2019年10月13日、京都競馬場で秋華賞(GⅠ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるダノンファンタジー、クロノジェネシス、コントラチェック、カレンブーケドール、エスポワール、ビーチサンバらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年間のデータを参考に予想を進めていく。
目次
秋華賞の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝利をおさめたのは4回で、2着は1回、3着は2回。ある程度1番人気は連軸に据えてもよさそうな印象を受ける。
上位人気もそれなりのアベレージを示し、波乱要素はほとんどない。ただ荒れる時はびっくりするほど荒れるのも秋華賞だ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 中団待機策でよし
脚質・中団(9- 4- 7-66)
勝率 10.5% │ 複勝率 23.3%
こうした脚質のサンプルが最も多くカウントされる中団で高いアベレージが出るということは、かなり極端に出ていると言っていい。
しかし、4コーナーでは9番手以内につけたい。10番手より後ろだった馬は2着が精いっぱい。去年は12番手からやってきたが、アーモンドアイでは参考外でいいだろう。
内回りなので上がり3ハロン1位の馬が厳しい数字は出ている。ただ、ここ3年は上がり3ハロン1位の馬が3連勝。やはり10番手以内を意識したい。
予想参考データ② トライアル組の取捨選択
秋華賞のトライアルは2つあり、これまで有力とされてきたのがローズステークス組。5年前まではローズステークス組と古馬に挑戦した馬を勝っていればよかった。
ところが、紫苑ステークスが重賞に昇格してからはローズステークス一辺倒ではなくなり、紫苑ステークス組も幅を利かせるようになる。
ローズステークスは掲示板、1秒負け、掲示板外でも当日は人気だったなどのファクターが見受けられる。権利を獲得した馬から考えたい。
紫苑ステークスも同様だが、いずれも栗東の馬、ディアドラもヴィブロスも海外競馬で後に活躍するように、パワー面も必要か。特に今回は台風で大荒れ必至なだけに注目だ。
予想参考データ③ 上がり馬は意外と来ない?
過去10年で上がり馬、条件戦から回ってきた馬はまず未勝利であることを覚えていただきたい。あっても2着が精いっぱいだ。
去年のミッキーチャームのようにインパクトのある勝ち方が欲しい。コンマ2秒以上つけての勝利であれば信頼度は上がる。
古馬との勝負をしてから参戦した組は明快で、連対以上が求められる。しかも、1番人気もしくは2番人気に支持されており、マグレ勝ちみたいな馬では厳しい。
2019年の危険な人気馬は?
クロノジェネシスは人気になる見込みだが、オークスからのぶっつけ本番でうまくいったのはアーモンドアイのみで、その実力にあるとは思えない。マイルでどうにかなる馬の可能性が高く、ここは叩き台の可能性すらある。秋華賞の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、コントラチェックは2つ目の消しデータに合致している。クロノジェネシスと同様にぶっつけ本番は厳しい。初遠征が台風の中での移動、これほどイレギュラーなことはない。これで勝てたとすれば、藤沢和雄厩舎のプロフェッショナルぶりを称えたい。
反対にエスポワールは危険なデータに一つも当てはまらない。当日重馬場の可能性もある中、前走は2勝クラスをコンマ7秒差つけて、しかも重馬場での圧勝。鉄砲もきく、重馬場も大丈夫、上位勢に抜けた馬がいないとなれば、ここから勝負するのが面白いだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、エスポワールと言えそうだ。