しぶとい粘り腰は再び。
2018年2月11日、京都競馬場で京都記念(G2/芝 2200m外回り)が行われる。レイデオロ、アルアイン、モズカッチャン、ディアドラと4頭のG1ホースを筆頭に豪華メンバーが出走を予定しており、レベルの高い混戦が予想される。
そのメンバーの中からこの記事ではクロコスミアに注目する。昨秋はG1でも連対を果たした実力馬だが、このメンバーに入っても好走出来る可能性はあるのだろうか?今回は3つのポイントから分析を進めていこう。
目次
要因① この馬向きの展開が濃厚
少頭数で前に行きたい馬が少ない組み合わせなのは心強い。
今回のレースは10頭立ての予定であり、この頭数、このメンバーなら京都の中長距離戦特有のバラけた展開となる可能性が高い。またこのコースは昨年のエリザベス女王杯での同馬や過去にはクイーンスプマンテ、テイエムプリキュアの大駆け、ラブリーデイ、スズカデヴィアスのいったいったなど先行馬が穴を空ける傾向にある。プリメラアスールにハナを叩かれるのでは?と心配する声もあろうが、前走もクインズミラーグロが思わぬ逃げを打ったのでこの馬は番手からの競馬だった。逃げられなくても問題はない。人気どころがけん制し合う展開ならもちろん、そうでなくともコース特性を生かせば上位進出は可能だ。
要因② 充実一途を示す近走
昨夏からの走りは本格化を感じさせる。
クロコスミアは元々阪神ジュベナイルフィリーズでも穴人気したように早くから将来を嘱望された馬であったが、3歳時は未勝利であったようにもうひとつ殻を破れない時期もあった。しかし飛び級で降級した昨年の北海道シリーズから馬が一変。強い勝ち方を見せるようになり、G2優勝に続きG1で連対するまでに成長した。まだまだタイトルホルダーたちに比べれば地力が一枚下の印象があるかもしれないが、伸び盛りの今なら実力が過小評価されている可能性は十分だ。
要因③ 54キロでの出走
斤量面でのアドバンテージも見逃せない。
馬体が増えつつあるとはいえ馬格に恵まれないこの馬にとって斤量が重くない事は明るい材料だ。現に昨年の府中牝馬ステークスでも54キロを味方にG1馬3頭を従えて逃げ切ってみせている。また前走で苦杯をなめさせられた好敵手モズカッチャンとの斤量差も2キロ詰まって今回は同斤量だ。恵(軽)量も味方につけた積極策は簡単には止まらない。
まとめ
ここまで見てきたように過小評価されているように思えるクロコスミアには好走を期待できる要因がたくさんある。もちろんステイゴールド産駒の成長力がここに来てピークに達している可能性もあり、実績のあるコース、このメンバー構成で軽視するのは禁物だろう。
クロコスミアがまたしてもスターホースたちを蹴散らしてタイトルを手に入れるのか?激戦が予想される京都記念は日曜日の午後3時35分にスタートが切られる。
文=櫻井秀幸