馬体もシッカリ
さらに細かく分析していこう。輸送がないことで浮上するのが、小柄な牝馬の巻き返し。
北海道に出走する須貝厩舎の牝馬が前走と比較して馬体増の場合(11-6-8-14)で勝率28.2%、連対率43.6%、複勝率64.1%で単複回収率ともに170%台。牡馬、せん馬を含めても複勝率は58.6%あり、ベタ買いでプラスになる回収率だ。驚異的な数字といえるだろう。ちなみに10キロ以上減った馬は1頭も馬券になっていない。
最後に北海道における須貝厩舎と騎手の成績を観てみよう。
勝ち鞍が最も多いのは秋山騎手で(14-4-7-22)勝率29.8%、連対率38.3%、複勝率53.2%で単勝回収率は166%。しかしそれ以上に目立つ成績を挙げているのが岩田騎手とのコンビで、(5-10-4-8)。勝率こそ18.4%だが、連対率55.6%、複勝率70.4%はかなりのハイアベレージだ。
続く三浦騎手も勝ち星こそ2勝だが複勝率は52.2%と高水準。最近は騎乗機会が増えているだけに注目したい。むしろ、集計期間内の出走数144回のうち、この3騎手だけで97回を占めており、空いていれば必ず依頼しているといっても過言ではない。他の騎手では期待できないのかというとそうではないが、松田騎手とのコンビでは(0-0-1-6)と結果が出ていないため、前述の3人を狙うのが無難だろう。
結論としては、北海道シリーズでは須貝厩舎の馬がいたら、少なくともヒモでは抑えておこうということ。函館スプリントステークスでは前が完全に詰まり、競馬にならなかったローブティサージュも、キーンランドカップでは巻き返し必至。まだまだ始まったばかりの夏競馬。函館、札幌の出走表ではまず厩舎欄、そして馬体重の増減にも注目しよう。
【関連記事】
●矢作厩舎の流儀と狙い目は?開成調教師・リーディングトレーナーを切る
●角居勝彦厩舎の苦戦…“世界のSUMII”に何が起こったのか?
●堀厩舎旋風!ドゥラメンテを管理する敏腕調教師の“狙い目”とは?
●ワンアンドオンリーは古馬GIで勝てない?宝塚記念惨敗の真相を暴く
●ゴールドシップは引退レースのために壮大な前振りをしたに違いない