2018年10月27日、京都競馬場でスワンステークス(GⅡ/芝1400m)が行われる。スワンステークス過去10年を見ると、三連単の高額配当は2009年の881,590円が最高で、10万円以上になったのは5回と結構荒れている。1万円以下で終わったケースは1回しかなく、荒れる可能性が高いレースと言える。
単勝オッズは2014年の250円が最低で、最高は2013年の2,050円となっている。勝つ馬で見ると単勝4ケタ配当は2013年の1回だけだ。それでも高額配当がこれだけ多いということはそれだけ2着3着が荒れに荒れていることが分かる。今年も出走するヒルノデイバローは去年12番人気で2着など、荒れる時は荒れる。
2ケタ人気の馬が毎年のように突っ込んでくるとなれば、そうした馬を分析して拾いたいところだ。あとは今年そんな馬がいるかどうか、そのあたりを探っていきたい。
目次
データ① 欠かせない重賞実績
人気薄で突っ込んできた馬を見ていくと、最も薄い重賞実績でも2度の3着があるレベルで、2013年10番人気3着のサダムパテックや2010年10番人気3着のジョーカプチーノのようにGⅠ馬も含まれている。サダムパテックは安田記念の惨敗、ジョーカプチーノは1年5か月の休み明けで58キロという事情があった。それでもその前年にGⅠを勝っており、その実績は確かなものだったと言える。
ここはグァンチャーレを狙いたい。3歳時にシンザン記念を制しており、ダービーでは15番人気8着と健闘した。その後は勝ち切れないレースが続き2着や3着を量産する。オープン特別では実に7回も2着になった馬である種の馬主孝行であり、2億円近く稼いだ。裏を返せばそれだけ力量はある。手薄なメンバーであり、距離短縮で先行して粘りこみを図るだけのスタミナもスピードもある。ここは狙ってみたい。
データ② ようこそ逃げ馬天国へ
過去10年の成績を見ていくと、逃げ馬が3勝2着2回3着2回と複勝率7割を誇る。外回りコースだが、意外と粘ろうと思えば粘れる。他の重賞では逃げ馬が壊滅的な状況になることが多々あるが、数少ない逃げ馬天国なレースがスワンステークスである。今年は何が何でも逃げたいという馬がいない分、何が逃げるか、そこを予測しないといけない。
先行馬の中ではレーヌミノルを推したい。レーヌミノルもまた去年桜花賞を制し、大穴を開けた。ところが、それ以降は3着以内にすら入らず、不振が続く。安田記念惨敗もサダムパテックと同じだが、去年のマイルチャンピオンシップ4着などからっきしダメというわけではない。。元々1200メートルや1400メートルならば強いと言われてきた。久しぶりの54キロでなんとかしたいし、なんとか逃げてみたいところだ。
データ③ 条件馬の一発は大きい
高配当を狙うなら準オープンで1着になった馬を狙うのがいい。去年のサングレーザーは人気だったが、2012年の7番人気3着のアドマイヤセプターはおいしかった。通常は層の厚い馬が揃うが、今年はGⅡとは思えない、下手すればオープン特別でもおかしくないメンバー構成となっている。そうなれば勢いのある伏兵馬を狙うのが人情というものではないか。
それならばサフランハートを狙いたい。サフランハートの前走は2番人気でかなり強い競馬をしてみせた。馬群を割って出る姿は着差以上の強さを感じさせた。重賞はこれが初挑戦、もっといえばオープンへの昇級初戦である。本来なら上位入線は苦しい。ただ、これだけ薄いメンバー構成なら一発があっても不思議ではない。人気落ちは確実で、大穴を狙うならここしかないか。
まとめ
レーヌミノル、グァンチャーレ、サフランハートを挙げたが、好走の可能性があるのはレーヌミノルか。ただグァンチャーレの相手なりの競馬がここでも通用することは想像でき、サフランハートがアッと驚く競馬を見せる可能性はある。決して無茶苦茶とは言えない。それだけ今年は手薄であり、仮にモズアスコットが勝ったとしても2着3着は本当に何が来てもおかしくない。いわゆるヒモ荒れの候補の3頭だ。
レーヌミノルですら人気になってしまう恐れがあるが、それを覚悟で狙ってみたい。そもそもモズアスコットが本当に強いかも分からない。とんでもない大波乱が巻き起こるならこのスワンステークスではないか。ただ何度も言うが、オープン特別レベルのメンバーではちょっとトライアルレースとしては物足りないように思う。