4月23日に京都競馬場で行われたマイラーズカップ(GII/芝外回り1600m)は、2番人気のフジキセキ産駒イスラボニータ(牡6)が直線で抜け出して1番人気のエアスピネル(牡4)らをおさえて勝利を収めた。
イスラボニータの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。
目次
プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜
父 | フジキセキ |
---|---|
母 | イスラコジーン |
母の父 | Cozzene |
母の母 | IslaMujeres |
性別 | 牡 |
馬齢 | 6 歳 |
生年月日 | 2011年5月21日 |
毛色 | 黒鹿毛 |
馬主 | (有)社台レースホース |
調教師 | 栗田博憲(美浦) |
生産牧場 | (有)社台コーポレーション白老ファーム |
産地 | 浦河町 |
馬名意味 | 美しい島(西) |
血統評価は?
フジキセキ産駒は京都の重賞でいい成績を残している。
イスラボニータ自身、マイルチャンピオンシップで2、3着の実績がある。同じ舞台でサダムパテックがマイルチャンピオンシップをGIを勝っているし、イスラボニータにとって、まずまず合った舞台だったと言える。
フジキセキ産駒の京都重賞における成績を見てみると……
種牡馬 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
フジキセキ | 11.8% | 32.4% | 87 | 103 |
集計期間:2010. 1. 5 ~ 2016.11.20
こういった具合に。
もっとも、今回は血統に加えてクリストフ・ルメール騎手のアシストが大きかった。
●マイラーズC2017結果・動画│イスラボニータが優勝!勝因、敗因は?
ここで触れたように、今回のマイラーズカップはかなりのスローペースだった。開幕週だったこともあり、馬場は内が有利。加えてスローペースとなると、内、先行馬が圧倒的に有利なレースだったといえる。
イスラボニータは大外11番枠だった。普通なら外外を回してしまい、直線で内の馬に足元をすくわれているところだった。
しかし、ルメール騎手は向こう正面でうまいポジション取りをすると、コーナーではラチ沿いから1、2頭目の位置を確保した。全くロスすることなく、競馬を進めることができたわけだ。
なかなか勝ちきれない馬だったが、血統があったことに加えて騎手のアシストもあったことで、久々の勝利を勝ち取ることができたのだ。
次走は?
次の目標は、当然のことながら安田記念になるだろう。
絶対王者のモーリスが引退した今、十分にチャンスがあると考えられる。
ただし、安田記念はもともとサンデーサイレンス系の馬が苦手としているレースだ。例えば過去の実績を見てみると……
馬名 | 性齢 | 着順 | 人気 |
---|---|---|---|
イスラボニータ | 牡5 | 5 | 4 |
ロサギガンティア | 牡5 | 9 | 5 |
サダムパテック | 牡6 | 7 | 17 |
サダムパテック | 牡5 | 13 | 8 |
サダムパテック | 牡4 | 9 | 1 |
クレバートウショウ | 牡5 | 4 | 8 |
フジサイレンス | 牡6 | 16 | 16 |
フジサイレンス | 牡5 | 16 | 18 |
オースミコスモ | 牝4 | 15 | 17 |
ダイタクリーヴァ | 牡5 | 17 | 8 |
集計期間:2002. 6. 2 ~ 2016. 6. 5
ご覧の通り、勝ち星どころか、3着以内に入ることすらできていない。そもそもフジキセキ産駒の出走が10頭しかない、というのも驚くべきことだろう。あまりこの舞台に向いていない、というのが容易に想像できる。
果たしてイスラボニータは安田記念を勝ち取ることができるのか? 現時点では簡単な戦いにはならなさそうだ。