2019年2月24日、中山競馬場で中山記念(GⅡ/芝1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの勝ち馬候補を予想していく。
レースを楽しむ上でも馬券を買う上でも、勝ち馬の予想は欠かせない要素だ。明らかな傾向や注目のデータから、主役候補を導き出していこう。
人気が想定されるウインブライト、エポカドーロ、ステルヴィオ、スワーヴリチャード、ディアドラなどは過去の好走馬のデータと合致しているのだろうか?
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
中山記念の勝ち馬傾向
過去10年のデータを見ると、勝ち馬10頭中9頭が3番人気以内。不良馬場で行われた2010年は13番人気が勝って大荒れとなったが、それ以外は比較的平穏。GⅠ級の馬が春の始動戦にすることが多く、実績馬が強い。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① GⅠかGⅡの勝ち馬が中心
まず重賞実績に目を向けると、勝ち馬10頭中9頭が芝重賞の勝ち馬で、うち8頭はGⅠかGⅡを勝っていた。格重視のレースと言える。
さらに距離実績を見ると、勝ち馬10頭中9頭に芝1800mでV実績があり、うち5頭が芝1800mの重賞を勝っていた。
予想参考データ② 前年秋のGⅠ組が中心
前走のクラス別成績は以下の通り。
1600万下(0-0-0-2)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率0.0%
オープン特別(1-1-0-16)
勝率 5.6% │ 連対率11.1% │ 複勝率11.1%
GⅢ(2-4-4-30)
勝率 5.0% │ 連対率15.0% │ 複勝率25.0%
GⅡ(0-1-3-20)
勝率 0.0% │ 連対率4.2% │ 複勝率16.7%
GⅠ(7-4-3-24)
勝率 18.4% │ 連対率28.9% │ 複勝率36.8%
また、前走着順は以下の通り。
前走1着(4-1-2-14)
勝率 19.0% │ 連対率23.8% │ 複勝率33.3%
前走2着(2-1-1-9)
勝率 15.4% │ 連対率23.1% │ 複勝率30.8%
前走3着(0-0-0-5)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率0.0%
前走4着(1-0-1-7)
勝率 11.1% │ 連対率11.1% │ 複勝率22.2%
前走5着(0-1-2-4)
勝率 0.0% │ 連対率14.3% │ 複勝率42.9%
前走6~9着(3-4-0-23)
勝率 10.0% │ 連対率23.3% │ 複勝率23.3%
前走10着以下(0-3-4-29)
勝率 0.0% │ 連対率8.3% │ 複勝率19.4%
3着以下から巻き返して優勝した4頭中3頭は前走がGⅠ。前走がGⅠなら着順はそれほど問わないが、それ以外なら連対が理想。
予想参考データ③ 高齢馬は苦戦
年齢別成績は以下の通り。
4歳(4-2-4-17)
勝率 14.8% │ 連対率22.2% │ 複勝率37.0%
5歳(3-3-1-18)
勝率 12.0% │ 連対率24.0% │ 複勝率28.0%
6歳(2-4-2-26)
勝率 5.9% │ 連対率17.6% │ 複勝率23.5%
7歳(0-1-2-19)
勝率 0.0% │ 連対率4.5% │ 複勝率13.6%
8歳以上(1-0-1-12)
勝率 7.1% │ 連対率7.1% │ 複勝率14.3%
8歳で優勝したカンパニーは、8歳でGⅠを2勝した馬で、特殊なケースと考えていいだろう。
予想参考データ④ 牝馬はGⅠ実績が必要
牡・騸馬(9-9-10-87)
勝率 7.8% │ 連対率15.7% │ 複勝率24.3%
牝馬(1-1-0-5)
勝率 14.3% │ 連対率28.6% │ 複勝率28.6%
牝馬で連対した2頭はともにGⅠ馬。
予想参考データ⑤ 勝率は関東馬が優勢
美浦(7-4-5-57)
勝率 9.6% │ 連対率15.1% │ 複勝率21.9%
栗東(3-6-5-35)
勝率 6.1% │ 連対率18.4% │ 複勝率28.6%
2019年の主役候補は?
中心となるのは、前走のマイルチャンピオンシップを勝ったステルヴィオ。この舞台でスプリングSを勝っており、実績は申し分ない。
スワーヴリチャードは昨年の大阪杯をはじめ重賞4勝を誇り、実績はメンバー最上位。芝1800mで共同通信杯を勝っており、距離実績もクリアしている。
昨年の皐月賞馬エポカドーロは、この舞台でスプリングSで2着の実績がある。前走は菊花賞で8着だったが、実績のある中距離に戻って見直せる。
牝馬のディアドラは秋華賞など重賞4勝を挙げ、うち2勝が芝1800m。前走の香港Cで2着と、牡馬一線級相手にも互角以上の実力を示した。ここでも上位争いが期待できる。
昨年の覇者ウインブライトはこの舞台でGⅡを2勝。中山金杯から参戦するのは昨年と同じだが、ハンデ56kgで2着だった昨年より、ハンデ58kgで1着だった今年の方が臨戦過程は上だ。リピーター傾向が強いレースでもあり、今年も注目できる。