ダンビュライトの勝因、ミッキースワローの敗因は?AJCC2018の回顧

ここでも4歳馬の勢いは止まらず--。

1月21日、中山競馬場でAJCC(G2/芝 2200m)が行われ、ダンビュライトが優勝した。2着は1番人気を背負ったミッキースワロー、3着に逃げたマイネルミラノが残った。

3番人気に推されたゴールドアクターは、まさかの最下位11着に終わった。勝者、敗者をわけた"分岐点"はどこにあったのだろうか? 振り返っていくことにしよう。


目次

結果・着順

2018年 1月21日(日) 1回中山7日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第59回アメリカジョッキーCC
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)[指定] 芝 2200m 11頭立

馬名性齢
ダンビュライト牡42
ミッキースワロー牡41
マイネルミラノ牡88
ディサイファ牡99
トーセンビクトリー牝66
ショウナンバッハ牡75
レジェンドセラー牡44
トミケンスラーヴァ牡87
シホウ牡710
10マイネルディーン牡911
11ゴールドアクター牡73

LAP 12.8-11.2-12.3-12.5-12.5-12.0-12.2-11.8-11.8-12.1-12.1
通過 36.3-48.8-61.3-73.3  上り 72.0-60.0-47.8-36.0  平均 1F:12.12 / 3F:36.35

払い戻し

単勝  7 \390
複勝  7 \140 / 3 \120 / 9 \680
枠連  3-6 \450 (1)
馬連  03-07 \460 (1)
ワイド 03-07 \220 (1)/ 07-09 \2060 (19)/ 03-09 \1730 (16)
馬単  07-03 \1120 (3)
3連複 03-07-09 \6440 (17/165)
3連単 07-03-09 \24620 (78/990)

レース分析

レースラップは以下の通りである。

12.8-11.2-12.3-12.5-12.5-12.0-12.2-11.8-11.8-12.1-12.1(36.3-36.0)

前半1000mの通過は61.3秒、600-1000mはそれぞれ12.3-12.5-12.5と緩いペースでレースが進んだ。マイネルミラノの楽逃げとなったが、少し離されてながらも逃げ馬を目標にした道中進んだダンビュライトに流れが向いた。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 ダンビュライト

スタートを決めて一時は先頭に立ったが、1角に入ったところで外からマイネルミラノがハナを主張した。内のトミケンスラーヴァに半馬身遅れる形で後続を離し逃げ馬に続いた。

1000m通過付近でトミケンスラーヴァが位置を下げ、最終的には逃げるマイネルミラノ、これを目標に3馬身差で続くダンビュライト、7-8馬身以上遅れて進むその他という体勢に落ち着いた。

4角でも先頭からは数馬身離されていたが、M. デムーロ騎手に促されると徐々にその差を詰めた。直線でマイネルミラノを交わすと後続の追随を許さず見事優勝した。

今後は大阪杯を目指す可能性についても言及されており、放牧を挟んでさらなる成長が見込める将来有望な馬である。

2着 ミッキースワロー

やや出遅れ気味のスタートでレースに入った。1角では後ろから2番目あたりに位置を取って進んだ。1000m通過付近でも後方3番手と横山典弘騎手の指示のもとゆったりと構えた。

残り1000mを過ぎたあたりからじわじわと位置を上げていき、ショウナンバッハと併せるような形で前を懸命に追って行った。

4角では3番手にまで登り詰め、楽なレースを展開した2頭に迫った。早めに仕掛けた分か、以前重賞で見せた程の切れる末脚は残っておらず、マイネルミラノを交わすのが精一杯だった。

休み明けだったこともあり、仕上げも今ひとつだった。そんな中、あの位置から2着に来たことは、地力の強さを認めざるを得ない。叩いて次走、あの切れる末脚炸裂に期待が膨らむ。

3着 マイネルミラノ

まずまずのスタートからいつも通りハナを主張する形で出て行った。しかし、ダンビュライトやトミケンスラーヴァも出足が良く、楽にハナに立つことはできなかった。1角過ぎには先頭に立ったもののここで少し消耗もあったか。

その後は特に競り掛けてくる馬もおらず、2番手のダンビュライトを4馬身ほど離して3角に入った。4角で促されたダンビュライトに差を詰められ、直線に入ったところではピッタリ後ろにつけられた。

よく粘ったものの、最後は勝ち馬のダンビュライト、後方から追い込んだミッキースワローに交わされて3着入選となった。

明けて8歳となったマイネルミラノだが、得意の展開に持っていくことができれば重賞でもまだまだ通用する力を残している。これからも楽しませてくれそうだ。

4着 ディサイファ

天皇賞・秋、JCとG1を戦っての臨戦となった。G1で結果を残せなかったことから9番人気と評価は決して高いものではなかったが、4着と惜しい競馬に終わった。

マイネルミラノとともに明けて9歳のディサイファだが、彼らの奮闘に心躍らせるファンも少なくないのではないか。古豪の復活も楽しみである。

5着 トーセンビクトリー

中団でレースを進めた。田辺騎手は、早めに仕掛けたミッキースワローからワンテンポ遅れてトーセンビクトリーを促した。前は捕らえられなかったが、上がり最速で5着に入った。

牝馬限定の重賞で再度力を発揮してくれるのではないか。

11着 ゴールドアクター

昨年の宝塚記念以来の出走となった。結果は最下位の11着に終わった。グランプリホースながら、ピークはすぎてしまったか。武豊騎手は前脚と後脚のバランスの悪さについて言及しており、怪我がないことを祈る。

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