(C)Yusuke Tsutaya

2018年11月25日、東京競馬場でジャパンカップ(GⅠ/芝2400m)が行われる。アーモンドアイ、スワーヴリチャード、サトノダイヤモンド、シュヴァルグラン、キセキらが出走する。

年を追うごとに出走馬の減少と質の低下が目立つ海外馬であるが、今年は昨年の愛国ダービー馬で英セントレジャーを制し、今年も凱旋門賞で5着したカプリが来日した。近年の出走馬の中では格の高い部類に入り、ムーア騎手の騎乗という点と、凱旋門賞のレベルを考えれば通用しても不思議ではない。

しかし、近年のジャパンカップは外国馬にとってとにかく鬼門となっているのは明らかで、カプリの通用も同じく厳しい――と判断する3つの不安要素について説明したい。


不安② 血統の絶対的データ

過去10年に馬券圏内にはいった馬の血統傾向を見ると、その血統において絶対的な条件がある。

「サンデーサイレンスの血が父か母父にある、もしくは父が日本ダービー馬」

これが3着以内の絶対条件になっている。時計の出るハイレベルな東京の2400mをこなすには時計的側面としてのキレ味、スタミナを併せ持っていることが何より重要なのだろう。これが海外馬苦戦の元凶とも言える。

カプリの父はあのガリレオで、日本的な高速馬場の適性とは真逆にいるような格好になり、当然この絶対条件には当てはまらない。

不安② 実績的にも日本の高速馬場は?

カプリはこれまで6勝を挙げているが、そのうち5勝が稍重~不良での競馬となっている。

唯一良馬場で勝っているのが昨年の愛ダービー(芝2400m)であるが、その勝ち時計は2.35.4である。今回のジャパンカップは推定2.24.0前後の戦いになるということを考えれば、全く求められる適性が違ってくるのがわかるだろう。

さらに加えるならば、パリロンシャンで行われた今年の凱旋門賞は5着と健闘したものの、比較的欧州の競馬場では時計の出やすいシャンティイ競馬場で行われた昨年の凱旋門賞では17着と大敗しているように、欧州基準でもそもそもの時計勝負が得意ではない可能性が大だ。

不安③ 超名門オブライエン厩舎も日本では不振

カプリを送り込んだのは欧州の代表的な名門厩舎のA.オブライエン厩舎であるが、世界を股にかけて活躍する名伯楽を持ってしても、日本競馬は難攻不落の感があるのは否めない。

2017 アイダホ 5着
2010 ジョシュアツリー 10着
2004 パワーズコート 10着

以上の成績だ。厩舎のトップホースを送り込んできていることこそないものの、カプリがこれらの馬と比べて欧州でも抜けた実績があるわけではない。パワーズコートなどは翌年のアーリントンミリオンを制しており、決して弱い馬やスピードがない馬というわけではないのだが、これだけの名伯楽を持ってしても府中の2400mのトップスピード勝負は鬼門ということだ。

まとめ

以上、カプリが今回のジャパンカップで抱える3つの不安要素について解説した。日本馬の海外における昨今の不振からレベル的には足りるという考え方もあるが、やはり今や欧州の競馬と日本の競馬は別物という考えが主流。カプリも今の所その流れを覆せるほどの能力はないだろうと判断する。

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