2019年3月30日、中山競馬場でダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ/芝1600m)が行われる。今回は日程や出走時間などのレース概要、注目の出走馬(出走予定登録馬)、想定される人気と予想オッズを見ていく。
ギベオン、プリモシーン、カツジ、マイスタイルらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
なお、競馬TIMESでは今後、当重賞を徹底的に検証していく。データ分析、有力馬の強調材料と不安要素の検証など、多角的な視点から当レースの見どころや注目点を解き明かしていく予定だ。
まずは出走予定馬の一覧と、勢力図(想定オッズ・人気)を確認していこう。
目次
ダービー卿CT2019の日程・時間・賞金
2019年3月30日 15:45
3回中山3日目 4歳上 サラ4歳上オープン
芝1600m (右 外)
本賞金:3900、1600、980、590、390万円
注目の出走予定馬(登録馬)
混戦模様のハンデ戦ではあるが、昨年のNHKマイルCで僅差の2着、中日新聞杯で初重賞制覇を果たしたギベオンが人気の中心にはなるか。
昨年の毎日杯で後の有馬記念馬ブラストワンピースの2着し、続くNHKマイルCでも内目を鋭く伸びて惜しくもの2着だった同馬。休み明けのセントライト記念こそ大敗したが、距離を短くした中日新聞杯で初重賞制覇を果たした。前走の金鯱賞は勝ったダノンプレミアムを始めとする上位と離された6着だったが、これはメンバー的なものもあったか。2000mは中日新聞杯でこなしてはいるものの、ベストは1600―1800mといった印象を受ける。
前走の敗退を経て陣営はマイル路線にスッパリと切り替えた印象。関西の策士・藤原英昭調教師のこういった判断は功を奏すことが多いだけに、若干見込まれた57.5キロのハンデさえこなせれば……アッサリのシーンがあってもおかしくはない。若干乗り難しいタイプではあるが、テン乗りになる蛯名騎手がどう御すかにも注目だ。
人気を集めた前走のターコイズSは不完全燃焼だった牝馬プリモシーンも、本来のキレ勝負なら巻き返しがあってもいい。
昨夏の関屋記念では古馬相手に一気の差し切りを決めた同馬。同路線の安定株ワントゥワンを抑え込んだだけに価値はあった。その後の秋華賞は同じく末脚勝負に掛けたものの7着に敗退。やはり内回りの2000mでは適性的に厳しかった印象だが、それでも勝ったアーモンドアイを除けば際どい位置まで追い込んできており、末脚の破壊力は世代でもトップレベルのものがあるだろう。
前走のターコイズSは中山コースということもあり少し位置を取りに行ったビュイック騎手の騎乗が裏目に出た格好で、最後の伸びを欠いた印象。今回は福永騎手に手が回るが、無難に末脚勝負に徹すれば十分に牡馬相手でも勝負になるのは関屋記念で証明済みだ。展開次第では突き抜けるシーンがあっても不思議ではない。
近走は勝ちきれないレースが続いているが、マイル戦なら安定して走るカツジも侮れない1頭。
既にこのコースでは昨年のニュージーランドトロフィーで重賞勝ちを果たしており、コース適性についてはメンバー随一のものがある同馬。メンバーの揃った昨年のマイルCSでも差のない4着に詰めているように、スムーズな追走ができればキレのある末脚で追い込んでくる。反面、前走の東風Sのように道中でエンジンがかかってしまうと抑えの利かない面もあり、折り合いがカギにはなりそうだ。
前走の小倉大賞典はいつもの先行策が取れずに全く力を出していないマイスタイルも、すんなり先行なら不気味だ。マイル適性は2走前の京都金杯で示しており、気分よく先行できれば巻き返しの可能性は十分。同型が多いだけに展開面がカギにはなりそう。
他には、ここ2走の走りに安定感伺える実績馬ロードクエスト、昨年の覇者ヒーズインラブ、前走のニューイヤーS(OP)の勝ちっぷりが圧巻だったドーヴァー、前走の末脚に復調気配見せたダイワキャグニー、中山コース得意のジョーストリクトリ、展開のカギ握りそうなマルターズアポジーなどが出走を予定している。
登録馬は以下の通り。
ウインファビラス 牝6 松岡騎手 畠山厩舎
エイシンティンクル 牝6 和田騎手 上村厩舎
カツジ 牡4 松山騎手 池添兼厩舎
キャプテンペリー セ6 大野騎手 岩戸厩舎
キョウヘイ 牡5 勝浦騎手 宮本厩舎
ギベオン 牡4 蛯名騎手 藤原英厩舎
ゴールドサーベラス 牡7 ○○騎手 清水英厩舎
ショウナンライズ 牡6 吉田豊騎手 上原厩舎
ジョーストリクトリ 牡5 柴田善騎手 清水久厩舎
ストーミーシー 牡6 杉原騎手 斎藤誠厩舎
ダイアトニック 牡4 北村友騎手 安田隆厩舎
ダイワキャグニー 牡5 石橋脩騎手 菊沢厩舎
ドーヴァー 牡6 田辺騎手 伊藤圭厩舎
ハクサンルドルフ 牡6 内田博騎手 西園厩舎
ヒーズインラブ 牡6 ミナリク騎手 藤岡厩舎
フィアーノロマーノ 牡5 川田騎手 高野厩舎
プリモシーン 牝4 福永騎手 木村厩舎
マイスタイル 牡5 横山典騎手 昆厩舎
マルターズアポジー 牡7 武士沢騎手 堀井厩舎
ミュゼエイリアン セ7 ○○騎手 黒岩厩舎
ヤングマンパワー 牡7 ○○騎手 手塚厩舎
ロードクエスト 牡6 三浦騎手 小島厩舎
想定人気・予想オッズ
14番人気 ウインファビラス 55倍
11番人気 エイシンティンクル 34.8倍
3番人気 カツジ 6.4倍
15番人気 キャプテンペリー 79倍
16番人気 キョウヘイ 79.5倍
1番人気 ギベオン 3倍
20番人気 ゴールドサーベラス 165.4倍
18番人気 ショウナンライズ 123.3倍
12番人気 ジョーストリクトリ 37.7倍
21番人気 ストーミーシー 175.2倍
7番人気 ダイアトニック 16.4倍
4番人気 ダイワキャグニー 6.9倍
9番人気 ドーヴァー 23.1倍
19番人気 ハクサンルドルフ 131.4倍
10番人気 ヒーズインラブ 30.9倍
8番人気 フィアーノロマーノ 18倍
2番人気 プリモシーン 5.2倍
6番人気 マイスタイル 11.3倍
13番人気 マルターズアポジー 46.1倍
17番人気 ミュゼエイリアン 81.2倍
22番人気 ヤングマンパワー 230.5倍
5番人気 ロードクエスト 7.7倍
文=場末太郎(競馬TIMES編集部)