2019年3月31日、阪神競馬場で大阪杯(GⅠ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの勝ち馬候補を予想していく。
レースを楽しむ上でも馬券を買う上でも、勝ち馬の予想は欠かせない要素だ。明らかな傾向や注目のデータから、主役候補を導き出していこう。
人気が想定されるエアウィンザー、キセキ、ステルヴィオ、ブラストワンピース、ペルシアンナイト、ワグネリアンなどは過去の好走馬のデータと合致しているのだろうか?
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
大阪杯の勝ち馬傾向
過去10年のデータを見ると、勝ち馬全10頭が6番人気以内で、1番人気が4勝、2番人気が2勝。2017年にGⅠに昇格した後の優勝馬2頭はともに1番人気。もともと上位人気が強かったが、GⅠに昇格してその傾向が強まったと言える。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① GⅠ昇格後はより実績重視の傾向
まず重賞実績に目を向けると、勝ち馬10頭中7頭が芝重賞の勝ち馬。残る3頭にも芝重賞で2着の実績があった。また、GⅠ昇格後の勝ち馬2頭はともに重賞3勝以上、かつGⅠで連対と、ハイレベルの実績があった。
さらに距離実績を見ると、勝ち馬全10頭に準オープン以上の芝2000mで勝利、もしくは芝2000mの重賞で3着以内の実績があった。
予想参考データ② 前走はGⅠかGⅡで3着以内が理想
前走のクラスは以下の通り。
1600万下(0-0-0-3)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率0.0%
オープン特別(1-0-0-13)
勝率 7.1% │ 連対率7.1% │ 複勝率7.1%
GⅢ(0-1-0-28)
勝率 0.0% │ 連対率3.4% │ 複勝率3.4%
GⅡ(5-6-5-37)
勝率 9.4% │ 連対率20.8% │ 複勝率30.2%
GⅠ(4-2-5-15)
勝率 15.4% │ 連対率19.2% │ 複勝率42.3%
また、前走着順は以下の通り。
前走1着(1-2-3-13)
勝率 5.3% │ 連対率15.8% │ 複勝率31.6%
前走2着(6-1-1-14)
勝率 27.3% │ 連対率31.8% │ 複勝率36.4%
前走3着(1-3-2-11)
勝率 5.9% │ 連対率23.5% │ 複勝率35.3%
前走4着(1-0-2-8)
勝率 9.1% │ 連対率9.1% │ 複勝率27.3%
前走5着(0-3-1-5)
勝率 0.0% │ 連対率33.3% │ 複勝率44.4%
前走6~9着(1-1-1-20)
勝率 4.3% │ 連対率8.7% │ 複勝率13.0%
前走10着以下(0-0-0-27)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率0.0%
勝ち馬10頭中7頭の前走が、GⅠかGⅡで3着以内。前走で馬券圏外だった2頭にしても、1頭は凱旋門賞で4着、1頭は有馬記念で0.2秒差の6着と、GⅠで善戦していた。
なお、GⅠ昇格後の勝ち馬2頭の前走は、有馬記念2着と、金鯱賞1着。
予想参考データ③ 4、5歳が主力
年齢別成績は以下の通り。
4歳(5-4-3-19)
勝率 16.1% │ 連対率29.0% │ 複勝率38.7%
5歳(4-3-2-22)
勝率 12.9% │ 連対率22.6% │ 複勝率29.0%
6歳(1-2-5-27)
勝率 2.9% │ 連対率8.6% │ 複勝率22.9%
7歳(0-1-0-16)
勝率 0.0% │ 連対率5.9% │ 複勝率5.9%
8歳以上(0-0-0-14)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率0.0%
予想参考データ④ 関東馬は不振
美浦(0-3-0-27)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率10.0%
栗東(10-7-10-71)
勝率 10.2% │ 連対率17.3% │ 複勝率27.6%
関東馬の優勝は1999年(サイレントハンター)まで遡る必要がある。
2019年の主役候補は?
中心となるのは、5歳の関西馬キセキ。一昨年の菊花賞を制し、昨秋も天皇賞3着、ジャパンC2着と、一線級の力を示している。
同じ5歳のサングレーザーはGⅡ3勝の実績を誇り、昨秋は天皇賞2着、香港C4着と充実。引き続き期待できる。
ダンビュライトはGⅡ2勝に加えて皐月賞3着の実績がある。人気はあまりなさそうだが、チャンスは十分と言える。
ブラストワンピースは前走の有馬記念でGⅠ初制覇。GⅡ時代を含めても関東馬が長らく勝っていないのは気になるところだが、実績は申し分ない。
一昨年の皐月賞馬アルアイン、昨年の皐月賞馬エポカドーロともに、前走がGⅡで5着というのが物足りないが、巻き返しの可能性はある。
昨年のマイルチャンピオンシップの優勝馬ステルヴィオは、皐月賞4着と好走歴はあるものの、芝2000m以上の実績に欠ける分、割り引きが必要。