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武豊騎手とエイシンヒカリに“欅の向こう側に置き忘れた夢の続き”を見よう

(C)arima0208

ディープインパクト産駒のエイシンヒカリ(牡4)が、武豊騎手と新コンビを組むことになった。同馬はデビューから5連勝でオープンを突破。アイルランドトロフィーで見せた大逃げは、競馬の枠を超えて世間の注目を集めた。

そんな話題馬と武豊騎手の“出会い”は胸が踊る要素でいっぱいだ。


相性は良さそう

今までエイシンヒカリは岩田康誠騎手、和田竜二騎手、横山典弘騎手とコンビを組んできた。

どの騎手もトップジョッキーのため、パートナーとして悪くはない。ただ、岩田騎手や和田騎手は豪腕が持ち味だ。特に岩田騎手は天性の勝負勘と抜群の判断力で力の劣る馬を何頭も勝たせてきた。昨年のマイルチャンピオンシップ、今年の日経新春杯における“神騎乗”は記憶に新しい。

ただし、豪腕であるがゆえに繊細な逃げ馬に乗った時の成績はあまり芳しくない。(といってもフラットに見れば十分優秀な成績なのだが。“神騎乗”のイメージが強すぎて、逃げ馬に乗った時の印象が薄れているのかもしれない)

一方、武豊騎手は逃げ馬の乗り方を熟知している。今年のフェブラリーステークスではコパノリッキーで逃げ切り勝ちを収めたし、トウケイヘイローとの快進撃も記憶に新しい。体内時計が極めて正確で、武豊騎手が逃げるレースは一貫としたペースになりやすい。

当たりが柔らかくて馬を気持ちよく走らせるタイプの騎手のため、相性は良さそう。うまく行けば、新たな名コンビとしてファンが記憶することになるかもしれない。

欅の先にある夢

何よりこのコンビを見ていると、“ある馬”を思い出してしまう。

競馬ファンなら「武豊騎手+逃げ馬=サイレンススズカ」という図式が頭をよぎるのではないだろうか?

天皇賞秋で散った悲運の名馬は、今なお多くのファンの心に刻まれている。「あのまま走り続けていたらどうなったんだろう?」、「種牡馬になっていたらどんな仔を出したんだろう?」 いまだにそう思わずにはいられない。

エイシンヒカリがサイレンススズカ級だとは言わない。まだまだ一流の逃げ馬とはいえず、人気先行の感が否めない。

ただ、サイレンススズカも最初から強かったわけではない。徐々に力をつけ、初めて重賞を勝ったのは4歳になってからだった。

エイシンヒカリの父は、サイレンススズカの父サンデーサイレンスが生んだ最高傑作ディープインパクト。ファンを魅了する個性的な逃げに鞍上武豊……。

これだけ揃えば、夢を見るには十分ではないだろうか。

1998年11月1日、東京競馬場の欅の向こう側に置き忘れた夢が動き出そうとしている。そんな未来が見られたら、競馬ファンとしてこれ以上、胸躍ることはない。


武豊騎手の“GI外枠伝説”は続く?驚異の8枠ピンク帽回数と成績を振り返る

(C)minafl

「ちょっと多すぎないですか?(苦笑)」

最近、武豊騎手が頭を悩ませている“伝説”がある。それが、GIにおける“ピンク帽回数”の多さだ。GIの枠順発表後、武豊騎手が“ぼやく”のは、もはや通例となっている。それほど、8枠を引く回数が多いと感じているようだ。

実際に調べてみると、確かに多い。2011年以降のGIにおける枠順数を見てみると……

1枠:9回
2枠:9回
3枠:6回
4枠:14回
5枠:3回
6枠:10回
7枠:6回
8枠:22回

ご覧のとおり、8枠が断トツに多い。7、8枠は3頭入ることが多いため、必然的に数は増える。といっても、7枠と比較しても8枠の数は異常な多さだ。

実はこの数字、JRAの騎手の中で断トツの多さでもある。2011年以降の8枠の騎乗数をランキングにしてみると……

順位 騎手名(8枠回数/騎乗数)
1位 武豊騎手(22回/79回)
2位 福永祐一騎手(16回/77回)
3位 岩田康誠騎手(14回/76回)
4位 横山典弘騎手(13回/58回)
5位 川田将雅騎手(10回/63回)

騎乗数がさほど変わらない岩田騎手や福永騎手と比較すると分かりやすい。横山典騎手の確率もなかなかではあるが、やはり武豊騎手の8枠数は際立っている。

今年も早速、高松宮記念で8枠を引いた。果たして、この記録は今後も続いていくのだろうか?

