2020年11月14日、阪神競馬場でデイリー杯2歳ステークス(GⅡ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるレッドベルオーブ、ホウオウアマゾン、カイザーノヴァ、スーパーホープ、スーパーウーパーらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
当面阪神開催で行われるため、2歳重賞である朝日杯フューチュリティステークスの傾向を参考に予想を進めていく。
目次
デイリー杯2歳ステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着は3回、3着は2回。1倍台ともなれば堅実さがあるが、2倍台は勝ち切れないし、平気で馬券圏外に飛んでいく。
何かしらの伏兵馬が飛び込んでくるこのレース、人気サイドでそのまま決まるほど一筋縄ではいかないが、今年は阪神のマイルになり、紛れが見られないことも考えられる。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 東京マイル組の存在感
朝日杯フューチュリティステークスの傾向を見る限りでは、サウジアラビアロイヤルカップ
組が強い他の脱毛サロン、東京のマイルで勝ってきた組が存在感を見せることが多い。これは今年のデイリー杯2歳ステークスにも言えることであろう。
だが、今年は前走が東京マイルだった馬がいない。前走がマイルだった馬も数えるほどだ。朝日杯フューチュリティステークスの前哨戦といってもいいが、レベルが高かったかどうかは、今年の勝ちタイムで判断するほかない。
予想参考データ② 血統で狙うならロードカナロアだが
血統で判断をするとなると、ディープインパクトが最強だが、これだと単勝の回収率などをみても旨味がない。旨味があってそこそこ狙えるとなるとロードカナロアだ。
ただ今年はロードカナロア産駒がいないので、次点でディープインパクト。そうなるとレッドベルオーブが浮上する。意外と見劣りするのがキングカメハメハで頭数の割になかなかパッとしない。
ホウオウアマゾンはキングカメハメハ産駒。母がヒカルアマランサスで良血の部類だが、後ほど紹介する時計面を含めて少し分が悪いか。
予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル
データが乏しいときはその馬の前走レベルで把握するのが手っ取り早い。レッドベルオーブの前走は中京マイルでの未勝利戦だが、1分33秒1は非常に優秀。翌日の3勝クラス納屋橋ステークスの勝ちタイムとコンマ3秒しか違わないし、リステッド競走だったポートアイランドステークスからコンマ1秒だけ遅かった。
ホウオウアマゾンの前走野路菊ステークスは5頭だけ直線の追い切り勝負のような状態に。結果、楽に逃げたホウオウアマゾンが勝ったが、とてもレベルが高いとは思えない。
先週ファンタジーステークスで3着に粘ったラヴケリーに先着したカイザーノヴァは十分期待できるが、その他はスーパーホープの勝ちタイムは翌週の新馬戦より遅い。こうなるとレッドベルオーブが抜けてしまっているといっても過言ではない。
2020年の危険な人気馬は?
ホウソウアマゾンは人気になる見込みだが、前走があまりにも楽なレースだった。今回も少頭数だが、さすがに相手は強化されており、逃げで通用するかどうかは微妙だ。デイリー杯2歳ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、スーパーホープは3つ目の消しデータに合致している。勝ちタイムが新馬戦より遅いのはいただけない。かなりの外枠から勝利したことは評価したいが、かといって、いきなり重賞で絡むほどとは思えない。
反対にレッドベルオーブは危険なデータに一つも当てはまらない。勝ちタイムがすごく、古馬の上級条件の勝ちタイムと遜色ないレベルであれば素直に評価するしかない。ちなみに去年のデイリー杯の覇者はレッドベルジュールで全兄にあたる。血統的に来ることは証明され、既にタイムもいいとなれば、ひれ伏すしかないだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、レッドベルオーブと言えそうだ。