2020年3月1日、中山競馬場で中山記念(GⅡ/芝1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの勝ち馬候補を予想していく。
レースを楽しむ上でも馬券を買う上でも、勝ち馬の予想は欠かせない要素だ。明らかな傾向や注目のデータから、主役候補を導き出していこう。
人気が想定されるインディチャンプ、ウインブライト、ダノンキングリー、ペルシアンナイト、ラッキーライラックなどは過去の好走馬のデータと合致しているのだろうか?
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
中山記念の勝ち馬傾向
過去10年のデータを見ると、勝ち馬10頭中8頭が3番人気以内。不良馬場で行われた2010年は13番人気が勝って大荒れとなったが、それ以外は比較的平穏。GⅠ級の馬が春の始動戦にすることが多く、実績馬が強い。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① GⅠかGⅡの勝ち馬が中心
まず重賞実績に目を向けると、勝ち馬10頭中9頭が芝重賞の勝ち馬で、うち8頭はGⅠかGⅡを勝っていた。格重視のレースと言える。
さらに距離実績を見ると、勝ち馬10頭中9頭に芝1800mでV実績があり、うち5頭が芝1800mの重賞を勝っていた。
予想参考データ② 前年秋のGⅠから参戦する馬が中心
前走のクラス別成績は以下の通り。
1600万下(0-0-0-2)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率0.0%
オープン特別(1-1-0-17)
勝率 5.3% │ 連対率10.5% │ 複勝率10.5%
GⅢ(3-4-3-28)
勝率 7.9% │ 連対率18.4% │ 複勝率26.3%
GⅡ(0-0-3-17)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率15.0%
GⅠ(6-5-4-28)
勝率 14.0% │ 連対率25.6% │ 複勝率34.9%
また、前走着順は以下の通り。
前走1着(5-1-2-14)
勝率 22.7% │ 連対率27.3% │ 複勝率36.4%
前走2着(2-1-1-8)
勝率 16.7% │ 連対率25.0% │ 複勝率33.3%
前走3着(0-0-0-5)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率0.0%
前走4着(0-0-1-7)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率12.5%
前走5着(0-1-2-2)
勝率 0.0% │ 連対率20.0% │ 複勝率60.0%
前走6~9着(3-4-0-26)
勝率 9.1% │ 連対率21.2% │ 複勝率21.2%
前走10着以下(0-3-4-30)
勝率 0.0% │ 連対率8.1% │ 複勝率18.9%
3着以下から巻き返して優勝した4頭中3頭は前走がGⅠ。前走がGⅠなら着順はそれほど問わないが、それ以外なら連対が理想。
予想参考データ③ 高齢馬は苦戦
年齢別成績は以下の通り。
4歳(4-3-5-19)
勝率 12.9% │ 連対率22.6% │ 複勝率38.7%
5歳(4-2-1-20)
勝率 14.8% │ 連対率22.2% │ 複勝率25.9%
6歳(2-4-2-24)
勝率 6.3% │ 連対率18.8% │ 複勝率25.0%
7歳(0-1-1-18)
勝率 0.0% │ 連対率5.0% │ 複勝率10.0%
8歳以上(0-0-1-12)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率7.7%
予想参考データ④ 牝馬はGⅠ実績が必要
牡・騸馬(9-8-10-87)
勝率 7.9% │ 連対率14.9% │ 複勝率23.7%
牝馬(1-2-0-6)
勝率 11.1% │ 連対率33.3% │ 複勝率33.3%
牝馬で連対した3頭はいずれもGⅠ馬。
予想参考データ⑤ 勝率は関東馬が優勢
美浦(8-4-6-56)
勝率 10.8% │ 連対率16.2% │ 複勝率24.3%
栗東(2-6-4-36)
勝率 4.2% │ 連対率16.7% │ 複勝率25.0%
2020年の主役候補は?
中心となるのは、3連覇がかかるウインブライト。香港GⅠを2勝し、中山芝1800mのGⅡを3勝と、実績は申し分ない。
昨年2着のラッキーライラックは、2走前のエリザベス女王杯でGⅠ2勝目を飾り、続く香港ヴァーズで2着。牡馬一線級に混じっても実績は上位だ。
ダノンキングリーは芝1800mの重賞を2勝。前走のマイルCSは5着だったが、実績のある距離のGⅡなら見直せる。
昨年、春秋マイルGⅠ制覇を飾ったインディチャンプは、芝1800mで3着が最高という点がどうかも、大きなマイナスにはならない。