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リオンディーズの血統や将来性は?新馬戦快勝のエピファネイアの弟は大物か?

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11月22日に東京競馬場で行われた新馬戦(芝内回り2000m)は、キングカメハメハ産駒のリオンディーズが豪快に差し切り、デビュー勝ちを果たした。

内回りの大外枠という有利とはいえない枠順からスタートしたリオンディーズだったが、道中5、6番手で競馬を進めると、直線で一気にスパート。他馬を置き去りにして2着のピースマインドに1馬身半差をつけて勝った。

リオンディーズの血統背景や将来性はどんなものなのだろうか? 徹底分析を行っていこう。

血統評価は?

リオンディーズは父キングカメハメハ、母シーザリオ、その父スペシャルウィークという血統。

シーザリオは日米のオークス馬となった歴史的な名牝。繁殖牝馬としては2014年の世界レーティングで2位となったエピファネイアを出している。

母父のスペシャルウィークはシーザリオの他にブエナビスタを輩出していて、産駒は牡馬より牝馬の活躍が目立つ。こういったタイプの種牡馬は母父になって力を出す傾向にある。実際、エピファネイアをはじめとしてクラリティスカイやヴェルデグリーン、ユールシンギングといった重賞ウィナーの母父として有名だ。

「リーディングサイアーのキングカメハメハ×超大物を輩出した名牝×母父も優秀」という、走ることを宿命付けられた血統をしているというわけだ。

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エピファネイアは種牡馬で成功するのか?血統から導く産駒への5つの期待と不安

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圧勝劇に未来への可能性を感じずにはいられなかった。

エピファネイアは2013年の菊花賞と14年のジャパンカップを勝った。特にジャパンカップでは当時の世界ナンバーワンホースのジャスタウェイらを置き去りにして圧巻のパフォーマンスを披露した。ポテンシャルの高さを遺憾なく発揮した形だ。

残念ながら引退が決まってしまったが、種牡馬としてのポテンシャルも高いと思われる。

果たして、エピファネイアは種牡馬として成功するのか? その期待と不安を徹底的に検証していこう。

期待① 超良血

まず血統面は申し分ない。

母のシーザリオは現役時代に日米のオークスを制覇した名牝だ。日本のオークスでは絶望的な位置取りから豪脚を披露してエアメサイア、ディアデラノビアらをおさえて優勝した。さらにアメリカンオークスでは4馬身差の圧勝劇を演じている。

どちらのパフォーマンスも高く、類まれな競争能力を持っていた。それは繁殖牝馬としてエピファネイアを出したことで証明されている。

近親に活躍馬があまりいないことは気になるものの、「母シーザリオ」という裏付けがあるなら期待を寄せるには十分だろう

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エピファネイアが引退!13年菊花賞と14年ジャパンカップの覇者がターフに別れ

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2013年の菊花賞と14年のジャパンカップを勝ったシンボリクリスエス産駒のエピファネイア(牡5)が引退することが決まった。所属するキャロットファームが発表している。今後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りする。

エピファネイアは父シンボリクリスエス、母シーザリオという血統。シーザリオは日米のオークスを制した名牝であるため、エピファネイアはデビュー前から注目を集める存在だった。

デビュー3連勝で重賞を制覇すると、皐月賞、ダービーでは2着に。春のクラシックのリベンジに燃える秋は神戸新聞杯、菊花賞と連勝してクラシックホースの仲間入りを果たした。

古馬になってからは勝ち星に恵まれなかったが、迎えたジャパンカップでは2着のジャスタウェイを0.7秒ちぎる圧勝劇を演じた。この時の走りは世界的な評価を集め、14年の世界ランキングでジャスタウェイに次ぐ2位にランクインしている。

15年はドバイワールドカップでダートに挑戦したが惨敗。結果的にこれが引退レースとなった。

角居勝彦調教師は「繋靱帯の痛みというのは、どうしても(治癒に)時間がかかる病です。また、治癒したとしても再発の可能性が高く、その後の経過を考えても無理に復帰を考えることがベストとは思いません。非常に無念ではありますが、いつかエピファネイアの子どもたちに携われる日を楽しみにしていますし、自身を超えるような馬を世に送り出してもらいたいと願っています」とコメントしている。

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エピファネイアのドバイWC惨敗は必然?浮かび上がる3つの“準備不足”

