2015年期待の新種牡馬の産駒が、デビュー戦で早くも勝利を挙げました。6月7日に阪神競馬場で開催された新馬戦(芝1400m)で、カジノドライヴ産駒のコウエイテンマが初出走初勝利を挙げたのです。
父カジノドライヴは、ピーターパンステークス(米GⅡ)を勝ち、フェブラリーステークス(GⅠ)でも2着になったダート馬。その仔が芝で勝ち上がるのは不思議な気がします。実際、ファンの心情は29.5倍の8番人気(10頭立て)というオッズに現れていました。
なぜコウエイテンマは勝てたのか。その理由を探っていきましょう。
ツボにハマった馬場状態
コウエイテンマが勝てた最大の要因は馬場状態にありました。
この日の阪神の芝コースは良馬場発表ながら上がりがかかるレースが目立っていたのです。
■6月7日の芝レースの上がり最速タイム
・7R 3歳未勝利(芝1800m)34秒9
・8R 3歳500万下(芝2000m)36秒3
・9R 鶴橋特別(500万下・芝1600m)33秒9
・11R 垂水ステークス(1600万下・芝1800m)34秒3
鶴橋特別こそ33秒台でしたが、下級戦は良くても34秒台ギリギリ。
コウエイテンマも上がり最速の末脚だったとはいえ36秒1でした。芝馬向きのツルツルの良馬場ではなく、ダート的なパワーが求められる馬場状態だったわけです。
コウエイテンマにとって、走りやすい馬場状態だったことが見て取れます。
両親のパワーを確実に受け継ぐ
カジノドライヴだけでなく、母からもパワーを受け継いでいたことがわかります。
母プリモピアットは芝で4勝していますが、上がり最速タイムは34秒0。好走したレースを見てみると、ラップタイムと上がりタイムがほぼ変わりませんでした。瞬発力を求められるレースではなく、地力が求められるレースで走っていたわけです。
ダートで活躍した父のパワーと、地力で勝ち上がった母のパワー。コウエイテンマは、両親の良いところしっかりと受け継いでいたわけですね。
このまま芝路線で行くのか、ダートに切り替えるのか、今後に注目したいです。
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