2018年3月24日、中山競馬場で日経賞(GⅡ/芝2500m)が行われる。大阪杯や春の天皇賞の前哨戦として香港ヴァース帰りのキセキやトーセンバジルが出走を予定している。過去に何度も大波乱が起きているレースでもあり伏兵馬の存在も見逃せない。
今年は重賞実績馬がその実力を示すか、それとも伏兵が現れるか。
開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。
今回、好走血統は過去10年(阪神コースで開催した2011年を除く)、コース・距離別種牡馬成績は2013年以降のレースより集計を行った。
目次
過去10年好走馬血統
着順 | 人気 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|
1 | 4 | マンハッタンカフェ | シングスピール |
2 | 7 | ドリームジャーニー | シルバーチャーム |
3 | 6 | アドマイヤドン | サンデーサイレンス |
1 | 2 | スクリーンヒーロー | キョウワアリシバ |
2 | 1 | ネオユニヴァース | Dixieland Band |
3 | 4 | ディープインパクト | エルコンドルパサー |
1 | 4 | アドマイヤドン | サンデーサイレンス |
2 | 5 | ハーツクライ | Storm Bird |
3 | 6 | マーベラスサンデー | ダンシングブレーヴ |
1 | 1 | ハーツクライ | Storm Bird |
2 | 10 | マーベラスサンデー | ダンシングブレーヴ |
3 | 3 | ディープインパクト | ティンバーカントリー |
1 | 1 | ステイゴールド | デインヒル |
2 | 9 | ハーツクライ | Capote |
3 | 7 | マヤノトップガン | サンデーサイレンス |
1 | 12 | ニューイングランド | ダンシングブレーヴ |
2 | 2 | ハーツクライ | Storm Bird |
3 | 1 | ルーラーシップ | トニービン |
1 | 6 | チーフベアハート | サッカーボーイ |
2 | 4 | サンデーサイレンス | ノーザンテースト |
3 | 7 | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
1 | 4 | アドマイヤベガ | El Gran Senor |
2 | 7 | チーフベアハート | サッカーボーイ |
3 | 3 | シンボリクリスエス | ラストタイクーン |
1 | 1 | サンデーサイレンス | Bel Bolide |
2 | 3 | ティンバーカントリー | Java Gold |
3 | 2 | ドリームウェル | トニービン |
解析・分析:注目血統は?
近年はロイヤルチャージャー系の種牡馬が中心に活躍している。ロベルト系も含まれるがやはりヘイルトゥリーズン系(サンデーサイレンス系)が主であり、今年の出走予定馬と照らし合わせるとステイゴールド、ハーツクライ、ディープインパクト産駒が好成績を残しているのがわかる。
ロイヤルチャージャー系以外ではミスタープロスペクター系が少数ながら絡んでおり、今回人気を集めそうなキセキがロイヤルチャージャー系産駒に対抗しうる存在となるか注目したい。二アークティック系種牡馬は2012年以降は苦戦傾向にあり、ハービンジャー産駒のトーセンバジルで久々に巻き返しとなるか。
母系では
2017年 シャケトラ(母父シングスピール)
2016年 サウンズオブアース(母父Dixieland Band)
2015年 ウインバリアシオン(母父Storm Bird)
ホッコーブレーヴ(母父ダンシングブレーヴ)
2014年 ウインバリアシオン
ホッコーブレーヴ
2013年 フェノーメノ(母父デインヒル)
2012年 ウインバリアシオン
2010年 エアシェイディ(母父ノーザンテースト)
トーセンクラウン(母父ダンシングブレーヴ)
といった母父に二アークティック系種牡馬を持つサンデー系産駒の活躍が目立つ。今年も該当する馬が複数いるが、なかでも複数絡んでいるウインバリアシオンと同様に母父ニアークティック系×母母父ダマスカス系のソールインパクトに注目してみたい。
出走予定馬・種牡馬コース成績
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
アグネスタキオン | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
ネオユニヴァース | 2-3-2-12 | 10.5% | 36.8% |
ナカヤマフェスタ | 0-0-0-0 | 0.0% | 0.0% |
ルーラーシップ | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
ゴールドアリュール | 0-0-0-5 | 0.0% | 0.0% |
キングカメハメハ | 3-5-5-40 | 5.7% | 24.5% |
ステイゴールド | 12-9-10-60 | 13.2% | 34.1% |
ディープインパクト | 4-2-5-40 | 7.8% | 21.6% |
ハーツクライ | 6-7-4-38 | 10.9% | 30.9% |
ハービンジャー | 2-0-1-7 | 20.0% | 30.0% |
ジャングルポケット | 0-0-4-22 | 0.0% | 15.4% |
ダイワメジャー | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% |
集計期間:2013.1. 1 ~ 2017. 12. 28
解説・分析:注目血統は?
過去に当レースでも優勝馬や好走馬を出しているステイゴールド・ハーツクライ・ネオユニヴァースの安定した成績が目立つ。ディープインパクト産駒はこの条件ではやや見劣りする成績である。
出走頭数の少ない種牡馬ではハービンジャー産駒も比較的安定した成績を残しており、トーセンバジルの走りにも注目してみたい。
キセキが出走を予定するルーラーシップの成績は1戦のみの成績であり、種牡馬成績の優劣は度外視して考える方が良いだろう。