を進み直線は大外へ。脚は見せたが2着馬に競り負けた。距離もやや長かったかもしれないが2キロ差も響いたか。ただ中山ではやはり信頼度が高い。
5着 トーセンバジル
ポツンと中団を進み直線も馬場の中ほどに突っ込んだ。ジリジリとした脚しか使えず掲示板までにとどまった。休み明けは苦手なタイプで次走で真価が問われるか。
9着 キセキ
残り1200のあたりでハナへ。かなり勢いが付いておりスローを見こしての仕掛けというよりは抑えきれずの色が強かった。
早々にキセキにハナを奪い返され抵抗できず。度外視出来る部分は大きいが、折り合い面など昨年大きく成長した部分のリズムが狂わなければ良いが。。
まとめ
チグハグな競馬で敗退したキセキの父はルーラーシップ。同馬も日経賞で珍名馬(ネコパンチ)に不覚を取った。歴史は繰り返すものだと思ったが、一方ガンコの今後がネコパンチのようになるとは考えづらい。
種牡馬引退?とも囁かれ、何れにせよ芳しい状況とは言えない父ナカヤマフェスタの未来を切り開くべく息子はひたむきに走り続ける。その姿はどれだけ頑固でも構わない。
文=櫻井秀幸