2020年10月3日、中京競馬場でシリウスステークス(GⅢ/ダート1900m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるカフェファラオ、アルドーレ、ダイメイコリーダ、グレートタイム、ダノンスプレンダーらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
今年は中京開催のため、ダート1900メートルのデータなどを参考にしていく。
目次
シリウスステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は3勝、2着は1回、3着も1回。2倍台の勝利がなく、上位馬の信頼度がそこまで高くないことが言える。
単勝10倍台前半の馬が3勝を挙げるなど、やや伏兵視された馬の活躍が目立つ。取捨選択はしっかりとしておきたい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 先行馬天国
中京ダート1900メートルは、これまで3勝クラスのレースが数えるほどしか行われておらず、オープン特別以上のレースが開催されるのはシリウスステークスが初となる。
これまでの傾向では、逃げ馬や先行馬がとにかく残りやすい。これはスタートが直線の急坂あたりで、しかも1コーナーあたりで上り坂に入る。ここでペースが落ちるために先行馬がそのまま押し切りやすくなるという構図だ。
カフェファラオがどこで競馬をするのか、ここがポイントになりそうだ。軒並み人気馬が前で競馬をするタイプなので、このあたりは少し注目しておきたい。
予想参考データ② ダート1900メートルにおける上級条件からの傾向
先ほどもご紹介したように、準オープン、3勝クラスで行われた1900メートルのレースはたった1回しかない。その1回が2019年2月に行われた納屋橋ステークス。
この時の勝ち馬はアルドーレ。奇しくも今年のシリウスステークスに出走を予定しているが、東京の2100、新潟や阪神の1800と様々なコースで勝利しており、これが少ない手がかりになってくれるはずだ。
ダイメイコリーダはいずれも勝ち星は京都の1800メートル。斤量で有利な古馬混合戦でも勝ち切れなかった。前走はジャパンダートダービーで2着と人気になりそうだが、信用に足りるかどうか。
予想参考データ③ ダートが熱いスタミナ血統
血統別で成績を見ていくと、良績なのがマンハッタンカフェ産駒。父にあまりダートのイメージはなく、ダート重賞勝ちはグレープブランデーのみなので、無理もない。
しかし、ダート1900というスタミナ勝負になるとこの血が生きてくるというわけで、スタミナのある血統かどうか、このあたりでチェックをすべきか。
ダノンスプレンダーはロードカナロア産駒で、勝ち馬の平均距離を見ても1400メートル前後。ダノンスプレンダー自体は1900メートルでも勝っているが、なにせここは重賞。そう簡単に通用するかどうか。
2020年の危険な人気馬は?
ダノンスプレンダーは人気になる見込みだが、ダートの世界は意外と層が厚く、オープンクラスになっても同じような馬がたくさんいる。勢いだけでは勝ちにくい。ましてどちらかといえば1800の方で実績のある馬、血統背景を考えるとどうか。シリウスステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ダイメイコリーダは2つ目の消しデータに合致している。前走は大舞台に滅法強い池添謙一騎手のマジックで2着に来た可能性があり、2勝クラスですら取りこぼす状況ではどうか。
反対にカフェファラオは危険なデータに一つも当てはまらない。はっきり言えば消去法だが、前走の負けが不可解。むしろ度外視すれば血統的に足らないわけではない。人気にもよるが、2倍ぐらいになれば妙味はあるだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、カフェファラオと言えそうだ。