2020年11月23日、東京競馬場で東スポ杯2歳ステークス(GⅢ/芝1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるダノンザキッド、ドゥラヴェルデ、ジュンブルースカイ、タイトルホルダー、レインフロムヘヴンらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にする。
目次
東スポ杯2歳ステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は5勝、2着は1回、3着も1回。意外と単勝1倍台で負ける馬もおり、人気だからすぐに信頼できるというわけではない。
結構伏兵馬が飛んでくるのが東スポ杯2歳ステークス。人気サイドで堅く狙うよりかは穴馬を狙っていく感じでもいいだろう。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走新馬未勝利組の取捨選択
前走新馬(3- 2- 3-23)
勝率 9.7% │ 複勝率 25.8%
前走未勝利(1- 3- 3-23)
勝率 3.3% │ 複勝率 23.3%
前走のクラス別成績を着別度数で見ると、新馬、オープン特別、GⅢが三分しており、この3つの組は狙っておくべきだろう。未勝利は勝ちこそ少ないが複勝率では遜色ない。1勝クラスは苦戦。
去年はコントレイルやアルジャンナが新馬組だったが、2番人気以内で1着、タイム差がコンマ2秒以上は見ておきたい。ちなみに去年のコントレイルもアルジャンナもクリアしている。コースに関しては意外と阪神が多く、だいたい1800以上といったところか。未勝利組は1番人気1着、タイム差をつけた形がいい。
やや傾向から外れるのがドゥラヴェルデ。4番人気での勝利だったが、これがどうか。傾向ががっちりハマってるのはダノンザキッド。あとは中20週がどうかだけ。
予想参考データ② 負けたとしてもコンマ2秒まで
コントレイルにワグネリアン、イスラボニータ、ディープブリランテなどこれだけ輩出すればGⅡへの昇格は妥当、むしろ遅すぎたともいえる。そんなこともあってか、前走着外に沈んだうまの巻き返しは1頭もない。前走3着も1頭だけとなれば、だいたい言わんとすることはわかるだろう。
前走負けてもコンマ2秒まで、しかもオープン特別以上で肉薄したような馬が来る。それだけレベルの高い一戦ともなると、勢いが大事になる。
非常に微妙なのがレインフロムヘヴン。コンマ2秒負け2着だが、これは1勝クラスの百日草特別。もともと1勝クラスの信頼度が低いことを考えると、これだと弱いか。
予想参考データ③ 人気馬たちの前走レベル
タイトルホルダーの前走のタイムは同じ新馬戦で比較しても十二分で、2着馬も未勝利戦を勝ち上がっているため、問題はなさそうだ。ジュンブルースカイの萩ステークスも、まずまずといったところか。
ダノンザキッドのタイムは稍重の同条件で比較するとこちらも優秀。7月にも同条件でレースが行われたが、勝ちタイムは3秒も遅かった。ダノンザキッドの新馬組は勝ち上がった馬も多いのでここも大丈夫か。
そう考えるとドゥラヴェルデのタイムは不満がある。この組で勝ち上がりの馬はほぼいない。一定のレベルだった馬が多かった中で、1頭だけ不満がある状態だ。
2020年の危険な人気馬は?
ドゥラヴェルデは人気になる見込みだが、兄もパッとした成績ではなく、父ドゥラメンテの人気先行状態が気になる。勝ち方は派手でもタイムは微妙で、相手もどうか。少なくとも人気を背負う馬としては危険すぎる。東スポ杯2歳ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、レインフロムヘヴンは2つ目の消しデータに合致している。こちらもドゥラメンテ産駒だが、母の産駒的にどちらかといえば良績はマイル以下に。前走の勝ちタイムも微妙、さすがにここはどうか。
反対にダノンザキッドは危険なデータに一つも当てはまらない。休み明けが気がかりだが、前走レベルを考えれば何1つ心配はいらない。コンマ5秒差の快勝であってもこちらはかなりの勝ちがある。調教技術の進歩もあるから、中20週は問題ないか。人気馬の中で最も不安要素が少ないのは、ダノンザキッドと言えそうだ。