本格化への確かな兆し。
6月10日に東京競馬場で行われたエプソムカップ(G3/芝1800)はサトノアーサーの優勝に終わった。
春の東京開催最後の芝重賞はサトノアーサーが強い内容で見事に押し切り勝ち。同馬がレースを制したポイントやダイワキャグニーなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | サトノアーサー | 戸崎圭騎手 | 2 | |
牡4 | 56 | (栗東)池江 | 5.6 | |
2 | ハクサンルドルフ | 川田騎手 | 4 | |
牡5 | 56 | (栗東)西園 | 7 | |
3 | グリュイエール | 福永騎手 | 5 | |
牡6 | 56 | (栗東)藤原英 | 7.9 | |
4 | サーブルオール | ルメール騎手 | 3 | |
牡5 | 56 | (美浦)萩原 | 6.2 | |
5 | エアアンセム | 藤岡佑騎手 | 8 | |
牡7 | 56 | (栗東)吉村 | 20.4 | |
6 | ベルキャニオン | 石橋脩騎手 | 9 | |
牡7 | 56 | (美浦)堀 | 30.9 | |
7 | ゴールドサーベラス | 大野騎手 | 15 | |
牡6 | 56 | (美浦)清水英 | 252.6 | |
8 | バーディーイーグル | 三浦騎手 | 12 | |
牡8 | 56 | (美浦)国枝 | 52.3 | |
9 | マイネルフロスト | 柴田大騎手 | 13 | |
牡7 | 56 | (美浦)高木 | 57 | |
10 | ブラックスピネル | 石川騎手 | 11 | |
牡5 | 56 | (栗東)音無 | 48 | |
11 | マイネルミラノ | 丹内騎手 | 14 | |
牡8 | 58 | (美浦)相沢 | 58.1 | |
12 | スマートオーディン | 武豊騎手 | 6 | |
牡5 | 56 | (栗東)池江 | 16.8 | |
13 | トーセンマタコイヤ | 柴田善騎手 | 10 | |
牡7 | 56 | (美浦)加藤征 | 47.3 | |
14 | ダイワキャグニー | 横山典騎手 | 1 | |
牡4 | 56 | (美浦)菊沢 | 2.8 | |
15 | アデイインザライフ | 北村宏騎手 | 7 | |
牡7 | 56 | (美浦)萩原 | 20 | |
16 | シャイニープリンス | 勝浦騎手 | 16 | |
牡8 | 56 | (美浦)栗田博 | 260.6 |
払い戻し
単勝 | 16 | 560円 | 2人気 |
複勝 | 16 06 05 | 200円 240円 250円 | 2人気 3人気 5人気 |
枠連 | 03 - 08 | 1,030円 | 4人気 |
馬連 | 06 - 16 | 2,240円 | 8人気 |
ワイド | 06 - 16 05 - 16 05 - 06 | 870円 850円 1,250円 | 8人気 7人気 13人気 |
馬単 | 16 → 06 | 3,830円 | 13人気 |
三連複 | 05 - 06 - 16 | 6,380円 | 17人気 |
三連単 | 16 → 06 → 05 | 28,020円 | 73人気 |
レース分析
まずラップを見てみると、前半が35秒4、中盤が36秒1、後半が35秒9となっている。
ラスト200の12秒5はこのレベルのレースとしてはかなりかかっており、重たい馬場も相まって消耗戦の色合いが強かった。では、各馬を振り返って行こう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 サトノアーサー
好スタートを決め先団を見る位置を追走。直線も早めに先頭に立ちそのまま押し切った。
普段より積極的なレースで道悪も苦にせず鮮やかな勝利。1800もベストだろう。
2着 ハクサンルドルフ
いつも通り後方から。直線を向いたところでもまだかなり後ろだったが馬群をさばきながらぐいぐい追い上げ連を確保。ある程度流れる展開なら堅実で、道悪巧者っぷりを存分に見せつけた。
3着 グリュイエール
ぽつんと中団を追走。直線は外から勝ち馬を追ったが捕まえられず。ただ反動も見せず力は示している。重賞でも十分通用する。
4着 サーブルオール
後方寄りの位置から少し押し上げ中団で直線へ。外に出せず中を伸びたが最後はやや鈍った。こういう馬場も得意なほうではあろうが、スムースに外に出せていればもう少しきわどかったか。
14着 ダイワキャグニー
中団の内側を進んだが行きっぷりはイマイチ。直線も反応がなく最後は無理もしなかった。初の道悪がよほど堪えたか。
まとめ
潜在能力を高く評価されながらも伸び悩み気味だったクラシック候補がここにきて遂に花開いて見せた。
大外枠も重たい馬場も克服しての、いつになくスムースな競馬は今後の飛躍を期待させるのに十分過ぎた。
ムラな印象があるかもしれないが、振り返れば距離不向きだったと考えられるダービーと菊花賞を除けばその戦績に傷はない。中距離戦線という居場所でその輝きは増していくだろう。
文=櫻井秀幸