ジャパンカップ2018の競馬予想分析!スワーヴリチャード、3つの不安サインとは?

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2018年11月25日、東京競馬場でジャパンカップ(GⅠ/芝2400m)が行われる。アーモンドアイ、スワーヴリチャード、サトノダイヤモンド、シュヴァルグラン、キセキらが出走する。

昨年のダービー2着、有馬記念4着と世代上位の力を見せたスワーヴリチャードは、今年の大阪杯、大外枠からのひとマクリで初GⅠ制覇を成し遂げた。続いて転戦したのはなんとマイルの安田記念。テンの遅さなどから厳しいと見る目もあったものの超高速決着にも対応し3着と好走した。

しかし、休みを挟んで万全の条件と思われた前走の天皇賞秋は痛恨の出遅れ。出遅れを考えても終始淡白なレースでまさかの10着敗退となった。ここからの巻き返しがあるのかどうかに注目が集まるが、ここではその巻き返しが厳しいと見る3つの不安要素について説明したい。


目次

不安① ローテーションと前走の内容に疑問?

大阪杯で懸念されていた右回りにも対応し大外枠から早め進出、押し切りを決めて初GⅠ制覇を成し遂げたスワーヴリチャード。

次走は距離延長の天皇賞春か、香港のクイーンエリザベスⅡ世Sか、はたまた休ませて適距離の宝塚記念まで待つのかというファンの印象であったと思うが、次走に選んだのはなんとマイルの安田記念。

デビューして一貫して1800m以上の中距離路線を歩んできており、それほどゲート後の加速が良くない点などから意外な決断であった。さらに枠順が発表されると1枠1番という厳しい枠が当たってしまった。

しかし、レースでは1.31.3の驚異的な時計で勝ったモズアスコットにコンマ1秒差の3着と健闘した。レースも置かれて直線で追い込むという競馬ではなく、トップマイラーがそろった早い流れにも対応し直線では先頭に立とうかというシーンもあったぐらいで、そのスピード能力の高さを見せつけた格好だ。

そうなると適距離に戻った前走の天皇賞秋は人気も期待も集まったわけだが、出遅れての10着。出遅れが響いたのは明らかだが、気になるのはレース中にまったく闘志を示すようなシーンがなかった点である。いきなりのマイルの激流に対応した反動で、馬が闘争心を失っているのではないかという懸念だ。

不安② 大敗からの巻き返しは難しいジャパンカップ!

データ的にも巻き返しに不安な材料がある。ジャパンカップの過去10年を見ると、馬券圏内(3着以内)30頭のうち、前走で掲示板外(6着以下)から巻き返した馬は6頭しかいない。

その6頭を見てみると……

2010年3着ヴィクトワールピサ 前走:凱旋門賞7着
2011年3着ジャガーメイル 前走:天皇賞秋9着
2013年3着トーセンジョーダン 前走:天皇賞秋11着
2014年1着エピファネイア 前走:天皇賞秋6着
2014年2着ジャスタウェイ 前走:凱旋門賞8着
2015年2着ラストインパクト 前走:天皇賞秋12着

以上である。実はこの変わり身のパターンは、3つのパターンに分けることが可能である。

<1.古豪の実績馬がハマって巻き返すパターン>

いずれも3着であるが、トーセンジョーダンとジャガーメイルは既にGⅠをかなり前に制している古豪(7歳)で、当該のジャパンカップ以前から大敗もあるムラ駆けの傾向があった。巻き返したというよりは、走る気が持続して地力を出せば力上位だったということだろう。

<2.前走が凱旋門賞>

ヴィクトワールピサとジャスタウェイはこのパターン。
ヴィクトワールピサはこの後に有馬記念とジャパンカップを制し、ジャスタウェイは同年のドバイデューティフリーで圧勝、世界ランキング1位のレーティングを一瞬ながら保持していた馬。

<3.世界的名手へのスイッチ>

エピファネイアは福永→スミヨンのスイッチ、ラストインパクトは菱田→ムーアのスイッチであった。

以上である。

特に1のパターンについてはどちらも当該のジャパンカップでは人気薄なので警戒が必要だが、スワーヴリチャードはまだ4歳と若く、GⅠを制したのも今年である。さらに人気も比較的集めそうなので、このパターンには当てはまらない。2,3についても当てはまらず、少なくともデータ的に巻き返しはどうなのかという疑念が残る。

不安③ 不調のデムーロ騎手では?

昨今のデムーロ騎手は、かつての勝負強さが鳴りを潜めている。ルメール騎手の好調ぶりとは対称的に、GⅠでは結果が出ていない。

先週のマイルチャンピオンシップも2着だったが、最後インに突っ込んだその前に同じくインに突っ込んだビュイック騎手(勝ち馬ステルヴィオに騎乗)が居たのが
流れの悪さを象徴しているような気がする。

もともと日本人ジョッキー相手に独特の勝負勘で出し抜けをくらわせるタイプだけに、ここもモレイラ騎手、ムーア騎手、弟のC.デムーロ騎手、ビュイック騎手、ベリー騎手、そしてルメール騎手と世界的な名手が揃っており、鞍上面でもアドバンテージがあるとは言いづらい。

まとめ

以上、スワーヴリチャードが今回のジャパンカップで抱える3つの不安要素について解説した。能力全開なら巻き返してもおかしくない力量こそあるが、不可解なローテーション、データ的にも巻き返しの目が薄い今回は静観が打倒だろう。

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