2018年3月25日、中山競馬場でマーチS(GⅢ/ダート1800m)が行われる。春の統一GⅠに向けたステップとして出走する馬も多いが、波乱の多いレースでもある。今年は同条件を勝ってここに臨むハイランドピーク・センチュリオンや昨年ドバイで活躍したエピカリスなどが出走を予定している。
開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。
今回、好走血統は過去10年(阪神で開催された2011年を除く)、コース・距離別種牡馬成績は2013年以降のレースより集計を行った。
目次
過去10年好走馬血統
着順 | 人気 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|
1 | 10 | シニスターミニスター | Machiavellian |
2 | 2 | キングカメハメハ | サンデーサイレンス |
3 | 1 | カネヒキリ | Grand Slam |
1 | 8 | アドマイヤマックス | アフリート |
2 | 1 | ホワイトマズル | ブライアンズタイム |
3 | 2 | ワイルドラッシュ | フレンチデピュティ |
1 | 6 | クロフネ | サンデーサイレンス |
2 | 5 | スズカマンボ | スラヴィック |
3 | 1 | ハーツクライ | ホワイトマズル |
1 | 3 | シンボリクリスエス | サンデーサイレンス |
2 | 2 | アグネスタキオン | ロックオブジブラルタル |
3 | 1 | ワイルドラッシュ | フレンチデピュティ |
1 | 2 | キングカメハメハ | ブライアンズタイム |
2 | 6 | ブライアンズタイム | Seeking the Gold |
3 | 3 | ウォーエンブレム | サンデーサイレンス |
1 | 6 | シンボリクリスエス | サンデーサイレンス |
2 | 16 | ジョリーズヘイロー | ノーザンテースト |
3 | 7 | ブライアンズタイム | Seeking the Gold |
1 | 4 | ブライアンズタイム | リンドシェーバー |
2 | 6 | ブラックホーク | アフリート |
3 | 3 | ウォーエンブレム | Sadler's Wells |
1 | 1 | ゴールドアリュール | ブライアンズタイム |
2 | 13 | クリプティックラスカル | マグニテュード |
3 | 2 | モンジュー | Night Shift |
1 | 7 | エアジハード | セレスティアルストーム |
2 | 6 | ブライアンズタイム | リンドシェーバー |
3 | 1 | Fusaichi Pegasus | Irish River |
解析・分析:注目血統は?
以前はミスタープロスペクター系、二アークティック系、ブライアンズタイムをはじめとしたロベルト系(ロイヤルチャージャー系)が中心となっていたが、近年は同じロイヤルチャージャー系でもサンデーサイレンス系(ヘイルトゥリーズン系)が目立つようになってきた。今年も当レースに実績のあるゴールドアリュール・カネヒキリ・ハーツクライ産駒が出走を予定しており好走が期待できるだろう。また、近3年は活躍がみられていないロベルト系も今年はハイランドピークが出走を予定しており久々に上位争いとなるか注目だ。
父サンデー系種牡馬の近年の好走パターンとしては
2017年 アルタイル(母父Grand Slam×母母父スピニングワールド)
2016年 ショウナンアポロン(母父アフリート×母母父モガミ)
2015年 イッシンドウタイ(母父スラヴィック×母母父クラウンドプリンス)
マスクトヒーロー(母父ホワイトマズル×母母父Mr.Prospector)
といった母系がレイズアネイティヴ系×二アークティック系の組み合わせが目立っている。今年の該当馬としては昨年の3着馬のアルタイル、後は母父二アークティック系のみではあるがエピカリスやジョルジュサンクが該当馬となる。
出走予定馬・種牡馬コース成績
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
カネヒキリ | 10-5-10-132 | 11.7% | 35.0% |
ゴールドアリュール | 31-28-28-272 | 8.6% | 24.2% |
ウォーエンブレム | 7-5-6-31 | 14.3% | 36.7% |
パイロ | 8-8-6-103 | 6.4% | 24.0% |
ロージズインメイ | 9-9-8-133 | 5.7% | 16.4% |
サクラプレジデント | 0-1-2-17 | 0.0% | 15.0% |
ヴィクトワールピサ | 5-4-4-44 | 8.8% | 22.8% |
ハーツクライ | 21-13-13-168 | 9.8% | 21.9% |
キングカメハメハ | 50-36-25-235 | 14.5% | 32.1% |
トーセンブライト | 6-5-1-15 | 22.2% | 44.4% |
プリサイスエンド | 7-5-11-121 | 4.9% | 16.0% |
集計期間:2013.1. 1 ~ 2017. 12. 28
解説・分析:注目血統は?
過去に好走馬を出しているカネヒキリやウォーエンブレムの安定した成績が目立つが、出走数が少ないながらもそれ以上に優秀な成績を残しているのがトーセンブライトであり、ハイランドピークの走りに注目したい。また、当レースでの好走は少ないがキングカメハメハの成績もこの条件では良く、注意は必要だろう。