ちなみに武豊騎手の8枠における成績は(0−0−1−21)。馬券に絡んだのは2011年の阪神ジュベナイルフィリーズにおけるサウンドオブハート(1番人気)の3着があるのみだ。相性は決して良くない。

となると、競馬界の数々の最多記録を更新してきた武豊騎手にとって、“最も伸びてほしくない記録”であることは間違いなさそうだ。


【桜花賞2015有力馬診断】ココロノアイ…実績はメンバー中トップクラス


2015年のクラシックが開幕します。第1弾は牝馬クラシック初戦の桜花賞。タレント揃いのレースで、各馬にどんな強調材料と不安要素があるのでしょうか?

『競馬TIMES』では、編集長であり競馬ライターのJINによる有力馬診断を掲載します。2回目となる今回はココロノアイを取り上げます。

ココロノアイ

ココロノアイの強みは確かな実績だろう。

特にアルテミスステークスは秀逸な内容だった。外枠が圧倒的に不利なレースで大外から先行し、距離を大幅にロスしながらレッツゴードンキらを振りきって勝利した。道中、1ハロン12秒台が1回(しかも12.2)しかないよどみないレースだっただけに、圧巻の内容だったと言っていい。

さらに阪神ジュベナイルフィリーズでは栗東滞在することなく、輸送を克服して不利な内枠から3着に粘り込んだ。力がなければできない芸当である。

前走のチューリップ賞は盤石の競馬。自信の本命を打ったように、戦績を考えれば5番人気明らかに不当な低評価だった。

阪神芝外回りの1600mはごまかしのきかないコースのため、そこで強いレースをしたのなら基本的に信頼してOKだ。

もっとも、不安要素がないわけではない。例えばステイゴールド産駒の牝馬は大成功を収めたことがない。GIを制したのはレッドリヴェールのみ。そのレッドリヴェールにしても、桜花賞で2着になったあとは不振に陥っている。

その辺りをどう評価すればいいのか? 各々、じっくり考えていくべきだろう。

文=JIN(競馬ライター)


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広がる“社台グループ内格差”!桜花賞&皐月賞登録馬はノーザンF13頭、社台F4頭

(C) Yusuke Tsutaya

日本競馬界の“帝王”社台グループの内部で“格差化”が進んでいる。

社台グループといえば1955年の設立(当時千葉社台牧場)以降、ノーザンテーストやトニービン、サンデーサイレンスといった種牡馬を輸入し、日本競馬のレベルを飛躍的に向上させた日本を代表する生産グループだ。

その地位はいまや揺るぎないものとなっている。有力馬を何頭も所有し、GIになると“社台の運動会”と言われるほど、多くの出走馬を送り出す。いわば、日本の競馬は社台を中心に回っている。

そんな社台グループの中で今、“格差化”が進んでいる。社台グループの2大勢力、ノーザンファームと社台ファームのパワーバランスが崩れかけているのだ。

勢いを増すノーザンファーム

一昔前まで、社台ファームが社台グループの中心にいた。

しかし近年は完全にノーザンファームが“主役”の座を奪っている。例えば2010年以降の中央GI勝利数は社台ファームが19勝に対し、ノーザンファームは31勝を挙げている。1年単位で区切ってみても、5年中4年でノーザンファームのほうが多くGIを勝っている。

いまや「ノーザンファーム>社台ファーム」という図式が明確にできつつあるわけだ。

2015年のクラシックを見ても……

今年のクラシックを見てると、この傾向が強まっていることが分かる。

すでに発表されている桜花賞と皐月賞における登録馬の比較を見てみよう。

桜花賞
社台ファーム生産馬:3頭
ノーザンファーム生産馬:5頭

皐月賞
社台ファーム生産馬:1頭
ノーザンファーム生産馬:8頭

ご覧のとおり、圧倒的な差がついている。特に牡馬クラシックはノーザンファームがリアルスティールやサトノクラウン、ドゥラメンテといった有力馬を送り出している一方、社台ファームはミュゼエイリアンの1頭しか登録していない。

有力馬のキロハナが骨折するなどアクシデントがあったのは確かだ。とはいえ、社台の二大巨塔に力差が生まれていることを示すには十分な材料といえる。

“社台の運動会”ではなく……

社台は言ってみればグループ企業。情報共有や生産面での協力は行うし、掲げる理念は共通だ。しかし、育成方針はそれぞれの牧場によって違う。だからこそ、こういった違いが生まれてくる。

競争の結果、ノーザンファームは社台ファームをおさえて同グループの“エース”となっている。事実、皐月賞は“社台の運動会”というより、“ノーザンファームの運動会”と、個別にくくれるくらいの差ができている。

今後もこの傾向が続くのか? それとも社台ファームらの巻き返しがあるのか? 日本の生産界の中心にある者たちの競争だけに、注目していきたい。


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