(C) Koichi Takahashi

3月28日に行われたドバイワールドカップで最下位の9着に終わったエピファネイア。昨年のジャパンカップで圧勝し、ジャスタウェイに次ぐ世界レーティング2位に評価されたことでドバイでも注目されていたが、結果は惨敗に終わった。

挑戦が失敗に終わるのは仕方がない。ただし、ここに来ていくつか「準備不足」と言われても仕方がない事実が浮上してきている。

そこで、今回は改めてエピファネイアが惨敗した理由を考えていきたい。

1.準備なき芝GI馬のダート挑戦

芝GI馬のダート挑戦は厳しい結果に終わることが多い。

なぜエピファネイアのドバイWC挑戦を“批判”するメディアはないのか?

この記事で触れたが、過去を振り返るとカレンブラックヒル、トゥザグローリー、グランプリボス、リーチザクラウン、ローエングリンといった芝GIで好走した馬が、ダート初挑戦で惨敗している。

芝とダートでは使う筋肉をはじめとして、求められる資質が全く違う。だから惨敗するのは当然といえば当然で、トゥザヴィクトリー(初挑戦のフェブラリーステークスで3着→ドバイワールドカップで2着)やアグネスデジタル(芝・ダート両方のGIを制覇)のような馬のほうが稀なのだ。

しかもアグネスデジタルはもともとダートを使われていた馬だし、トゥザヴィクトリーはドバイワールドカップを使う前にフェブラリーSでダートを経験していた。

大前提として、ドバイワールドカップでダートに初めて挑戦するというのは極めて厳しいシチュエーションだったわけだ。

2.ドバイ直行というローテーション

今回のドバイワールドカップデーを振り返ると、ほとんどの馬が前哨戦をドバイで戦っていた。

ドバイワールドカップを制したプリンスビショップは前走、ステップレースのアルマクトゥームCR3で2着。UAEダービーを制したムブタヒージュは前哨戦のアルバスタキヤで勝っていた。さらにゴドルフィンマイルを勝ったタマークズも前哨戦のブルジュナハールステークスを叩いて臨んでいた。

日本馬はドバイで前哨戦を使うことがほとんどない。それでいて結果を出しているわけだから、その点を一概に批判することはできない。ただ、ダートの経験がないエピファネイアに関しては、前哨戦を使うという選択肢はなかったのだろうか? 極端な話、前哨戦でダートがダメだと分かれば目標をドバイシーマクラシックやドバイターフに変更できたはずだ。

有馬記念から間隔が空いていないこともあって難しかったのかもしれないが、考慮しても良かったのではないか。

3.スパイク蹄鉄などの事前準備

これが後に分かった一番残念なニュースだ。

JRAのドバイワールドカップデー特設HPに記載されている角居厩舎スタッフの回顧を引用する。

蹄鉄についての部分などで、勉強が必要だとも感じさせられました。(中略)今のエピファネイアは芝馬の形で蹄が出来ているので、スパイク鉄は後脚の角度が余分に大きくついてしまうため、履くことはできませんでした。

スパイク蹄鉄はダート競馬が主流なアメリカでは一般的に広く使われている。蹄の引っ掛かりを良くする効果があるため、ドバイでも多くの馬が使用していた。そのスパイク蹄鉄を、エピファネイアは使えなかったという。

ここで疑問に思うのは、「事前に調べられなかったのか?」、「調べて履けないと分かったなら、代替になる蹄鉄を準備できなかったのか」ということだ。ドバイワールドカップを使うなら、事前に調べておくべきだし、世界中にネットワークを持つ角居厩舎なら調査は可能だったはず。それなのに「芝馬の蹄なので履けなかった」で済ますのはいかがなものなのだろうか?

エピファネイアの馬主はキャロットファーム。つまり、多くの一口馬主の方が出資している。出資している人数が多いからどういうというわけではないが、多くの期待を背負っていることは間違いないのだから、下準備を徹底する必要はなかったのだろうか。

スパイク蹄鉄が直接の敗因だとは思わないが、以上の3つを見ると、「全体的に準備不足だったのではないか」と思わずにはいられない。

芝で真の実力の証明を

エピファネイアのドバイ遠征は疑問と課題が残るものだった。「ジャパンカップの勝ち馬」、「前年の世界レーティング2位」という肩書は世界的に注目を集めるため、日本を代表する意味でもベストな状態で出走するか、ベストなレース(=芝)を選択してほしかった。

