モーリスは安田記念で除外の可能性も?4歳賞金問題の改善を!

ダービー卿チャレンジトロフィーを制し、「マイル界の新星」として注目を集めるスクリーンヒーロー産駒のモーリスが“ある問題”に直面している。

中央競馬のルールに基づき、日本ダービーの翌週、つまり安田記念の開催週に「クラス再編成」が行われる。現4歳馬は収得賞金が半額になる措置が取られるのだ。

近年、クラス再編成による賞金の半減によって未来ある4歳馬が使いたいレースを使えないケースが続出している。特に安田記念はクラス再編成が行われる当週に開催されるため、才能ある4歳馬が除外されるリスクが高い。

今年はその影響を、モーリスが受けるかもしれないというわけだ。


モーリスの賞金と出走の順位付け

ダービー卿CTを終えた時点でモーリスの収得賞金は4300万円。さらにここに規定の1年間内の収得賞金(若潮賞=600万円、スピカステークス=900万円、ダービー卿CT=1900万円)を足すと7700万円となる。

このままであれば安田記念は問題なく出走できる。ただし、クラス再編成によって収得賞金が半減となると、2150万円に1年以内の収得賞金加算で5550万円まで減少し、一気にボーダーラインに追いやられることになってしまう。

JRAの規定を引用すると、古馬のオープン戦は以下のような順位付けで出走馬が決まる。

①レーティング上位5頭(宝塚記念、有馬記念を除く)
②優先出走権保有馬
③外国馬
④地方馬(指定のステップレースで優先出走権を得た馬)
⑤出走馬決定賞金の多い順

※ジャパンカップなど、上記の規定が当てはまらないレースもある

詳細→ http://jra.jp/keiba/tokubetsu/mikata.html

ご覧のとおり、賞金の優先順位は低く、賞金の少ない馬が優先出走権を獲得したり、外国馬が何頭も押し寄せてきた場合、賞金面で劣る4歳馬は確実にしわ寄せを食うのだ。

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