2018年11月18日、京都競馬場でマイルチャンピオンシップ(GI/芝外回り1600m)が行われる。モズアスコット、アエロリット、ステルヴィオ、ペルシアンナイト、アルアインらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
今回はマイルCSの枠順傾向を見ていこう。
過去10年のデータを振り返ることで、枠順の有利不利を導き出していく。レースの命運を左右する要素になる可能性もあるだけに、しっかりと頭に入れておきたいところだ。
目次
過去10年の枠順傾向
まずは過去10年の枠順別の傾向を見ていこう。
1枠 ( 1- 1- 1-17/20 )
勝率 5.00% │ 単勝回収値 52
複勝率 15.00% │ 複勝回収値 92
2枠 ( 1- 1- 2-16/20 )
勝率 5.00% │ 単勝回収値 11
複勝率 20.00% │ 複勝回収値 68
3枠 ( 2- 0- 1-17/20 )
勝率 10.00% │ 単勝回収値 72
複勝率 15.00% │ 複勝回収値 31
4枠 ( 1- 4- 0-15/20 )
勝率 5.00% │ 単勝回収値 53
複勝率 25.00% │ 複勝回収値 49
5枠 ( 0- 1- 0-19/20 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 5.00% │ 複勝回収値 7
6枠 ( 1- 1- 0-18/20 )
勝率 5.00% │ 単勝回収値 90
複勝率 10.00% │ 複勝回収値 28
7枠 ( 1- 1- 5-22/29 )
勝率 3.40% │ 単勝回収値 180
複勝率 24.10% │ 複勝回収値 113
8枠 ( 3- 1- 1-25/30 )
勝率 10.00% │ 単勝回収値 68
複勝率 16.70% │ 複勝回収値 39
マイルCSの特徴は枠順の傾向があまり出ていないことだ。多くのGIレースでは内枠有利の傾向が出る。究極の力比べになるGIは少しのロスが命取りになるため、距離をロスするリスクがある外枠はどうしても不利になってしまうためだ。
しかし、マイルCSにそのような傾向は見られない。
もともと京都外回りは極端な内枠有利のコースではない。加えて秋開催が進んできて内の芝生が傷んでくるため、内枠のアドバンテージがなくなってしまうというわけだ。
人気馬の枠順傾向は?
なお、この傾向は人気薄の馬を除いても同じように見られる。以下は1〜5番人気の馬のみを抽出したデータだ。
1枠 ( 1- 0- 0- 4/ 5 )
勝率 20.00% │ 単勝回収値 210
複勝率 20.00% │ 複勝回収値 74
2枠 ( 1- 1- 0- 1/ 3 )
勝率 33.30% │ 単勝回収値 76
複勝率 66.70% │ 複勝回収値 110
3枠 ( 2- 0- 1- 3/ 6 )
勝率 33.30% │ 単勝回収値 241
複勝率 50.00% │ 複勝回収値 103
4枠 ( 1- 4- 0- 6/11 )
勝率 9.10% │ 単勝回収値 96
複勝率 45.50% │ 複勝回収値 90
5枠 ( 0- 1- 0- 4/ 5 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 20.00% │ 複勝回収値 30
6枠 ( 0- 1- 0- 4/ 5 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 20.00% │ 複勝回収値 36
7枠 ( 0- 0- 3- 2/ 5 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 60.00% │ 複勝回収値 140
8枠 ( 3- 1- 1- 5/10 )
勝率 30.00% │ 単勝回収値 204
複勝率 50.00% │ 複勝回収値 118
特筆すべきは8枠が最多の3勝を挙げていることだろう。
普通のGIであれば7、8枠合わせて1勝がやっと……勝利なしでも珍しくない。
しかし、マイルCSではその傾向は当てはまらない。7枠にしても連対こそないものの、複勝率は60%と全枠中2位の好成績だ。
まとめ
要するにマイルCSは枠順による有利不利があまりない。このため、外枠に入ったからといって評価を下げる必要はないし、反対に内枠に入ったからといってアドバンテージがあるわけでもない。
もし外枠に入って人気を落としたり、内枠に入った馬が過剰に人気するようなことがあれば、“逆張り”するチャンスとすら言えそうだ。