連覇なるか――。
2018年3月25日、中京競馬場で高松宮記念(GⅠ/芝1200m)が行われる。言わずと知れた春のスプリント王者を決めるGⅠであり、スプリントGⅠが2つしかないことから、この路線のトップクラスが一堂に会し非常に激戦となるレースである。また、唯一のローカル競馬場で行われるGⅠでもあり、それゆえに波乱も少なくない。現在重賞未勝利馬が連勝していることからも想像がつく。
今回注目するのは昨年の覇者セイウンコウセイだ。昨年の同レースから勝ち星から遠ざかっているが前走では積極策から2着と復調の兆しを見せており、メンバーもほとんど同じということからも前走のようなレースが出来ればという期待が持てるだろう。
果たしてセイウンコウセイは連覇を成し遂げ復活を果たすことが出来るのか? 過去のデータからその可能性をみていこう。
目次
データ① 5歳馬中心
過去10年のデータを見ると5歳馬が最多の5勝をあげている。好成績をあげている。年齢別の成績を見ていこう。
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 2- 0- 4- 30/36 | 5.6% | 5.6% | 16.7% |
5歳 | 5- 5- 2- 35/47 | 10.6% | 21.3% | 25.5% |
6歳 | 0- 5- 2- 35/42 | 0.0% | 11.9% | 16.7% |
7歳以上 | 3- 0- 2- 47/52 | 5.8% | 5.8% | 9.6% |
集計期間:2008年~2017年
7歳以上でも勝利があるように若い馬が絶対的に有利とはいえないが5歳馬の成績はアタマ1つ抜けており、複勝率を見ても高齢馬の成績は良いとは言えず狙いは4~5歳馬と言えるだろう。5歳馬であるセイウンコウセイは大いに歓迎すべきデータである。
データ② 前哨戦組が中心
スプリント自慢が集まるGⅠということもあり、前走重賞組以外は勝ち馬がいない。前走別の成績を見ていこう。
前走 | 着別度数 |
---|---|
阪急杯 | 3- 5- 3- 42/53 |
オーシャンS | 3- 2- 3- 59/67 |
シルクロードS | 3- 1- 3- 7/14 |
京都牝馬S | 0- 1- 0- 3/4 |
海外GⅠ | 1- 0- 1- 3/5 |
スプリンターズS | 0- 1- 0- 1/2 |
集計期間:2008年~2017年
阪急杯、オーシャンS、シルクロードSの前哨戦3つが仲良く分け合っているという感じになっており、その他では海外馬も侮れない存在である。あまりに間隔が開いている馬は軽視していいだろう。ローテーション的にもここが目標のセイウンコウセイはこれ以上ない好条件だ。
データ③ 連対実績
過去10年の外国馬を除く勝ち馬9頭は前年の10月以降のJRA重賞で連対実績があった。過去10年前年10月以降の連対実績別の成績を見ていこう。
連対実績 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
あり | 9- 9- 10- 58/76 | 10.5% | 20.9% | 32.6% |
なし | 0- 1- 0- 89/90 | 0.0% | 1.1% | 1.1% |
集計期間:2008年~2017年
日本馬が高松宮記念を勝つには必須といえる条件であることがお分かりいただけたことだろう。それほどまでに恐ろしいデータである。しばらく不調だったセイウンコウセイだが前走で連対しており、連覇に向けての可能性は残したといえそうだ。
まとめ
いかがだっただろうか? 昨年同様あまり人気はないと思われるが、実力を考えればマークもなく非常にレースがしやすいと思われる。また、あらゆるデータにも該当しており勝つために必須ともいえる条件もクリアしており、連覇の可能性は十二分にあるといっていいだろう。人気とは裏腹に自信の大本命といえそうだ。
前回に引き続き手綱を取る松田大作騎手に初のGⅠをプレゼントしてくれると期待しよう。