届きそうで届かない重賞勝利、ここでどうか――。
2018年3月18日、中山競馬場にてスプリングS(G2/芝 1800m)が行われる。ダノンプレミアムに勝てなかったステルヴィオ、同じくワグネリアンを相手に辛酸を嘗めたルーカスなど有力馬が出走する。
ここでは、東スポ2歳を4着、シンザン記念、共同通信杯を5着と惜しい結果に終わっているカフジバンガードについて、好走するためのポイントを3つ挙げて考察していこう。
目次
ポイント① スタート
カフジバンガードにとって最重要課題となるのはスタートだろう。これまでに7回出走しているが、そのうち5走で出遅れているのが現状である。
近2走を見てみると重賞という舞台でどちらも出遅れており、スタートから後手を踏む形となっている。両レース掲示板内は確保しているだけに重賞を勝つ器であることはほぼ間違いない。
前走の共同通信杯では、勝ち馬との着差は0.3秒であり、決して埋められない力の差があるとは思えないからだ。
ただ、どこでこの出遅れ癖が修正されるのかは未知数であり、見極めて馬券を購入するのは非常に難しいだろう。
一週前追い切り後の陣営コメントからもゲートを問題点と捉え、改善に取り組んでいることが読み取れる。ここでスタートを綺麗に決めて一気に重賞勝利なんてこともあるかも知れない。
ポイント② 一週前追い切り
追い切りはその馬の状態や能力を推し測る重要なファクターとなる。状態は上がってきているのか、ここを目標に仕上げているのかなど様々な情報を読み取ることができるからだ。
では、カフジバンガードの一週前追い切りはどのような内容だったのだろうか。
栗東坂路4F 52.9-38.2-12.4秒(強め)という追い切り内容だ。追われてからはスッと反応して併せ馬にも楽に先着した。タイムも悪くなく状態が上向いていることが窺える。
そしてここで強めに追っていることも好印象の一つだ。これには前々走で馬体重がマイナス10kgだったこと、そして前走はそこから増減がなかったことがある。
マイナス10kgは減りすぎな印象で、前走もプラス体重で出てくることが期待されていたが増減なし。一週前の追い切りで強めに追えているということは、つまり馬体にある程度余裕が出てきた可能性が高いのだ。
これに関しては当日の馬体重を確認すれば良いことだが、状態は上向いていると捉えていいのではないか。最終追い切りや馬体重に注目する必要がありそうだ。
ポイント③ 前走好走馬
データ分析として、前走で4着以内に入ったか、5着以下になったかでスプリングSでの結果が大きく異なることが分かった。
それは過去10年のデータ集計から、前者は勝率10.0%、複勝率28.0%であるのに対し、後者は勝率0.0%、複勝率4.5%に終わっているのだ。
つまり実績上位でも、前走で好走できなかった馬は、ここで馬券内に食い込むことが困難であることが示されているのだ。
気になるカフジバンガードの前走順位は、前述した通り5着であり、このデータに基づいて考えると、馬券になる可能性は非常に低いことになる。
このデータの取捨選択が大きなカギになりそうだが、完全に切るのは少々怖いところがある。
まとめ
いかがだっただろうか?カフジバンガードの注目すべきポイントがお分かりいただけただろうか。
やはり最も注意すべきはスタートで、前走ゲートでは落ち着いていたにもかかわらず、あの結果だったこともあり、判断が非常に難しいだろう。
ただ、追い切り内容から状態が良いことはほぼ間違いなく、スタートをしっかり決めて位置が取れれば、馬券内に来ても驚くことはない。
最後に挙げたデータがこの馬にとって気掛かりとなる。
このような点に着目してレースを楽しむのも面白いのではないか?