終わった後の後出しジャンケンのようなことは書きたくなかった(一応、事前にも指摘していたのでお許し頂きたい)が、今回の経験が次の挑戦にいきるよう、振り返りを忘れないでほしいという意味でキーボードを叩いた。

エピファネイアは芝に戻ればエース格であることに変わりない。次は宝塚記念という報道もちらほら出ている。春のグランプリで真の実力を発揮できるよう、日本のファンに本当の姿を見せられるよう、祈るばかりだ。


ドバイワールドカップデー惨敗の日本馬の敗因と煽り報道の是非を考える

(C)Waseem BKH

3月28日、アラブ首長国連邦のドバイ、メイダン競馬場でドバイワールドカップデーが開催された。日本馬はドバイワールドカップに出走したエピファネイア(牡5)が9着、ホッコータルマエ(牡6)が5着、ドバイシーマクラシックに出走したワンアンドオンリー(牡4)が3着、ハープスターが8着、そしてUAEダービーに出走したゴールデンバローズ(牡3)が3着、タップザット(牡3)が5着、ディアドムス(牡3)が8着という結果に終わった。

去年はジェンティルドンナとジャスタウェイが勝利し、日本馬が大活躍だった。今年はなぜ、多くの馬が活躍できなかったのか? 改めて振り返っていきたい。

世界的なダート馬が生まれにくい環境

ドバイワールドカップとUAEダービーに関しては明確な答えがある。

残念ながら、まだ日本のダート馬は世界のトップレベルとは差があるのだ。これが現実と言わざるを得ない。

日本の芝馬、特に芝中距離路線は世界でもトップクラスの実力と層の厚さを誇っている。

凱旋門賞こそ、適正の違いによって制覇に至っていないが、ホームグランドで行われるジャパンカップではもはや外国馬は相手にならない。また、ドバイにおけるジェンティルドンナやジャスタウェイの勝利、オーストラリアにおけるアドマイヤラクティやリアルインパクトの活躍を見れば、芝路線のレベルの高さは明らかだ。

事実、海外における日本調教馬の芝GI優勝回数は26回に上っている。

一方、残念ながらダート馬は海外で活躍できていない。GI勝利回数はいまだにゼロ。今までの最高成績(ドバイワールドカップ2着)を残したトゥザヴィクトリーはもともと芝のGI馬である。日本と海外ではダートの質が違うため、一概に日本馬のレベルが低いということはできないが、残念ながらトップレベルにあるとは言えない。

理由はいくつも考えられる。例えば日本の血統がサンデーサイレンス系に偏りすぎている点だ。サンデーサイレンス系は芝の中距離を得意とするため、ダートが苦手な馬が多くなる(=ダートのレベルが低くなる)のは仕方がない。

また、そもそも日本のホースマンたちが最初に目標に掲げるのは「日本ダービー制覇」である。日本ダービーを勝つための馬作り(=芝中距離で勝てる馬作り)が行われているため、世界で通用するダート馬が生まれにくい環境にあるのだ。

今後は、特に3歳ダート路線の整備を行わないと、ダート馬のレベルはなかなか上がっていかないだろう。

ただゴールデンバローズの3着は嬉しいニュースだった。UAEダービーのペースは先行勢に辛いものだった。そんな中で3着に粘ってみせた。おそらく適正距離はもっと短いだけに、マイル前後であれば世界で戦えるのではないだろうか?

今回の結果にめげることなく、再び果敢に海外へ挑戦し、ダートGIを制するシーンが見てみたい。

エピファネイアの惨敗は残念だが必然

エピファネイアの惨敗に関しても触れなければならないだろう。

まず、下記の記事を読んでいない方は、先に目を通してほしい。

なぜエピファネイアのドバイWC挑戦を“批判”するメディアはないのか?

ここで書いたように、芝GI馬がいきなりダートGIで結果を出すのは極めて困難なことだ。

大前提として、芝とダートでは求められる能力が全く違う。

芝では瞬発力やスタミナが重要になるが、ダートで求められるのはパワーだ。そして砂をかぶってもひるまないような根性や経験も必要となる。

だから芝適性の高い馬や、芝のレースを使われ続けてきた馬はたとえGI級の力を持っていたとしても、ダートで惨敗するケースが多々見られる。カレンブラックヒル、トゥザグローリー、グランプリボス、リーチザクラウン、ローエングリンといった芝GIで好走経験のある馬のダート挑戦の歴史を振り返れば、厳しさは明らかだろう。(上記の記事より引用)

言ってみれば芝とダートは、バレーボールとビーチバレーくらい違う。

バレーボールのオリンピック金メダリストがビーチバレーでいきなり活躍できるかというと、必ずしもそうではない。バレーボールの実力は折り紙つきで身体能力も高いはずなのに、足元が砂というだけで全く違う競技になる。

競馬でも同じことが言えるのではないだろうか?

