2020年5月23日、京都競馬場で平安ステークス(GⅢ/ダート1900m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるロードレガリス、オメガパフューム、ゴールドドリーム、スワーヴアラミス、ヴェンジェンスらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
2013年以降過去7年のデータを参考にする。
目次
平安ステークスの人気馬成績
過去7年のデータを見ると、1番人気は4勝、2着も3着もそれぞれなし。圧倒的人気でも飛ぶことはあるが、安定感はある。しかし、3倍台4倍台になると1頭も馬券に絡んでいない。
伏兵馬が2着に絡むことが非常に多いため、取捨選択をしっかりと行って穴馬を見つけ出したいところだが、さあどうか。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走地方組の取捨選択
前走地方組(1- 2- 1-9)
勝率 7.7% │ 複勝率 30.8%
大型連休あたりに交流重賞がいくつかあるからか、前走地方組となると、ダイオライト記念とマリーンカップ、船橋の交流重賞しか来ていない。ただ、ここ3年は前走地方組が来ている。
いずれも1番人気で最低でも2着、去年のチュウワウィザードのようにダイオライト記念を圧勝し、ここも勝つみたいな感じが理想か。
今年は前走地方組が多いが、船橋を使ったケースはゼロ。オメガパフュームは東京大賞典1着からの参戦だが5か月の休み明け、狙いは間違いなく帝王賞なだけに果たして。
予想参考データ② 先行馬有利
去年は後方待機の馬たちによる差し脚決着に終わったが、それ以前は先行馬が必ず1頭は馬券圏内に絡んでいた。逃げ馬が3勝しており、去年もペース的には逃げが残っておかしくなかった。
スマハマとインティがお互いに譲らずというのがここ最近続いたが、そのインティはいない。このメンバーならスマハマがそれなりのペースで逃げるというのは十分に考えられる。
そうなると後ろの馬の脚比べになりそうだが、実はあまり後方待機を選びそうな馬がいない。道中でお互いに牽制し合ってくれると、前目がどうにかしてくれる可能性もある。
予想参考データ③ 勢いよりも格
ダート重賞は、勢いよりも格になりやすいのか、このレースでは3勝クラスを使った組が1頭も馬券に絡んでいない。
そもそも今年アンタレスステークス組がいないので、「お得意先」からの狙いができない。そうなると格を求めたくなるが、フェブラリーステークスで5番人気以内が1つの目安。
ヴェンジェンスは色々な意味でギリギリセーフ。成績欄の見栄えが悪く成績を落とすようならここが狙いだろう。
2020年の危険な人気馬は?
オメガパフュームは人気になる見込みだが、大井との相性が最強レベルにある中で、ここをメイチで仕上げる意味は薄い。ましてデムーロ騎手が乗れないとなると、5か月の休み明け、59キロ、初めての手合いとなれば、全力では買いにくい。平安ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ゴールドドリームは1つ目の消しデータに合致している。実は中央のGⅢへの参戦は2016年以来、3年半にわたってGⅠを使っていた。そうなると普通は勝ちそうなものだが、海外参戦明けの帝王賞は惨敗だった。初めての58キロ、1900メートルという距離、そしてこの馬も初めての手合い。不安要素満載というのが実情だ。
反対にヴェンジェンスは危険なデータに一つも当てはまらない。人気馬で継続騎乗なのはヴェンジェンスだけ。確かに距離は不安だが、GⅠでの負けは力不足だとすれば、そこまで買えない馬ではない。休み明けはそれなりに走る、ここで一発入れるならこの馬だろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ヴェンジェンスと言えそうだ。