圧巻のパフォーマンスで一気に将来の展望が広がった。
6月13日に東京競馬場で行われた500万条件(芝2400m)で、ハービンジャー産駒のポトマックリバー(牡3)が圧勝を収めた。
直線で見る見る後続を引き離して3馬身半差の快勝。視線の先に菊花賞や、その先の飛躍が見えてきた。その強さと将来性に期待する理由について書いていこう。
圧倒的な強さ
5枠7番からスタートしたポトマックリバーは、道中で中団につけると、3コーナーから早くも進出を開始。4コーナーでは先頭を捉える勢いで上がっていくと、直線では後続を置き去りにして2着に0.6秒差をつけて圧勝した。
まず、終始外外を回しながら勝ち切った点が素晴らしい。
東京芝2400mは圧倒的に内が有利のコースだ。今はフラットな馬場状態とはいえ、あまり外を回しすぎると届かない。そんな中、ポトマックリバーは3、4コーナーで内ラチから4、5頭分外を回していた。
にもかかわらず、直線で末脚は衰えなかった。完勝も完勝だったといっていい。
もう一つは4コーナーで前につけた馬がすべて潰れるようなタフな流れのレースを前に行って勝ち切ったことだ。
事実、ポトマックリバー以外、上位に来た馬たちは2〜7着まですべて4角7番手以下。うち4頭は11番手以下だった。一方、前につけていた馬は4番人気のリボントリコロールや7番人気のレッドルヴァンをはじめとして、全頭が下位に沈んでいる。完全に後ろにいた馬たちに有利な流れとなったわけだ。
ポトマックリバーは4角2番手。普通は直線で垂れてしまう流れの中、前にいってそのまま押し切った強さは輝いて見えるほどだった。
フロックでできるパフォーマンスではない。上のクラスでも即通用するはずだ。
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