2020年3月29日、中山競馬場でマーチステークス(GⅢ/ダート1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるクリンチャー、タイムフライヤー、スワーヴアラミス、ワイルドカード、メイショウワザシらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
阪神開催だった2011年を除く過去10回のデータを参考にしていく。
目次
マーチステークスの人気馬成績
過去10回のデータを見ると、1番人気は1勝、2着3着はともに1回。1倍台は過去10回1回もなし、2倍台も微妙な成績と人気と結果は結び付かない。
伏兵馬が台頭しやすく、単勝10倍以上の馬が5勝していることから、ここは狙ってもいいレースではないか。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 先行馬がそのまま残る
脚質・先行(5- 4- 4-25)
勝率 13.2% │ 複勝率 34.2%
去年はサトノティターンの後方からの差し切りが見られたが、基本的には4コーナーで3番手、4番手までにいる馬が馬券に絡むようなレースだ。
後方からやってくるケースはしっかりとした末脚がある馬で、ポジションを上げられるような馬が望まれる。
今年は逃げ馬が多く、先行馬がつぶれる可能性も考えられ、後方待機策でもハマる可能性は十分ある。
予想参考データ② 総武ステークス組の取捨選択
ここ数年のトレンドは、前走のクラスはもはや関係なく、勢いのある馬が結果を出す傾向にある。その中の1つのレースに総武ステークスがある。
去年こそいなかったが、その前4年間は総武ステークス組が絡んだ。傾向として、勝ち馬も大事だが、上位人気で掲示板か、コンマ3秒以内の負け、ここがポイントに。
今年はメイショウワザシが勝ち馬だが、同型馬がいて、自身は外枠。リズムに乗って無理なく先行できるかがカギだろう。
予想参考データ③ 斤量は期待の表れ
ハンデ戦のマーチステークスだが、馬券になるのは54キロから、しかも、重くなればなるほどいいというのが、あまりハンデ戦で見られない傾向である。
ただ、1キロ台の斤量減が好走していることから、57キロから56キロ、56キロから55キロというような減り方がベストだろう。
今年は57.5キロがトップハンデだが、クリンチャーの57.5キロをどのように捉えるか。人気どころはいずれも斤量を背負うが果たして。
2020年の危険な人気馬は?
クリンチャーは人気になる見込みだが、後ろからレースをする分、うまく捌けるかどうかが微妙。57.5キロと斤量増も、ダートの実績がまだあるわけではない中だと心もとない印象を受ける。マーチステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、タイムフライヤーは2つ目の消しデータに合致している。ダートのマイルが馬として合っているかもしれない。コーナー4つだと持ち味が出し切れないか。フェブラリーステークスは健闘したものの、中山の1800で同じことができるかという疑問も残る。
反対にメイショウワザシは危険なデータに一つも当てはまらない。消去法に近い形だが、総武ステークス組の相性の良さを信じてみたい。外枠ではあるが、ベテラン柴田善臣騎手なら何とか乗りこなしてくれるだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、メイショウワザシと言えそうだ。