戦ってきた相手が強かった、地方の意地をここで見せられるか――。
2018年1月14日、中山競馬場で京成杯(G3/芝2000m)が行われる。この時期の3歳戦だけあって新馬・未勝利勝ち、500万下や重賞などからの出走となり、比較が非常に難しい一戦である。
ダブルシャープはダノンプレミアムを筆頭に、世代を代表することが予想されるロックディスタウン、タワーオブロンドンなどの強豪と戦ってきた。その相手に善戦しており、順当にいけばここでは力上位ではないか。
ここではダブルシャープが勝利する可能性について、いくつかの側面から考察していきたい。果たして重賞初勝利を飾ることはできるのか?
目次
ポイント① 戦ってきた相手
ダブルシャープがこれまでに対戦した相手を再確認してみよう。札幌2歳ではロックディスタウン、サウジアラビアRCや朝日杯FSではダノンプレミアムやステルヴィオ、タワーオブロンドンなど、世代を代表する馬と戦ってきた。
重要なのはその強豪と戦えていたかという点だ。前走でのダノンプレミアムの走りには完敗だったが、サウジアラビアRCでは向正面で不利があってのあの競馬。力は十分示すことができている。過去にロックディスタウンやタワーオブロンドンと差の無い競馬をしていることも評価したい。
戦ってきた相手と強豪相手に負けていない競馬をしているダブルシャープの力は疑うこと余地はなく、相手の落ちるここなら十分勝ち負けに持っていけるのではないか。
ポイント② 騎手
これまでは主戦騎手として石川倭騎手が騎乗してきた。しかし、前走では和田騎手、そして今回は田中勝春騎手に乗り替わることになっている。昨年は22勝で47位に終わった田中勝春騎手はどのような騎乗を見せるか。
前走は自身キャリアハイを更新する96勝でリーディング5位だった和田騎手だったこともあり、この有力馬に田中勝春騎手が騎乗することに不安を覚える人も少なくないだろう。
しかし、年始の田中勝春騎手はすでに2勝しており、複勝率も37.5%と好成績を残している。今年の勝春は一味違う...可能性があるのだ。
そのため、騎手でダブルシャープを切るのはまだ早い。週末の勝春の騎乗をチェックしてからでも遅くないだろう。
ポイント③ 出走回数
データ分析からは興味深い結果が導き出されている。それは出走回数に関するデータで、2011年から7年間出走回数が4回を超える馬は、一度も勝利していないというものだ。
集計期間中においては、出走回数が2回と3回の馬しかこの舞台で勝利しておらず、出走回数が7回のダブルシャープにとっては厳しいデータである。
この結果をあくまでデータ上のものだと軽視するか、それとも信用して頭から外すか判断する必要がある。出走回数に関してはこの馬が地方所属であることも加味して柔軟に考えることをお勧めする。
まとめ
いかがだっただろうか。ダブルシャープは良血馬とはいかないものの戦ってきた相手が強く、この馬も評価したくなる。データ上は勝てない要因が浮かび上がったが、その不安要素を撥ね退けて勝利できるか注目が集まる。