京王杯SC2018の競馬予想データ分析…7つの消しで好走率6割超、回収率240超

2018年5月12日、東京競馬場で京王杯SC(GⅡ/芝1400m)が行われる。サトノアレス、グレーターロンドン、ダンスディレクター、キャンベルジュニア、ウインガニオン、ダイメイフジ、シュウジらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

春のマイル王決定戦GⅠ・安田記念に向けて長きにわたって、この時期に行われている重要なステップレースとなっているのが京王杯SCだ。

配当傾向を見てみると単勝1番人気の成績がすこぶる悪く2000年以降の18回でも1勝3着2回となっていて、三連単は2005年の発売開始以降すべて万馬券、特に2012年は単勝4番人気→11番人気→13番人気の組み合わせで1,794,700円と高額配当になっている。

2018年も従来の傾向通りの荒れた決着となるのか、一転して人気サイドの決着となるのか。

開催に際し、競馬TIMES編集部では予想の参考になりそうなデータをいくつかピックアップして紹介する。人気、血統、枠順、ローテーションなど、予想のポイントになりそうなデータとは?(対象データ:2008年~2017年に行われた京王杯SC)


目次

ポイント1 極端な人気薄は消し!

春のマイル王決定戦GⅠ・安田記念へ向けてのステップレースの一つである京王杯SCではあるが、単勝1番人気は過去10年で1勝のみ、三連単は毎年万馬券と高配当になる傾向にあるレースだ。それでも、人気別に集計した場合、単勝12番人気以下になるような極端な人気薄の馬の成績は奮わない。

人気着別度数
12-18人気0- 0- 1- 53/ 54
人気勝率複勝率単回値複回値
12-18人気0.0%1.9%034

過去10年の結果から見ると、直近5年では馬券圏内に入ってきた馬はおらず、2012年に単勝13番人気で3着に入ったインプレスウィナーが最後となっていて基本的には消しと判定していいだろう。

※以降、11番人気以内を対象に集計

ポイント2 父・ロイヤルチャージャー系以外は消し!

血統からポイントを探すと父・ロイヤルチャージャー系のみが活躍しているといっても過言ではない。ディープインパクトやダイワメジャー、フジキセキに代表されるように現在の日本種牡馬界の王道とも言えるロイヤルチャージャー系の成績は、クラシックで活躍するようなマイルから中距離で特に目立ち京王杯SCでも活躍できている。

父系統着別度数
ロイヤルチャージャー系以外4- 3- 1-38/ 46
父系統勝率複勝率単回値複回値
ロイヤルチャージャー系以外8.7%17.4%14176

昨年2017年にネイティブダンサー系種牡馬であるスウェプトオーヴァーボード産駒のレッドファルクスが1着となったが、2013年から2016年まで4年連続してロイヤルチャージャー系種牡馬産駒が1着から3着まで独占している。

ポイント3 母父・ニアークティック系・ロイヤルチャージャー系以外は消し!

今回は血統からもう1つポイントを探すと母父・ニアークティック系・ロイヤルチャージャー系の出走馬が好成績を残していることがわかる。ロイヤルチャージャー系は既に触れたとおりだが、ニアークティック系といえば、どちらかと言うと「ダート」「中距離」が得意分野であるものの京王杯SCでは中距離適性が反映されて活躍できている。

母父系統着別度数
ニアークティック系・ロイヤルチャージャー系以外3- 2- 2-30/37
母父系統勝率複勝率単回値複回値
ニアークティック系・ロイヤルチャージャー系以外8.1%18.9%5144

母父・ニアークティック系・ロイヤルチャージャー系以外の馬では時折3着以内に食い込むことができるものの2016年3着のロサギガンティアは2017年10着、2013年の勝馬ダイワマッジョーレも2015年10着と複数年に亘って活躍することはできていない。

ポイント4 社台ファーム生産馬は消し!

馬産地について注目をすると、本来クラシック戦線で中心となる中距離では社台グループが現在の日本競馬界を席巻しているもののマイル路線ではその傾向は薄れ、京王杯SCでは社台ファーム生産馬の成績がいまひとつだ。

生産牧場着別度数
社台ファーム3- 0- 3-16/22
生産牧場勝率複勝率単回値複回値
社台ファーム13.6%27.3%8275

今回は、ノーザンファームや社台コーポレーション白老ファームは消しの対象とはしなかったものの、クラシックレースなどに比べるとやはり勢いはなく、中小牧場をはじめとして社台グループ以外にもチャンスがあるレースとなっている。

ポイント5 4歳馬は消し!

年齢別で集計すると古馬となったばかりの4歳馬の成績が奮わない一方で競走馬としてのピークが過ぎた7歳以上の高齢馬は一般的なイメージよりは活躍できていることがわかる。

馬齢着別度数
4歳2- 0- 3-30/35
馬齢勝率複勝率単回値複回値
4歳5.7%14.3%3445

成長途上の4歳ということで毎年複数頭数が出走している割には成績が奮わず、直近では2015年に単勝7番人気で3着になったオメガヴェンデッタが最後となっている。

ポイント6 レース間隔4週以下は消し!

レース間隔からポイントを探すと京王杯SCの前、4週以下の間隔で出走し、レース間隔を詰めて出走した馬の成績が芳しくない。はじめから安田記念を春の大目標にして陣営がスケジュールを立てじっくりと調整を進めてきた実力馬が結果を出せていることがわかる。

レース間隔着別度数
4週以下1- 3- 3-21/28
レース間隔勝率複勝率単回値複回値
4週以下3.6%25.0%5194

間隔を詰めて使われていても2着や3着には時折食い込めるが、勝てたのは2009年単勝8番人気だったスズカコーズウェイまで遡ることになる。

ポイント7 前走重賞以外は消し!

最後に、前走の出走レースの視点から見た場合、馬自体の実力がないと活躍することは難しく、前走重賞でなくOPEN特別や1600万下のレースを使っていたような実力が足りない馬には厳しい結果となっている。

前走クラス着別度数
重賞以外2- 2- 2-24/30
前走クラス勝率複勝率単回値複回値
重賞以外6.7%20.0%76101

過去10年では前走がGⅠ・高松宮記念組が4勝、GⅢ・ダービー卿CT組が2勝、GⅢ・東京新聞杯、GⅡ・阪神牝馬S、1600万・難波S、1600万・朱雀Sから各1勝といった内訳になっている。

まとめ 消しデータを取り除くと?

では、ここまで挙げてきた消しデータを取り除くと、どのような成績になるのだろうか?

着別度数
3- 5- 4- 7/19
勝率複勝率単回値複回値
15.8%63.2%271211

なんと、好走率は6割超、回収率も240%超を弾き出し極めて優秀な成績となった。

今年はこのデータに該当する馬を軸に添えてみても、いいかもしれない。

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