2018年7月29日、札幌競馬場でクイーンステークス(GⅢ/芝1800m)が行われる。ソウルスターリング、ディアドラ、フロンテアクイーン、アンドリエッテ、エテルナミノルらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
競馬TIMES編集部では一週間をかけて当重賞を徹底的に検証していく。血統考察やデータ分析、有力馬の強調材料と不安要素の検証など、多角的な視点から当レースの見どころや注目点を解き明かしていく予定だ。
出走馬のおさらい、予想オッズの展望を振り返っていこう。
目次
日程・概要
2018年 7月29日(日) 1回札幌2日目 11頭 [仮想出馬表]
【11R】 第66回北海道新聞杯クイーンS
3歳以上・オープン・G3(別定)(牝)(国際)(特指) 芝1800m (A)
出走予定馬・登録馬
GⅠ2勝の実績はここでも最上位、スランプからの脱却をこのレースに賭けるソウルスターリングが人気を集めそうだ。
阪神JF、オークスを完勝、秋の天皇賞やジャパンカップでも古馬牡馬相手に健闘したように、ハイレベルな4歳牝馬世代でもトップクラスの地力は間違いない同馬。しかし今年に入ってからは阪神牝馬S10着、ヴィクトリアマイル7着と精細を欠いている。
折り合い面や精神的な部分を指摘する声も多いが、やはりマイルの距離では少し忙しい印象が拭えない。前走のヴィクトリアマイルではエンジンが掛かりきらなかった印象で、距離が少しでも伸びるのは好転材料だ。それに、時計勝負よりは少し時計を要する馬場で持続力を活かしたいタイプで、完勝したデビュー戦以来となる洋芝も歓迎だろう。ここはきっちりと結果を出して秋に繋げたいところ。
その強い4歳牝馬世代の秋華賞馬ディアドラも、引き続きルメール騎手の手綱でソウルスターリングに真っ向勝負を挑む。
秋華賞を制した後は今ひとつなレースが続いたが、前走のドバイターフでは初の海外遠征、強敵相手にも後方からしっかりと伸びて3着。この馬もソウルスターリング同様、高速馬場よりはある程度時計を要する馬場で後方から末脚を伸ばすレースが理想で、実績のある洋芝自体はこなせそう。あまり器用ではないので少頭数の小回りコースが合うとは言えないが、早めにマクる競馬ができれば。
重賞2着が4回もあるフロンテアクイーンも、待望の初タイトルを狙って意欲の札幌遠征だ。
詰めが甘いというよりも、レースセンスがありどんな位置からでも自分の末脚を使える1頭。毎回、何か1頭に突き抜けられるのは詰めの甘さというよりはツキのなさと言ったところか。5歳馬だがメイショウサムソン産駒でまだまだ奥がありそう。上位2頭がモタつくようならその間隙を縫って初タイトルの可能性も十分だ。
前走のマーメイドSで初重賞制覇を成し遂げたアンドリエッテも末脚のキレなら上位にも見劣らない。前走はハンデや展開に恵まれた印象があるが、ここに来て以前のような脆さが解消してきている。今の状態なら別定戦でも一発がありそう。
後方から流れ込むレースが続いていたエテルナミノルも、前走の函館記念で4角マクりの積極策で3着、波乱の立役者となった。前走よりさらにペースが落ちそうな今回のメンバー構成であれば、再度積極策が期待できそう。タイトなローテーションの疲れさえなければ面白い。
他にも3歳馬意欲の挑戦リバティハイツ、不本意な逃げとなった前走は度外視していい去年の2着馬トーセンビクトリー、不器用だが能力はあるアグレアーブル、ノーマークの大逃げで沸かせそうなティーエスクライなどが上位を狙っている。
登録馬は以下の通り。
馬名S | 性齢 | 斤量 |
---|---|---|
アグレアーブル | 牝5 | 55 |
アンドリエッテ | 牝6 | 55 |
エテルナミノル | 牝5 | 55 |
ソウルスターリング | 牝4 | 56 |
ツヅミモン | 牝3 | 51 |
ティーエスクライ | 牝6 | 55 |
ディアドラ | 牝4 | 55 |
トーセンビクトリー | 牝6 | 55 |
ハッピーユニバンス | 牝6 | 55 |
フロンテアクイーン | 牝5 | 55 |
リバティハイツ | 牝3 | 51 |
想定・予想オッズ
6番人気 | アグレアーブル | 11.2倍 |
5番人気 | アンドリエッテ | 9.8倍 |
8番人気 | エテルナミノル | 19倍 |
3番人気 | ソウルスターリング | 5.3倍 |
7番人気 | ツヅミモン | 14.6倍 |
10番人気 | ティーエスクライ | 27.5倍 |
1番人気 | ディアドラ | 2倍 |
9番人気 | トーセンビクトリー | 24.8倍 |
11番人気 | ハッピーユニバンス | 67.5倍 |
2番人気 | フロンテアクイーン | 4.8倍 |
4番人気 | リバティハイツ | 7.6倍 |