エピファネイアの挑戦は残念な結果に終わった。しかし、今回に関しては「仕方なかった」と割り切るべきだろう。芝に戻れば大将格であることに変わりはない。今回、海外遠征の経験を詰めたとプラスに捉え、さらなる挑戦にトライしてほしい。

復活へ手応えを得たワンアンドオンリー

ゴールデンバローズとともに、日本馬の中で健闘したのがワンアンドオンリーだ。

昨年の日本ダービーで勝って世代の頂点に立ちながら、秋は不甲斐ない成績に終わった。特に古馬GIの成績が振るわなかったため、ここでも厳しいと思われていたが、大健闘の3着となった。

昨年の秋は完全に使い詰めのローテーションで馬がかわいそうだった。しっかりと間隔を空けて大事に使えば一級戦で戦える力はあるということだ。

今後はキングジョージへ向かう可能性が高いという。ぜひ実現し、父の無念(3着)を晴らしてほしい。

適正距離を見誤った? ハープスターの惨敗

最後にハープスターについて。

ハープスターは過剰人気馬の典型?“華やかさとリスクの代償”に迫る

大前提として1番人気というのは明らかに過剰人気だった。3歳牝馬限定GIの桜花賞を制したあとはオークスで敗れ、凱旋門賞やジャパンカップ、さらに京都記念でも健闘止まり。そんな馬が世界の強豪より人気を得ていたというのだから、少しかわいそうだった。

敗因はいくつも考えられるが、やはり距離の問題が大きいように思う。

馬齢が若いうちは長い距離に適応できる。だから凱旋門賞やジャパンカップでも上位に入選できた。しかし、古馬になるとだんだん距離の融通がきかなくなってくる。

特に母父のファルブラヴは短距離馬を出す傾向にある。エーシンヴァーゴウ、フォーエバーマーク、アイムユアーズ、ブルーミンバーなど、活躍しているのはほとんどが2000mより短い距離(というかマイル以下)で走る馬だ。母系に入ってもその色が濃く出てしまう可能性は十分にある。

幸い、彼女にはヴィクトリアマイルという“最適のレース”が用意されている。厳しいスケジュールの中で迎える帰国初戦ではあるが、適正を見極める上でこれ以上のレースはない。内容を見て、今後の路線を適切に判断してほしい。

煽り報道の是非

こうして冷静に振り返ると、どの馬も不安要素を抱え、厳しいシチュエーションに置かれていたことが分かる。

日本馬が海外へ挑戦するというニュースは嬉しいし、一人の競馬ファンとして応援したいと思う。ただ、今回もマスコミの報道は煽る内容のものが多かったように映った。(これはあくまでも私の主観であるため、「違う」という意見はあって当然だし、そういった意見は素直に受け入れたい。)

サッカーや野球でもそうだが、煽るだけの報道に価値はあまりない。冷静な分析も必要になってくる。

ファンとしては煽られれば煽られるほど、期待値は高くなる。期待値が高くなれば、裏切られた時の落胆も大きくなる。

「日本馬の海外遠征を盛り上げる」というのはいい姿勢だし、必要なことだ。しかし一方で「現実的には◯◯」という冷静な意見がもっと必要だったのではないだろうか?

もちろん、無理やり批判しろということではない。「そういう考え方もある」ということを示すことで議論が生まれることに価値がある。そして、それがメディアの一つの大きな役目である。

来年も、あるいは今年もまだまだ日本馬は海外に挑戦していくことだろう。ワンアンドオンリーはキングジョージへ向かうし、キズナは凱旋門賞への再挑戦を表明している。彼らが挑戦する際には競馬を盛り上げることに加え、色々な角度からの意見が必要になってくるのではないか。そうしていくことで競馬という文化はより一層、広がっていくと思う。

そんなことを考えた、今年のドバイワールドカップデーだった。


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