2019年1月6日、京都競馬場でシンザン記念(GⅢ/芝1600m)が行われる。シンザン記念過去10年を見ると、三連単の高額配当は2016年の671,850円が最高で10万円以上になったのは実に6回もある。過去10年で1万円未満となったのは1回だけと、穴党からすれば結構おいしいレースと言える。
単勝オッズは2014年の160円が最低で、最高は2017年の2,740円だった。単勝10倍以上の馬が勝ったのは3回でいずれも20倍台だった。それでも馬連万馬券は1回しかないが、なかなかの穴馬が来ることが多く、ここは積極的に狙いたい。
今回は抜けた存在がおらず、10回競馬をやれば10回結果が変わってもおかしくない。どの1回が来るかは分からないが、恐れることなく勝負に出て穴馬を狙っていきたいところだ。
目次
データ① 狙うなら短距離で強かった馬
距離の足りる足らないは馬の気性の問題が大きい。息を入れられない馬はどんな距離でもバテる。なので、たまたま短距離だけ使ってきただけの馬が好走することがある。2016年11場人気3着のシゲルノコギリザメは芝とダートの1200で勝利、2009年12番人気2着のダブルウェッジは1200メートルで1勝3連対だった。後にダブルウェッジはアーリントンカップを勝つなど短距離馬ではなかった。可能性は高くないが、狙う価値はある。
ここはハッピーアワーを狙いたい。前走のデイリー杯2歳ステークスはオープン特別勝ちという実績がありながらも5番人気、短距離だけの実績で敬遠されたが一番パフォーマンスが良かった。サクセスシルエットが1600や1800で活躍しており、本来この距離で通用する馬だ。それよりも短いところで活躍し、デイリー杯2歳ステークスでもその片鱗を見せ、しかもさほど人気にならないなら狙わずにはいられない。
データ② トレンドは1月生まれ!
子供の世界でも4月5月生まれと2月3月生まれでは同じ学年で体格差があるなど成長面で大きな差がある。馬の世界は1つ歳を重ねれば人間は4歳重ねたようなもので、少しでも早く生まれた方が当然有利だ。阪神ジュベナイルフィリーズを勝ったダノンファンタジーやグランアレグリア、シェーングランツなど1月生まれが目立つ。同じディープインパクト産駒でも種付けのタイミングは全く異なるなど、誕生日は見ておきたい。
トレンドに当てはまるのはアントリューズだ。穴馬ではないが、トレンドに合致するのはこの馬だけだ。母シーズオールエルティッシュはアメリカで活躍し日本にやってきたが、ディープインパクトをつけてもクラシック戦線に直結する馬が出ず、ロードカナロアに切り替えて生まれたのがアントリューズだ。前目で切れる脚がある。ロードカナロア産駒もトレンドであり、人気馬ではあるが普通におすすめしたい。
データ③ 武者修行から帰ってきた騎手
坂井瑠星騎手は2018年は騎手免許の更新やダービーデーで帰国した以外はほとんどオーストラリアなど海外で騎乗し続けた。当初は中途半端さもあったようだが、気を引き締めてからはかなりの成長が見えて、オーストラリアのGⅠに乗るなど経験を重ねてきた。本格復帰してこれから勝ち星を量産するだろう。その本格復帰後最初の勝利を挙げたのがミッキーブリランテだった。
ミッキーブリランテは前走が強い競馬だった。前目で上がり最速の脚を見せ、2馬身以上の完勝。母エピックラヴは1800や2000での実績が目立つなど、マイルはやや短い可能性もあるが、父ディープブリランテの傾向を見てもマイルは守備範囲だろう。新馬組は着は拾えても勝てないが未勝利組は意外と相性がいい。しかも差をつけて勝っており、ここは坂井瑠星騎手を信じてみたい。
まとめ
ハッピーアワー、アントリューズ、ミッキーブリランテの3頭を挙げたが、軸にするならハッピーアワーかアントリューズか。高配当狙いならハッピーアワーで、堅実さならアントリューズだろう。心情的に普通の競馬ファンが狙いにくいところを狙ってはみたが、10回やって1回ぐらいは来てもおかしくない。抜けた存在がいないだけにそこを狙うだけの価値はある。
あのオルフェーヴルでも2着に敗れるなどシンザン記念は強い馬が勝つというより、完成度が高い馬が勝つ。その観点で予想するのが面白いかもしれない。