前人未到の大記録へ、道が開けてきている。
武豊騎手は2012年11月、マイルチャンピオンシップをサダムパテックで制覇し、JRA・GI完全制覇まであと一つと迫った。
最後のタイトルは朝日杯フューチュリティステークス。昨年から阪神で開催されるようになった暮れの2歳王者決定戦である。
武豊と朝日杯FS
今まで武豊騎手は15回騎乗したが、勝利を手にすることができていない。2着3回、3着2回、4着3回とあと一歩のところで栄冠を逃しているのだ。
以下が朝日杯FSの全成績である。
馬名 | 着順 |
---|---|
アクティブミノル | 5 |
ベルカント | 10 |
ティーハーフ | 5 |
$ブレイクランアウト | 3 |
ヤマニンキングリー | 7 |
ダイアモンドヘッド | 5 |
マイネルハーティー | 4 |
グレイトジャーニー | 7 |
サイレントディール | 8 |
$マチカネホクシン | 3 |
$エイシンキャメロン | 2 |
$アグネスワールド | 4 |
ランニングゲイル | 4 |
$エイシンガイモン | 2 |
$スキーキャプテン | 2 |
2013年には3番人気のベルカントに騎乗したものの、10着と大敗している。もっとも、同馬は牝馬だったこと、中山のマイル戦を苦手としているサクラバクシンオー産駒であることを考えると、大敗もやむなしだった。むしろ、3番人気になったことが驚きだったし、その要因の一つが“武豊騎手のGI完全制覇”であったことは想像に難くない。
となると、ここ10年では08年にブレイクランアウト(1番人気3着)に騎乗した以外、有力馬らしい有力馬に乗れていなかったわけだ。
しかし、今年は大きなチャンスが訪れている。来年のクラシックも狙えるような有力馬とともに挑める可能性が高いからだ。
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