最近、すっかり影が薄くなってしまった騎手がいる。
競馬界のご意見番こと藤田伸二騎手のことだ。かつてはアニキ肌のキャラクターやブログが好評を博して一世を風靡し、暴露本『騎手の一分』を発売してベストセラー作家となった。
しかし、最近は元気がない。元気が無いのか、やる気を失ってしまったのかは定かではないが、とにかく話題に上がることが少なくなってしまった。
競馬界の“アニキ”の“現在地”とは一体どんなものなのだろうか?
藤田騎手とは?
藤田騎手はデビュー以来、順風満帆な騎手生活を歩んできた。
1年目から39勝を挙げて最多勝利新人騎手賞を獲得すると、フサイチコンコルドで日本ダービーを制覇。早々にトップジョッキーの仲間入りを果たした。2002年以降は6年連続で年間100勝をマークし、以降も大レースで存在感を発揮してきた。
2011年のドバイワールドカップでトランセンドを2着に導いたシーンは今なお記憶に新しいところだ。
ほとんど制裁を受けない“ミスターフェアプレー”としても知られ、04年に特別模範騎手賞を史上最年少で受賞。以降も模範騎手として若手ジョッキーたちを厳しく指導(?)している。
しかし、徐々に勝ち鞍が減り始め、11年には59勝、12年には31勝まで激減した。31勝はデビュー以来、最低の成績である。
なぜ、藤田騎手は勝てなくなったのか? その裏には現代競馬で最も重要な制度の問題があった。
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