2019年8月25日、札幌競馬場でキーンランドカップ（GⅢ／芝1200m）が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの勝ち馬候補を予想していく。
レースを楽しむ上でも馬券を買う上でも、勝ち馬の予想は欠かせない要素だ。明らかな傾向や注目のデータから、主役候補を導き出していこう。
人気が想定されるアスターペガサス、タワーオブロンドン、ダノンスマッシュ、ライオンボス、リナーテなどは過去の好走馬のデータと合致しているのだろうか？
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
キーンランドカップの勝ち馬傾向
過去10年のデータを見ると、勝ち馬10頭中8頭が4番人気以内で、1番人気が2勝、2番人気が3勝と、3番人気が2勝。一方で、残る2年は8番人気、12番人気が優勝しており、2、3着にもよく人気薄が好走している。上位人気が強いものの、一筋縄ではいかない。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 洋芝実績に注目
まず重賞実績に目を向けると、勝ち馬10頭中7頭が芝重賞の勝ち馬。残る3頭には、芝1200m以下でオープン特別勝ちか重賞２着の実績があった。
さらに洋芝実績を見ると、勝ち馬8頭に札幌芝か函館芝で勝利経験があり、うち6頭は準オープン以上のレースで勝っていた。2017年に9歳で優勝したエポワス（12番人気）は札幌芝1200mのオープン特別を勝っていたように、洋芝実績がある馬は有利になり、高齢や近走が不振でも軽視できない。
予想参考データ② 夏競馬から参戦する馬が中心
前走のクラス別成績は以下の通り。
1600万下（1-2-1-5）
勝率 11.1％ │ 連対率33.3％ │ 複勝率44.4％
オープン特別（1-2-2-53）
勝率 1.7％ │ 連対率5.2％ │ 複勝率8.6％
ＧⅢ（6-4-5-44）
勝率 10.2％ │ 連対率16.9％ │ 複勝率25.4％
ＧⅡ（1-0-0-5）
勝率 16.7％ │ 連対率16.7％ │ 複勝率16.7％
ＧⅠ（1-2-2-8）
勝率 7.7％ │ 連対率23.1％ │ 複勝率38.5％
また、前走着順は以下の通り。
前走1着（4-3-4-20）
勝率 12.9％ │ 連対率22.6％ │ 複勝率35.5％
前走2着（2-2-0-16）
勝率 10.0％ │ 連対率20.0％ │ 複勝率20.0％
前走3着（1-1-1-6）
勝率 11.1％ │ 連対率22.2％ │ 複勝率33.3％
前走4着（0-0-0-8）
勝率 0.0％ │ 連対率0.0％ │ 複勝率0.0％
前走5着（0-2-0-6）
勝率 0.0％ │ 連対率25.0％ │ 複勝率25.0％
前走6～9着（3-1-2-29）
勝率 8.6％ │ 連対率11.4％ │ 複勝率17.1％
前走10着以下（0-1-3-38）
勝率 0.0％ │ 連対率2.4％ │ 複勝率9.5％
勝ち馬10頭中8頭が同年の函館スプリントＳ以降のレースに出走。残る2頭には、重賞勝ちとＧⅠ3着以内の実績があった。夏競馬から参戦する馬が中心となり、レース間隔が空いている馬は実績に注目したい。
予想参考データ③ 4、5歳が主力
年齢別成績は以下の通り。
3歳（1-2-1-18）
勝率 4.5％ │ 連対率13.6％ │ 複勝率18.2％
4歳（3-3-4-16）
勝率 11.5％ │ 連対率23.1％ │ 複勝率38.5％
5歳（5-1-4-30）
勝率 12.5％ │ 連対率15.0％ │ 複勝率25.0％
6歳（0-3-0-28）
勝率 0.0％ │ 連対率9.7％ │ 複勝率9.7％
7歳（0-1-1-19）
勝率 0.0％ │ 連対率4.8％ │ 複勝率9.5％
8歳（0-0-0-9）
勝率 0.0％ │ 連対率0.0％ │ 複勝率0.0％
9歳以上（1-0-0-3）
勝率 25.0％ │ 連対率25.0％ │ 複勝率25.0％
予想参考データ④ 牝馬が強い
牡・騸馬（3-6-4-82）
勝率 3.2％ │ 連対率9.5％ │ 複勝率13.7％
牝馬（7-4-6-41）
勝率 12.1％ │ 連対率19.0％ │ 複勝率29.3％
予想参考データ⑤ 関西馬が優勢
美浦（4-1-4-59）
勝率 5.9％ │ 連対率7.4％ │ 複勝率13.2％
栗東（6-9-6-61）
勝率 7.3％ │ 連対率18.3％ │ 複勝率25.6％
2019年の主役候補は？
中心になるのは、5歳牝馬のリナーテ。重賞で2着が2回あり、前走のUHB賞でオープン初勝利を飾った。勢いに乗って重賞初制覇に期待できる。
4歳牡馬のダノンスマッシュは、昨年のこのレースで2着後、芝1200mの重賞を連勝。函館スプリントＳを悲運の除外となり、高松宮記念4着以来となるが、実績はメンバー上位だ。
2走前に函館スプリントＳを制した4歳牡馬のカイザーメランジェ、同2着だった3歳牡馬のアスターペガサス、同3着だった4歳牡馬のタワーオブロンドンは、いずれも重賞勝ち、洋芝勝ちの実績があり、有力になる。
3連勝でアイビスサマーダッシュを制したライオンボスも当然見逃せない。