(C)Yushi Machida

2018年11月11日、京都競馬場でエリザベス女王杯(GⅠ/芝2200m)が行われる。

リスグラシューはこれまでにGⅠで2着が4回。今年のヴィクトリアマイルでも、メンバー最速の上がり3F32.9秒をマークしてハナ差の2着と、現役牝馬の中でトップクラスであることは疑いようがないが、あと一歩のところで栄冠を逃している。

今回は世界的名手のジョアン・モレイラ騎手を配し、悲願のGⅠ初制覇となるのか。ここでは、障壁となり得る3つの不安材料について探っていく。


不安① 実績に欠ける距離

コースを問わずに安定した走りを見せているが、重賞2勝はともに芝1600m。秋華賞で2着の実績はあるものの、2000mを超える距離ではオークス5着、エリザベス女王杯8着と、結果が出ていない。今年は距離適性を重視して初戦から4戦連続でマイルの重賞に出走していた。

エリザベス女王杯は比較的長めの距離で実績を残している馬が強く、古馬に開放された1996年以降の優勝馬22頭を見ても、同年に芝2000m以上のレースに出走していなかったのは2016年クイーンズリング1頭のみ。同馬にしても、芝1800mでは重賞を勝っていた。リスグラシューは、モレイラ騎手のエスコートで距離を克服することができるか。

不安② 背負い慣れていない斤量56kg

エリザベス女王杯の特徴の一つが、古馬は斤量56kgを背負うこと。牝馬にとっては厳しめで、この斤量に泣く馬もいる。

リスグラシューが56kgを背負ったのは2走前の安田記念(8着)の1戦のみ。この時はヴィクトリアマイルから中2週で、牡馬の一線級マイラーとの対戦だったことなど様々な要因があったとはいえ、いつもの伸びが見られなかった。通常が450kg前後と、馬格があるタイプではないだけに、背負い慣れていない斤量が最後の伸び脚に影響を与える可能性はあるだろう。

不安③ 京都GⅠで勝ち切れないハーツクライ産駒

ハーツクライ産駒はJRAのGⅠを7勝しているが、京都のGⅠでは述べ52頭が出走して優勝がない。エリザベス女王杯でも、ヌーヴォレコルトが2014、15年と2年連続で1番人気に支持されながら2着。他にも、昨年のジャパンCを制したシュヴァルグランが天皇賞(春)に3年連続で出走して3着、2着、2着など、2着は実に11回もある。

タフな流れになって持ち味を発揮するタイプが多いハーツクライ産駒は、東京のGⅠのようにスピードの持続力やスタミナが求められるレースでは強い半面、決め手勝負になりやすい京都のGⅠでは勝ち切れない面が目立っている。

まとめ

GⅠを勝ち切るには、もうひと押しが欲しいリスグラシュー。世界の“マジックマン”に導かれ、8度目のGⅠ挑戦で悲願を叶えることはできるか。

おすすめの記事