4月29日に東京競馬場で行われた青葉賞(GII/芝2400m)で、1番人気のディープインパクト産駒アドミラブル(牡3)が、4番人気ベストアプローチ(牡3)を押さえて勝利した。
アドミラブルの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。
目次
プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜
父 | ディープインパクト |
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母 | スカーレット |
母の父 | シンボリクリスエス |
母の母 | グレースアドマイヤ |
性別 | 牡 |
馬齢 | 3歳 |
生年月日 | 2014年3月23日 |
毛色 | 鹿毛 |
馬主 | 近藤英子 |
調教師 | 音無秀孝(栗東) |
生産牧場 | ノーザンファーム |
産地 | 安平町 |
馬名意味 | 賞賛すべき、立派な |
血統評価は?
アドミラブルはデビュー前から注目されてきた。理由の一つが、血統にある。
近親にいる馬たちを見てみると……
リンカーン
アンライバルド
ヴィクトリー
などなど、GI戦線で活躍した馬がいる。これだけ活躍馬がいれば、期待されないほうがおかしいというものだ。
全姉のイサベラにしても、デビュー以来、期待を背負い続けた。新馬戦で4番人気になったあとは9走したが、すべて1、2番人気に支持されている。アドミラブルも、人気を背負っていくことになるはずだ。
父ディープインパクト×母父ロベルト系ということで、長くいい脚を使えるタイプだろう。同じ配合の代表馬たちを見てみると……
ディーマジェスティ
ゼーヴィント
サトノラーゼン
ニューダイナスティ
モンドインテロ
彼らに共通していることは、比較的長い距離で活躍していることだ。もともとディープ×ロベルトはズブいタイプが多く、王道路線よりローカル重賞で活躍するタイプが多かった。この中で言えばニューダイナスティがまさにそのタイプだ。
ロベルトの血が入るとどうしても瞬発力が鈍ってしまうため、その分をスタミナで補填できるような場所で活躍する……というイメージをすればいいだろう。
アドミラブルも、基本的には2000m、いや2200m以上で活躍していくことになるはずだ。
なお、GIレベルになるとどうしても切れ負けしてしまう傾向にあるため、特殊な環境(馬場が渋るなど)で台頭してくるケースが想定される。
次走は?
日本ダービーへの出走権を得たことで、当然ながら次の舞台はダービーになる。
青葉賞では強い勝ち方をしたが、ダービーにつながるかというと、微妙なところだろう。
●アドミラブルの勝因、トリコロールブルーの敗因は?青葉賞2017結果・動画
こちらの回顧で触れてあるように、青葉賞はアドミラブルが持つスタミナを存分に発揮できる展開になった。一方で、ダービーは究極の瞬発力勝負になりがち。瞬発力勝負になると、より切れ味に特化したタイプの馬が台頭していくることが予想されるだけに、アドミラブルにとっては好ましくないといえるだろう。
よって、展開が一つのカギになってきそうだ。
また、ダービーの週はコース替わりがあるため、どうしても内有利になりがちな傾向にある。
アドミラブルはあまり器用な馬ではない。青葉賞がそうだったように、後方から競馬をしてまくり気味に上がっていく……というパターンが想定される。
しかし、ダービーでそんな距離ロスをしてしまうと、内々を回った馬に足元をすくわれる、というのが常だ。
確かに青葉賞の勝ち方は強かったが、一方で課題の残るレース内容だった。このあたりがダービーでどのように改善されてくるのか、注目されるところだ。