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2018年11月11日、京都競馬場でエリザベス女王杯(GⅠ/芝2200m)が行われる。去年の勝ち馬モズカッチャン、悲願のタイトルに燃えるリスグラシュー、3歳勢ではノームコア、カンタービレが出走を予定する。アーモンドアイこそ出ないが、世代の有力馬が集結した。熱い女の戦いが繰り広げられる。

過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは10年でわずか1回、2着は4回あり、3着は2回、それなりの結果だが勝ち切れない。ちなみに唯一の1番人気勝利は外国馬のスノーフェアリーによるもので、単勝1倍台に支持された馬が勝てない不思議な傾向がある。これなら人気馬を思い切り疑いたい。

確固たる存在がおらず、エリザベス女王杯は波乱含みだ。3歳勢かそれとも古馬か。消せる馬は早々に消しておきたい。


データ① おばさんには荷が重い?

3歳勢か4歳勢か、データを見るとかなり伯仲している。3歳勢も4歳勢も共に4勝ずつ、2着の差でわずかに3歳優勢だが、3着の回数では4歳が上。中心となるのは3歳と4歳であることは間違いない。一方で6歳馬以上過去10年で延べ19頭が参戦し、当時6歳だったテイエムプリキュアの逃げ粘りによる2着のみであとは着外だ。牝馬は格より勢いとは言うが、まさにそれを示すデータだ。

8歳馬スマートレイアーを筆頭に、ハッピーユニバンス、プリメラアスール、ヴァフラームが該当する。勝つならテイエムプリキュアのように極端な競馬をしたいが、それを期待するのは酷すぎる。格より勢いを考えても、スマートレイアーも少し厳しい。エリザベス女王杯は常に有力視され裏切り続けてきた過去もあり、ここで強気になることは出来ない。

データ② 後ろからではどうにもならず

展開別の成績を見ると基本的には中団にいた馬の差し切りが目立つ。先行の粘り込みは勝ち切れないが2着にはよく来る。勝ちパターンはこの2つのどちらかと見るべきだろう。逃げ馬はあのクィーンスプマンテ以外は着外、後方にいた馬は過去47頭該当し、3着が1頭のみですべて着外だ。上がりの脚に対する信用度は他の重賞と比較してもやや低い。外回りだから最後の直線に賭けようというのは甘い考えだ。

ミルコ・デムーロ騎手は出遅れ癖があることはよく指摘されているが、モズカッチャンの前走の札幌記念は最後方からの競馬になってしまった。それでもタイム差なしの3着にまで追い込んだのは見事だ。しかし、同じ競馬をエリザベス女王杯でやるのはあまりに危険である。去年の競馬が出来ればいいが、札幌記念のような競馬をすれば痛い目を見る。どちらに転ぶかで雲泥の差であることは頭の中に入れておきたい。

データ③ その他データあれこれ

牝馬は格より勢いだと言いながら、やっぱり格も大事だ。基本的には前走GⅠかGⅡか。この2つで8勝している。残りの2勝はスノーフェアリーの分なので、実質的には独占していると言っていい。GⅢは過去27頭出走して2着1回3着1回しかない。しかもこの2着3着は当時GⅢだった府中牝馬ステークスのものだ。ノームコアのように紫苑ステークス組から来た馬はちょっとしんどい。しかも関西初遠征でどうか。

カンタービレ潰しになるかもしれないデータを。秋華賞組がエリザベス女王杯でも強いのは事実だが、問題はタイム差にある。去年のモズカッチャンはコンマ2秒差、08年のリトルアマポーラはコンマ3秒差と巻き返したケースではコンマ3秒負けまでとなっている。3着まで広げても同じ。コンマ4秒差つけられたカンタービレはそこから外れる。秋華賞のタイムはそこまで傑出しておらず、ちょっと怪しい。

まとめ

上位馬で唯一ケチがつかなかったのがリスグラシューだが、あまり長い距離を得意としている印象がない。なので、ここから勝負するのは少し妙味がないか。これはフロンテアクイーンにも言える。そうなるとここはレッドジェノヴァとなる。京都大賞典は途中まで4番手ながら急に9番手までポジションが下がってからそこからの末脚だった。サトノダイヤモンドと互角の競馬が出来た。これは強調していいだろう。

得てして三冠馬が出た年の路線は他が弱かっただけという見方がなされてきた。特に今年の3歳路線は秋競馬が始まっても春の構図がそのままの状態であったことからも怪しい。古馬になって新興勢力が出てきたとすれば、それはレッドジェノヴァではないだろうか。

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